ウェブ著作権侵害撲滅の一環で、デジタルメディアの指紋技術が各メディア企業の兵器庫にみるみる浸透しつつある。これまで大体のマスコミは法廷資料を自動的に集めるため、つまり取締り目的で指紋技術を使っている。ところが、『Condé Nast』マガジンのオンライン版「CondéNet」が探しているのは、著作権担当弁護士の証拠固め以外のことにコレを活用する新しい方策だ。
CondéNetはAttributor(関連エントリ)に顧客登録した一番最近のメディア会社である。このAttributorを使って自社が所有するEpicurious.com、Style.com、Men.Style.com、Concierge.comといったサイトからソースもリンクも明記せず、一番たくさん文章を盗用している不届き者が誰か一望しようと考えている。
Attributorは、あるサイトのコンテンツをインデックスし、そのコピーをネット上で探して報告・追跡するサービス。
CondéNetのSarah Chubb社長は登録した動機は、CondéNetのコンテンツがウェブでどう再利用されているか知りたかったためだと語っている。と言っても、氏が転載先サイトに求めるのは大概がネタ元のサイトへのリンクだけ。このツールを使って新たなシンジケーションと広告機会を探すことも検討中らしい。その目的をメールでこう教えてくれた。:
– 当社が把握していない配信網があれば、是非どういうものか知りたいですよね。
– こちらに害をもたらす恐れのあるコンテンツ流用でもない限り、当社では法的手段に訴えることは全く考えていません。
– 当社のコンテンツを使っているサイトに接触し、いくつかの選択肢の中からひとつだけ協力をお願いしようかと思ってます。最低限、出典明記とリンクは欲しいということ。あと、トラフィックが多いサイトが相手ならレベニューシェアを前提に広告契約のようなものを結ぶとか、なにか他のビジネスチャンスも考えられますし、当社のバーティカルなラインに沿う共通点なりオーディエンスを抱える非常に質の高いサイトが見つかればSartorialistやmen.style.comといったブログと結んでいるような、もっと緊密な広告契約を申し入れる可能性もあります。
終わり方にはいろんな可能性が開かれている。ただし最初はやはり、外で何が起こっているか現状を把握することから始めなくてはならないでしょう。
これは社内弁護士にしか触れぬよう指紋技術のアクセスを制限してきた大手メディア企業の言動には従来見られなかった先見の明のある見方だ。こうしたツールをビジネス担当者に任せれば、過去の収入を守るのではなしに未来の金儲けに新しい方策が見つかるというわけだ。割高な弁護士に頼んで削除勧告のレターを何万通送りつけるより、 CondeNetでは何万ものリンクをサイトに呼び込むことができるだろう。その方がずっと大きなプラスになる。
前にも書いたが、リンクはウェブの貨幣である。これが分かるメディア企業の方が分からない企業より、やり方も上手い。
CrunchBase: Attributor
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(翻訳:satomi)




