
Googleのディスプレイ広告参入の大きな動きが遅れることになりそうだ。おそらく4月まで、それも承認されればのことだ。欧州委員会(EC)は、検索広告で現在圧倒的優位に立つGoogleと、ディスプレイ広告トップのDoubleClickが合わさると止めるられない勢力になることを恐れ、GoogleによるDoubleClick買収が独禁法に触れるとして承認を遅らせている。
真実はといえば、それこそがまさにGoogleが望んでいることなのだが、審査を通過するためには、正反対のことを言わなくてはいけない。Google CEO Eric Shcmidtは、ライバルたちの広告協定(Microsoft-aQuantive、Yahoo-Right Media/BlueLithium、AOL-Tacoda/Quigo)は承認されているかこんな審査を受けていない、と不平をもらしている。だが、この主張は独禁法の趣旨を完全にはき違えている。市場での競争力が一社に集まりすぎるのを防ぐためなのだから。
他の協定はどこか一社が市場を独占しようというものではないが、DoubleClick買収は間違いなくそれだ(Steve Ballmerが、Googleがもう1つのMicrosoftのように扱われることを喜ぶのは、この時だけに違いない)。関連してプライバシーの問題もある。cookieを使って消費者の動きをサイト間で追跡することは、業界では当たり前になっているが、ECの公式許容範囲を超えている。
米国でも連邦取引委員会(FTC)がまだ買収を承認していない。歴史的にみてECの方が大型合併の承認に厳しい。これは、一旦締結してしまうと、FTCほどには強制力がないことも理由だ。ECが最大の影響力(契約を阻止できる力という意味で)を行使するのは、常に最初の承認段階なので、将来どうなるかを予測しなければならないのが基本。ある意味、不毛な行為ともいえる。
検索広告とディスプレイ広告がオンライン広告の大半(それぞれ40%と20%。Interactive Advertising Bureau調べ)を占めているとはいっても、ソーシャル広告や誰かが発明するかもしれないデジタル広告方式が世界を席捲して、DoubleClick問題なんてどうでもよくなるかもしれない。この買収が、ECから厳格で結局は的外れな一連の譲歩を要求された挙句に、通過するのはほぼ間違いないだろう。
何か意味があって、もっと強力なデジタル広告市場を推進するような条件を要求することはできないものだろうか。それとも、Googleに足止めを食わすのは止めて、勝敗は市場原理に任せるべきなのか。コメントを観迎する。
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(翻訳: Nob Takahashi)
