マイクはちょっと気が早すぎる。 GoogleのOpenSocialプラットフォームの上に反Facebook包囲網が急速に築かれつつあるのは事実だが、チェックメイト〔詰み〕 を宣言するにはまだ早い。まだこれはデベロッパーのレベルの話題であり、OpenSocialが発表されたからといってエンドユーザーの行動が一朝にして変わるというものではない。Facebookはユーザーの間に依然として従来どおりの人気の勢いを(したがってユーザーの動向を追うデベロッパーの人気も)保っている。FacebookはOpenSocialのリリースの影響がどうなるか見極める時間がある。
しかし、あまり長く待っているわけにはいかないだろう。Facebookにとって最高の対応は、マイクも示唆したとおり、OpenSocial陣営に加わってしまうことだ。(Googleは招待していないそうだが)。参加しなければ、FacebookはSNS界のApple(という意味は1980年代のApple―常にWindowsよりも先進的で快適な使い勝手の製品を提供していたにもかかわらず、アプリケーションを集める勢いを失っていった)になってしまう危険性がある。なぜなら、OpenSocialでアプリケーションを開発する方が容易なら、そしてひとたびOpenSocial規格でアプリケーションを開発すればOpenSocial陣営のどのサイト(いまやMySpaceが加わった)でも作動するなら、ほとんどのデベロッパーがOpenSocialとFacebookの両方のバージョンを開発することになるだろう。そしてOpenSocialのアプリケーションのほうが機能が多くて、人気を集めるようであれば、Facebook版の開発の優先順位を下げることにもなりかねない。(たとえばOpenSocialではアプリケーションは参加サイトのプロフィール・ページでも完全に作動するが、Facebookの場合はプロフィール・ページでの作動に強い制限がかかっている)。
SNSのプラットフォーム化という動きを始めたのはFacebookであるかもしれないが、後発のOpenSocialが急速にデベロッパーの支持を集めるようになる可能性は十分にある。DIYタイプのソーシャル・ネットワークのスタートアップNingのファウンダー、Marc Andreesenは反Facebook陣営のメンバーだが、こう評している。
Open Socialは、 あらゆるSNSコンテナ(ホスト)側にもデベロッパー側にも等しくオープンかつ互換性のある方法でアプリケーションを開発できる手段を与えることで、 Facebookが長期にわたってデベロッパーを独自規格内に囲い込むのを不可能にする。デベロッパーは容易にFacebookとOpen Socialの双方にアプリケーションを書くことできるし、実際そうするだろう。〔OpenSocialには〕1億人以上のユーザーという立派な理由があるのだ。
Facebookの立場では、おそらく独自規格による囲い込みを維持したいと考えているだろう。だからOpenSocialの発表は不愉快かもしれない。しかし、Facebookにとって悪いことばかりではないのだ。なぜかというと、現在起きている事態の本質の重要な部分は、市場の拡大だからだ。OpenSocialは間違いなくこの市場拡大を加速する。これはFacebookにも結局利益になる。
最後に、Facebookはいつでもその気になれば容易にOpen Socialをサポートできるという点に注意すべきだろう。 彼らはすぐには参加を決断しないかもしれない。しかし、Facebook向けアプリケーションを開発していないOpenSocialデベロパーを取り込めるのだから、長期的には、そうせざるを得ないことは明白だ。
comScoreのデータによると(表参照)、MySpaceだけで9月に世界で1億700万のユニーク訪問者がある(これに対してFacebookは7350万)ので、「1億人以上の立派な理由」は「2億人以上」に訂正しなければならない。さらにSix Apartが3900万、Hi5が3500万、Bebo が2000万の訪問者がある。もちろん部分的に重複はあるだろうが、概要はつかめるだろう。
OpenSocialに参加するのがFacebookにとってはもっとも賢い戦略だ。ことにFacebookがソーシャル・アプリケーションの中心的な広告媒体を目指すならなおさらそうだ。FacebookがOpenSocialをサポートすればFacebookデベロッパーが自分たちのアプリケーションを他のSNS向けに書き換えるのが非常に容易になる。そうしてそのアプリケーションにFacebookを通じた広告が出稿されるのだ。見やすい道理だ。こうなればそれこそ「チェックメイト」である。
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(翻訳:Namekawa, U)





