gOS―コンピューティングの未来形?
by Duncan Riley on 2007年11月6日

gos.jpg木曜日にわれわれはgPCという必要最小限の機能のコンピュータがWal-Martから$199で売り出されたという記事を書いた。OSはLinuxでなんとgOSという名前がついていた。残念ながら最初の記事で示唆したような(ながらく噂に上っていた)Google Operating Systemとは関係なかったが、これを売り出したチームはもちろんGoogleを念頭に置いていた。

FsckinでのインタビューでCEOでファウンダーのDavid LiuはgOSプロジェクトでどういうことをやろうとしているのかを説明している。

私はGoogleのアプリケーション、特に文書、表計算、プレゼンテーションに興味があった。私は「Google OS」なんていう伝説のOSがもし実在するとしたら、こんなふうになるんじゃないかと、私なりのアイディアで一つ作ってみた。Googleのアプリケーションをひとつひとつ全部検討していくうちに、私は日常のコンピューティングは結局すべてGoogleのサービスの中でできるようになる―つまりわれわれに本当に必要なのは人々がGoogleを上手に利用できるユーザーフレンドリーはOSだけだと気づいたんだ。これに気づいてから、私はたいへん興奮した。つまり、エンドユーザーの主流を相手にした大きなビジネスが可能になるぞと思った。…幸いGoogleはLinuxで作動する。

gOSのキャッチフレーズは「Wal-Martで買い物をする人間のためのLinux」というものだ。しかし実際のところ、どうなのだろう? gOSはダウンロードもできるので、私はVMWareFusion〔Mac用仮想マシン〕でこの未来のコンピュータを試してみることにした。

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普通のLinuxデスクトップではない

gOSのLinuxをインストールしたときで真っ先に目につくのは、ウィンドウズ・システムのマネージャが一般的なGnomeやKDEではなくEnlightenmentシステムを利用していることだ。KDEとGnomeはそこはかとなくMicrosoft Windowsにルック&フィールが似ているが、 Enlightenmentはちょっと OS X風で、ウィンドウの角が丸めてあったり、開く/閉じるのボタンが窓の左上に配置されていたりする。Dockバーが画面下部いっぱいに表示されており、ここにさまざまなGoogleツールや、Meebo、Skype、Wikipedia、Facebookその他gOS特有のアプリケーションへのリンクが並んでいる。Google検索ボックスはデスクトップの上部右側に設置されている。

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画面下部左端の葉っぱの形のアイコンから見慣れたWindowsスタイルのメニューを開くことができる。さらにここからアプリへのショートカットや設定のオプションが開ける。おもしろいことに、Googleアプリケーションの利用に重点を置いているにもかかわらず、LiveCDにはOpen Officeも標準でバンドルされている。

ちゃんと動いた

私はいくつものGoogleアプリを試してみたが、他の高価なマシンで作動するのと同様、ちゃんと動いた。アプリケーションはFirefox上で作動する。ひとつだけ、私が発見した難点は機能というより美的な見地からのもので、gOSに標準でバンドルされたフォントがあまり美しくない。しかし、たいていのユーザーは気にしないだろう。

Dockバーのショートカットはブックマークを保存したりウェブページのアドレスを打ち込んだりできないようなコンピュータ初心者には便利だろう。といっては言いすぎかもしれないが、たいていのユーザーはこんなバカでかいショートカットボタンは必要としないのではないか?

未来は?

