Facebookがオンライン・ブランド広告を変える
by Erick Schonfeld on 2007年11月7日

facebooklogo6.gifFacebookは今や広告ネットワークをウェブ全体に広げようと野心を燃やしているのが公式に確認された。今日の 「Facebook Ads」の発表は、われわれが以前に 報じたとおり、Facebookがオンライン・ブランド広告の大手になろうとする試みの第一歩だ。 Facebook Adsはソーシャル・ネットワークの特質を生かした新しいタイプの広告をFacebook上で制作し配信するためのプラットフォームである。

Facebook Adsは3つの部分からなる。一つは、 年齢、性別、デートの可能性、職歴、興味などユーザー・プロフィール・データに基づいたFacebookメンバーへの広告(SocialAds )。二番目は、 広告主が自分のサイトにFacebookメンバーが利用できる広告ウィジェットを用意し、メンバーがそのウィジェットを使って商品を推薦すると、ニュースフィードによってFacebook上のすべて友達に届くという仕組みの広告(「Beacon」広告)。三番目は、Facebookの広告主向けの統合的なプロフィール情報で、どういったメンバーが広告を見ているのか、どうった層が広告をクリックしてくれたかなどの情報が提供されるサービス。(「Insight」)。

これらSocial Adsの内容を管理するのはMicrosoft ではなく(こちらは引き続きFacebookに通常のもっと一般的な広告を提供する)、Facebookが直接行う。CEOのMarkZuckerbergは「Social Ads広告はきわめて効果的なブランド広告になる。なぜならこれは〔広告というより〕むしろメンバーが友達に対して行う個人的な推薦に近いからだ」と考えている。つまり、たとえば、私がある映画を推薦したとすると、私の友達は誰もがフィード(友達が何をしているかみんなに知らせる仕組み)を通じて私がその映画を好きなことを知るわけだ。つまり、推薦という行為もFacebookが常にモニタしているユーザーアクションの一つなのだ。

ただし、メンバーである消費者が実際に商品のセールス・プロモーションに参加したいと思うかどうかはまったく別の話になる。商品やブランドを推薦するのが、モノを売り歩いているのではなく、自分の趣味やアイデンティティーの表明であるように見える限りは喜んで参加しようとするかもしれない。しかし広告主は、ここで慎重に行動する必要がある。もし広告がいかにも広告っぽく見えたら、そんな広告を利用するメンバーは友達を失いかねない。そうなると一度はおいしい思いをして喜んだユーザーでも、一転してたちまち怒りを募らせることになる。

しかしFacebookがそのあたりを乗り切れるなら、こういった「ソーシャル広告」がFacebookだけでなくウェブのあちこちに普及していくのを見ることになるかもしれない。ともあれ、現在のところ、これはFacebookのみのプログラムで、明日(米国時間11/7)から実際に稼動する。

Crunchbase Facebook

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/the-facebook-ad-backlash-begins/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Facebook広告戦略に早くも反発が

    [...] Facebookがソーシャル広告計画を発表してから何時間もたたないうちに、激しい反発が始まった。プライバシーはどうなんだ? レレバンスは? (みなさんFacebookの話はウンザリなのはわかっているが、これはビジネスに関わる重要な問題なのでおつきあい願いたい)。プライバシーについていえば、Facebookにそういうものはない。つまり、ユーザーが公開しているあらゆる情報を、広告主は堂々とターゲティングに使える。そこをわかっておくように。ターゲットにされたくなければ、Facebookでは情報を公開するな、ということ。おそらく、もっと重要なのは広告自体のレレバンス[適切さ、関連性]に関わる問題だろう。その点についてすでに見識ある批判がでている。まずNick Carrが口火を切って辛辣に総括している。「このメディアはスポンサーからのメッセージだ」。続けて、スプライト缶のアニメーションのファンになることが広告界の革命ではないだろう、と指摘する。よくできたシステムだ。まず、ユーザーに信用させ個人情報を出させておいて、それを広告主に売るだけでなく、ユーザーを広告の仲介役にまで使う。それでユーザーの見返りは?「Sprite Sips」のキャラクターアニメーションで遊べるだけだ。Henry Blodgetが疑問を呈するのも無理はない。友だちに商品をおススメしてくれる人に広告主が金を払うのだろうか?(良い考えではなさそうだが、広告業界の連中のやることなど予測はつかない)そしてUmair Haqueは、ユーザーのフィード(別名Beacon)として現れるFacebook広告が意にそぐわないものになる、と警告する。たしかに紹介の効果の大きさはみんな知っている。だがFacebookがやろうとしているのは本当の意味の紹介ではない。本当の紹介は自分の好みをバラまくことではない。Facebookがやっているのは好みのマッチングだ。この違いがわかるだろうか。Beaconは本質的に偏向した市場原理だ。つまり、主導権は広告主にあって、(Facebookの歌い文句とは違って)そこにヒモ付けされた消費者に主導権はない。Facebookが押しつけている「人工レレバンス」は中毒症状を起こしている世の広告主にとっての麻薬のようなもの。連中は、うまくいくと思えるものなら何でも、のどから手が出るほどヒットが欲しいのだ。広告主がFacebookに乗っかっても、誰にもいいことがない、Facebook以外には。マーケターや企業は消費者と本物の関係は結べない。そして重要なのは、消費者がつまらない広告を受け取るだけでなく、送るハメにもなってしまうことだ。どれも的を射ている。いちばん役に立つおススメをしてくれるのは、私が何かを必要としていたり、探していたりすることを知っている人だ。ふつうそれは会話の中から生まれる。「最近面白い映画見た?」「そうそう、ついこの間借りたビデオが…」とか。紹介してもらうのは必要なときだけでいい。友だちや知りあいが挙って、欲しくもないものを勧め始めたら、たちまちにしてスパムフィルターの対象が増えるだけだ。ただ、この先どうなるかを言うにはまだ早すぎる。たしかにこの話に飛び付いた広告パートナーの多くは、顔の見えない消費者向け企業だ。果して私がSpriteやChaseやVerizonのファンになりたいということがあるのかどうかわからない(ちなみに私はこのブランド全部の消費者だ)。しかし、パートナーの中には理にかなったものもある。私はNew York Timesのファンを名乗ることがいやではない。ソーシャル広告がうまくいきそうなのは、ニッチ商品や高級ブランドのように、自分らしさを見せるために人に言いたくなるようなものだろう。あるいは、すでにソーシャルな関係を持っている他のメディアサイトでもうまくいくかもしれない。例えば、Epicuriousは、誰がFacebookメンバーであるかを知ることができるので、ある人が評価をつけたり保存したレシピを、Facebookの友人全員に(フィードを通じて)送ることができるようになる。この情報を共有したくなければオプトアウトできるが、私には今すでにフィードに入っているものとほとんど同じようなものに思える。「このレシピいいから、試してみて」。 New York Timesは、旅行の人気投票や映画の評価やレビュー、保存したりメールした記事で同じようなことをやろうとしている(ただし、オプトイン登録をしないと情報は共有されない。また誰から送られてきたのかもわからない)。これもミニフィードの精神に則っていると思う。「この記事は是非読むべきだ」とか。しかし、こういうものは商品の宣伝ではない。むしろ、他のFacebookアプリケーションに近い。違うのは別サイトでの出来事を堀り起こしてくるところだ。これが、Facebook Adsがうまくいくためには広告主がデベロッパーのような考えを持つ必要がある、と私が考える理由だ。人の役に立つこと、参考になること、楽しいことをするためであれば、みんな喜んで自分の体験を世界に広めるはずだ。これを広告だと思って見た人は反発するだろう。これが、これまでのフィードにあったFacebookのおしゃべり(中身がないことも多いが、クセになることは確か)の流れと区別がつかないようなら、メッセージが届くチャンスは広がる。Facebookのブランドページの画面イメージをいくつか貼り付けておいた(サムネイルはクリックすると拡大される)。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/google-doubleclick-deal-delayed-in-europe/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Google-DoubleClick買収、ヨーロッパで遅れ

