今朝のHuluのローンチに引き続いて、NBC Universalの社長兼CEO、Jeff Zuckerの発言についての記事があふれている。Zuckerは「メディア事業の収入をドル単位からセント単位に引き下げてしまった」とAppleを激しく非難した。
売り上げの分配をめぐってのいさかいが8月にこのカップルが喧嘩別れした理由だった。その結果、この12月に期間満了後、契約は更新されないこととなっている。しかしHuluについての評価が高いことがZuckerにiTunesを非難する自信を与えたようだ。NBCUはApleから不当に扱われてきたとして詳しく例を挙げているが、それによるとiTunesのビデオダウンロードの30-40%(Zuckerは40%といい、Appleは30%としている)をNBCのコンテンツが占めているにもかかわらず、$2.99(Appleの情報では$4.99)への値上げをテストしようという提案も、iPodの売り上げの幾分かを配分せよという要求も拒絶されたという。Zuckerによると昨年NBCはAppleとのiTunesに関する提携でわずか$15M(1500万ドル)の収入しか得られなかったと述べている。
しかしダウンロード価格の設定が問題の中心だったようには思われない。NBCは最近Amazonとダウンロード販売に関して提携したが、価格はiTunesと同じ$1.99で、ドラマの1回分については$1.89だ。もっとも売り上げの分配比率は異なる可能性がある。しかしNBCが単なる金以上に望んでいるのはデジタルコンテンツの流通で主導権を取り戻すことだろう。
ZuckerはNBCのオンラインTV番組にすでに多数の視聴者がついていることを指摘し、NBCがオンラインで成功していることを強調している。Zuckerはテレビ番組の配信が10月だけで5千万回を数えていることを指摘、NBC.comを「われわれの世界における成功しつつあるケーブルテレビチャンネル」にたとえている。690万の視聴者に対して、10月の配信数は、最初の4ヶ月の合計配信数4200万より800万回も多い。ただしこの数字はどちらも配信されたビデオの長短などの内訳は明らかになっていない。たとえばHeroesのような人気TVドラマには1週だけで1600万の視聴者がいる。
では、NBC Uの広告によるストリーミング配信のビジネスモデルはどのくらいの収益をもたらすだろう? もちろんこれは番組の製作コストと得られる広告収入のバランスよる。テレビの場合、ゴールデンアワーの平均的な1時間番組の広告収入は$3.46M(346万ドル)程度(世帯あたり41セント)になる。NBCはオンライン収入を公開しておらず、以前の発表ではオンラインとオフラインを合算している。Hollywood Reporterの記事は、15秒のプリロール・タイプのビデオスポット広告の平均的価格をインターネットで$25/CPM、ゴールデンアワーのテレビスポットで同じく1000世帯あたり$21と推定している。ただしもっとも購買力の高い18歳から34歳男性というターゲットについての価格はオンラインで$120、テレビでは$198にも達する。
こういった事情を総合的に勘案すると、やはりNBCにとっては自主独立の道を選んで正解だったようだ。
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