Sonecast―ソーシャル・メディアからコンテンツを集めてブロードキャストする試み
Erick Schonfeld
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このソーシャル・メディアの時代に—つまり誰もがFacebook、MySpace、YouTube、Twitter、Flickr、blogs、Justin.tv、など、を利用してパーソナルな情報発信に忙しい中—「ブロードキャスト」というコンセプトはどうなるのか? といってもテレビやラジオの放送の話ではない。こういったメディアは以前の通りに機能している。私が言う「ブロードキャスト」とは、イベントやメッセージをウェブ上に広く公開することだ。誰もが番組表にしばられず自分の好きな時間にどんな情報でも読んだり見たり聞いたりできる「ナローキャスティング」の時代だからこそ、ブロードキャスティングがいっそう意味をもつのではないか? もしそうなら、受け手がすでに一方的に受けるばかりではなくなった双方向性の時代に、古いトップダウン方式で一方的に流すのではなく、どうやってウェブを利用して一貫したパーソナルなメディア体験を構成できるだろうか?
こういった問題意識がTola Oguntoyinboを常に捉えていた。TolaはSonecastの共同ファウンダー兼CEOだ。ノースカロライナ州Chapel Hillに本拠を置くこのスタートアップはまだまったくの骨組みだけのソーシャルメディアのマーケティング・サービスでクレジットカードによる借金で運営されている。「Sonecast」(ソーシャル・ネットワーク・ブロードキャスト)と名づけられたサービスはありとあらゆるソースから集めたソーシャル・メディア・コンテンツを元に、一つのテーマに特化した「ブロードキャスト」サイトを作り上げる。既存のサービスで一番近いのはたぶん Meebo Roomsだろう。Sonecastsはライブイベントを対象にしたときに特に有効なようだ。たとえばこちらは DJ Spookyのコンサートで、こちらは Crunchiesを題材にTolaが作り上げたもの。(下のスクリーンショット参照)
TechCrunchが主催したCrunchies イベントのSonecastを例にとると、ページには小さいタブが表示され、タブを開くとこのイベントに関するFlickrの写真、YouTubeビデオ、ブログ記事をクリック可能なサムネールにして並べたフロート窓が表示される。ライブビデオのタブも設けられており、セレモニーの最中はMogulusからの中継ビデオがライブで流れたはず。それぞれの写真、ビデオ、ブログの見出しはそれぞれクリックすると新しいウィンドウが開いて視聴できる他、ユーザーがコメントを残すこともきる。DJ Spookyの例では、Duke大学で行われたコンサートの模様がライブで中継されたうえ、アーカイブされて現在でも視聴可能だ。さらにFlickrやFacebookからの写真、DJ Spookyのビデオ、曲、MySpaceの記事、イベント会場でのアーティストへのインタビューのポッドキャスト、フルに機能を備えた音楽ウィジェットによる楽曲やミュージック・ビデオのストリーミング、DJ Spookyに言及した音楽ブログの記事へのリンク、などが他のタブで提供される。
これらはデモサイトだという点を忘れないでいただきたい。反応はいささか遅いし、たぶんTechCrunchからの大きなトラフィックをさばけないだろう。(なんといってもまだクローズドのアルファ版)。しかしこのアプローチとユーザーインタフェースは興味深い。簡素で経済的であるうえに、すべてを網羅している。マーケティングのためのソーシャルメディアづくりを目指しているが、MzingaやNetworked Insightsのように企業ブランドのSNSを提供しようというアプローチとも違っている。
「われわれは既存のコンテンツ・ネットワークのポテンシャルを最大限利用していく」とTolaは語っている。Tolaは個人のエゴを中心にしたSNSと写真、ビデオ、リンクといったコンテンツそのものを中心にしたネットワークの差を指摘する。エゴを中心にしたネットワークでは、FacebookやMySpaceのように、全ての経験はユーザー個人のプロフィールを中心として組織される。
Sonecastの場合は、一つのイベントに対して、プロが制作したビデオや放送されたコンテンツに加えて、そのイベントに関連してユーザーが作ったコンテンツも統合される。Flickrの写真ストリーム、Twitterのメッセージ、YouTubeのビデオ、などすべて簡単にSonecastに取り込める。ひとつのイベントの周囲にソーシャルな活動を作り上げようというコンセプトなのだ。 Sonecastはまたブランドなり商品なりをテーマとして組み立てることもできる。たとえば、Pleoのオモチャの恐竜の場合(下に並べたスクリーンショットの真ん中をクリックする)、ファンによるFlickrの写真、Pleoブログの記事、あるいはハックされたPleoのビデオがなどが提供されている。
Sonecastは、そう希望すれば、個々の製品やブランドをテーマにした「ライフストリーム」を収集する場として利用できる。これは現在、さまざまなソーシャルメディアのユーザーが個人に関するライフストリームをウェブ中から集めてくるサービス、たとえばFriendFeedが登場したのと期を一にした動きだ。ただしSonecastには「ブロードキャスティング」の要素が含まれる―つまり単純なユーザー生成タイプではなく、トラフィックを集めるための面白いコンテンツが最初から用意されている点が異なる。同時に、そこがSonecastがクリアしなければ最大の難関でもある。つまりSonecastに行けばなにか面白いことがあると人々を思わせ、足を運ばせるだけのコンテンツが実際用意できるかどうかだ。
ひとつのアイディアは、広くウェブ全体にウィジェットを提供し、それを見た視聴者がフル機能を利用するために本家にやってくるようにするというものだろう。あとSonecastを現在誰が見ているのか、何をしているのか、そういったユーザー情報を表示していくことも効果的だ。しかしSonecastは「ブロードキャスティング」に全く新しいアプローチをもたらした点、目を見張らされるものがある。
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(翻訳:Namekawa、U)
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