    [...] Googleのディスプレイ広告参入の大きな動きが遅れることになりそうだ。おそらく4月まで、それも承認されればのことだ。欧州委員会(EC)は、検索広告で現在圧倒的優位に立つGoogleと、ディスプレイ広告トップのDoubleClickが合わさると止めるられない勢力になることを恐れ、GoogleによるDoubleClick買収が独禁法に触れるとして承認を遅らせている。真実はといえば、それこそがまさにGoogleが望んでいることなのだが、審査を通過するためには、正反対のことを言わなくてはいけない。Google CEO Eric Shcmidtは、ライバルたちの広告協定(Microsoft-aQuantive、Yahoo-Right Media/BlueLithium、AOL-Tacoda/Quigo)は承認されているかこんな審査を受けていない、と不平をもらしている。だが、この主張は独禁法の趣旨を完全にはき違えている。市場での競争力が一社に集まりすぎるのを防ぐためなのだから。他の協定はどこか一社が市場を独占しようというものではないが、DoubleClick買収は間違いなくそれだ(Steve Ballmerが、Googleがもう1つのMicrosoftのように扱われることを喜ぶのは、この時だけに違いない)。関連してプライバシーの問題もある。cookieを使って消費者の動きをサイト間で追跡することは、業界では当たり前になっているが、ECの公式許容範囲を超えている。米国でも連邦取引委員会(FTC)がまだ買収を承認していない。歴史的にみてECの方が大型合併の承認に厳しい。これは、一旦締結してしまうと、FTCほどには強制力がないことも理由だ。ECが最大の影響力(契約を阻止できる力という意味で)を行使するのは、常に最初の承認段階なので、将来どうなるかを予測しなければならないのが基本。ある意味、不毛な行為ともいえる。検索広告とディスプレイ広告がオンライン広告の大半(それぞれ40%と20%。Interactive Advertising Bureau調べ)を占めているとはいっても、ソーシャル広告や誰かが発明するかもしれないデジタル広告方式が世界を席捲して、DoubleClick問題なんてどうでもよくなるかもしれない。この買収が、ECから厳格で結局は的外れな一連の譲歩を要求された挙句に、通過するのはほぼ間違いないだろう。何か意味があって、もっと強力なデジタル広告市場を推進するような条件を要求することはできないものだろうか。それとも、Googleに足止めを食わすのは止めて、勝敗は市場原理に任せるべきなのか。コメントを観迎する。[原文へ](翻訳: Nob Takahashi) doubleclick Google [...]

  • http://albinoalbinism.freehostia.com/?p=465 The backlash against Facebook’s Beacon advertising program : albinoalbinism

    [...] Facebookがオンライン・ブランド広告を変える – TechCrunch Japan [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080814facebook-gets-slapped-with-another-lawsuit-over-beacon-wishes-it-could-opt-out/ TechCrunch Japanese アーカイブ » FacebookにBeacon訴訟再び。Facebook、訴訟からオプトアウトを夢見る

    [...] 昨年11月の導入以来、広く不評を買っている問題のBeaconサービスで、またFacebookが集団訴訟の憂き目に立たされている。原告側は、個人情報収集に着手する前に同社は一度もユーザーから許可を取ろうとしなかった、しかもFacebookに利用登録していない人まで監視していた、と訴えている。 [...]