今日(米国時間7/25)、学生をターゲットにしたソーシャルネットワークのFacebook はiTunesとBack to Schoolというプロモーションの提携契約を発表した。これは合法的な手段でオンラインで音楽を購入することを教えるよい機会であると思ったのだが・・・。ところが、この契約はジャンルごとにあらかじめ選定された25曲のプレイリスト、何百もの”samplers(試聴サンプル)”を無料で提供するものだという。学生たちがここから学ぶレッスンとは何なのだろうか? iTunesの ミュージックストアは窮屈に管理されたスペースでP2Pネットに比べてはるかに劣った機能しか提供しない。好きな曲を25曲無料で提供するというのであれば、ずっとましなキャンペーンになっただろうに。 もっともそれだってとても独創的と呼べるようなアイデアではないが。
向こう10週間で1000万曲の無料の”試聴サンプル”が提供される予定で、これは有料ダウンロード価格に換算すると2億4750万ドル相当の価値があるとされる。しかしもちろん音楽のダウンロードなど現実にはほとんど無料なんだから、レコード会社はたいした金を使ったことにはならない。 FacebookとiTunesはこれ以前にすでに長期間提携関係にあったので、このプロモーションによって増加するiTunes Music Storeの新規顧客はほんのわずかとみられる。理屈では、これによって学生たちは新しいバンドを知るようになり、そのアーティストの曲がもっと買われるようになるというのだろう。しかし、私の見るところ、学生たちの大半はiTunesから無料の試聴曲をダウンロードした後で、同級生に教えてもらった P2Pネットにアクセスして全アルバムを無料で手に入れてしまうのが現実ではないかと思う。
Facebookの巨大なユーザーベース―同社によれば830万人あり、その半分は毎日ログインしている―を考えればどんな革新的なプロモーションでも実施できたはずではないのか。私は先週あるオンラインビデオサービスの幹部と話をしたが、彼によれば、MPAA(米国映画協会)の連中は映画の著作権侵害防止キャンペーンのCMに観るもの全員大笑いしているのを良く知っているそうだ。どうも音楽業界のエライさんたちはそうではないらしい。まったくもったいない機会を逃がしたものだ。 私はオンライン音楽サービスが金を儲けられるようになることにもろ手を上げて賛成だが、そのためには今のようなプロモーションよりもっとましなことを考え 出さなければいけない。こんなケチケチしたビジネスモデルと恩着せがましい態度などバカもいいところだ。コーラ会社のコンビニでの宣伝キャンペーンだって無料ダウンロードを自由に選ばせてくれる。このプロモーションのつまらなさは底が知れない。
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