この記事の読者はこのコンピュータを買いそうにない。スペックは低いし、テクノロジー・ブログを読むようなユーザーは別にgOSでなくても使いこなせるだろう。とはいえ、gOSはコンピュータが向かっている未来の形のひとつの実験ではあるかもしれない。さまざまな分野でウェブ・アプリケーションはデスクトップ・アプリケーションに追いつき、一部では代替し始めている。われわれが作業のほとんどをオンライン・インタフェースを通じて行うようになれば、現在のようななんでもこなす強力なOSの必要性は薄れてくる。gPCやgOSはその意味で面白い試みだ。子供たちの宿題用の2台目、3台目のパソコン、あるいは逆に子供たちがハイエンドのパソコンでゲームをしている間に仕事をするための安いパソコン、といった用途にはちょうど手ごろだ。いずれにせよ、これは第一世代―いやまだ0.1世代かもしれない―の試みだ。今後こういった方向の製品を目にする機会は増えていくだろう。10年、15年、いや20年ぐらいの期間を考えると、ソフトウェアをローカルにインストールして使うというのが例外で、gOSのようなオンライン・インタフェースが普通になっているかもしれないのだ。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/is-great-for-people-who-are-more-comfortable-with-desktop-apps/ TechCrunch Japanese アーカイブ » やっぱりデスクトップのアプリケーションが良いというユーザーにはFluidがお勧め

    [...] Web 2.0という流れを推し進めてきた力のひとつは、従来デスクトップでしか利用できなかったアプリケーションをどんどんウェブ上に移し換えていこうというコンセプトだった。例は枚挙に暇がない。オンライン・メールはOutlookやMacMailのようなデスクトップ・アプリの必要性を失わせた。Google Docs、ThinkFree、ZohoなどはMicrosoft Officeの地盤を掘り崩そうと狙っている。しかし圧倒的に多数のユーザーがいまだに古いデスクトップのアプリケーションにしがみついているのも事実だ。FluidはMac OS X用のツールで、オンライン・アプリケーションと伝統的なデスクトップ・アプリケーションの間を橋渡ししようというものだ。Fluidのベースになった考え方自体は決して新しいものではない。われわれは以前、gOSを取り上げた。これはLinuxの配布パッケージで、画面上にオンライン・アプリを開く大きなアイコンが並べてあった。ただしgOSの場合はアイコンは単にFirefoxを立ち上げてその中に各種のウェブ・アプリを呼び込んでくるDockの機能が提供されるだけだった。Fluidはこれと違って、オンライン・アプリケーションをデスクトップ・アプリケーションそのものに見せようと仕掛けがしてある。通常のブラウザに付き物のURL表示バーやボタンを隠し、その代わりに呼ばれたアプリケーションがあたかもローカルのアプリケーションであるかのように表示される「それぞれのアプリケーションを提供するウェブサイトの専用の」が立ち上がる。設定はごく簡単だ。Fluidをオープンし、所望のURLとアプリの名称を入力すると、Fluidがショートカットを自動的に作成、それをドラグ&ドロップで簡単にMac dockに設定できる。新しく作られたアイコンをクリックすると、通常のローカルのソフトウェアのようにウィンドウがポップアップしてページを表示する。TechCrunchの読者の多くは、ブラウザからひんぱんにオンライン・アプリケーションを利用していて、ほとんど第二の天性になってしまっているかもしれない。そういうユーザーにとってはなぜFluidが必要なのか理解できないだろう。しかしデスクトップ・アプリケーションばかり使っていて、まだオンライン・アプリケーションを使い慣れていないユーザーにとっては、オンラインへの乗り換えを手助けするFluidのようなソフトはありがたいかもしれない。(via Lifehacker)[原文へ](翻訳:Namekawa, U) fluid [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/google-focused-linux-pcs-fail-at-wal-mart/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Wal-MartでGoogleに焦点を合わせたLinux PCが失敗

    [...] EverexのgPCは10月に$199で売り出されたが、そのOSはGoogleを中心に据えたものだ。gOS Linux Distributionは、GmailやGoogleドキュメントなどのGoogleのサービスへの直接リンクや、WikipediaやFacebookへのリンクを提供している。gOSは、ローカルアプリケーションを最小限に抑え、OSがクラウドへのリンクに過ぎない、そんなコンピュータの方向性を示す製品なのだろうか、と11月のエントリでは書いた。 [...]