ICTV―すでにユーザーがもっている普通のテレビ上の対話的テレビ
by Nick Gonzalez on 2007年7月23日

ictvlogo.png対話的テレビ番組というのはしばらく前からさまざまな形で存在している。SMSで投票して勝者を決める「American Idol」からフィンランド製の「視聴者の投稿で筋が決まる」「Accidental Lovers」のようなドラマまでいろいろある。対話的テレビの推進派はテレビの機能をパソコンに移植するより、パソコンの機能をテレビに移植すべきだと主張している。この動きについてはMarkCubanが長い記事を書いている

もう大昔の話だが、90年代半ばに、最初の世代の対話的テレビ番組が現れたときには専用のハードウェアを使うものが主流だった。最初の例のひとつ、Web TVは専用のセットトップボックスを利用してインターネットとテレビの融合を図る試みだった。これはその後、買収されてMSN TVになる。

次世代のプロジェクトでは、同じようにテレビに対話性を付け加えることを狙いとしながらも、消費者が新しいハードウェアを購入する必要がないような技術を用いている。ICTVはダム端末を利用するアプローチを取っている。ケーブルテレビの端末ボックスからケーブルテレビ放送会社へ簡単なキー入力信号を送る。このキー入力にもとづいてICTVはユーザーに送られるMpeg2ストリーム配信の内容を選択する。見たところは普通のテレビ放送にに見えるが、なおかつ消費者が慣れ親しんでいるDVDのメニューのような対話性が付加されているところがミソである。このテクノロジーの詳細はここに

ICTVでは、たとえば、コントローラーを通じて、特定のチャンネルの過去のテレビ番組のアーカイブから見たい番組を選択できる。またウェブ同様の対話的にユーザーごとにカスタマイズされた番組のフィードを設定すことができる。こういったウェブ的な対話的機能が実現できるのは、事実ICTVがウェブの規格を利用しているからに他ならない。配信側ではコンテンツを自分のウェブサイトから切り出して配信リストに加えることができる。こういったオープンな仕組みは、従来のクローズドなオンデマンド配信のシステムにくらべて、はるかに柔軟な対話性を実現できるものと考えられている。ネットワーク局側でも、よりきめ細かくコンテンツの細部に連動した広告コントロールができる。ただしそのためにはネットワーク局自身で積極的にそのコントロールの開発に取り組まねばならない。

ICTVは現在、世界的にテストが進められている。ホンコンのテレビ局PCCWでは90万のユーザーがオンラインの実験に参加しており、テキサスのGrande Communicationsには10万人の登録者がいる。

対話的テレビというのはブロードバンドが普及する前の方が売り込みやすいアイディアだった。しかし現在でもインターネットとテレビの間のギャップを埋めるために有用性があるかもしれない。最近の調査ではテレビとブロードバンドという2つのプラットフォームは相互に背反するものではないことが示されている。ニールセンの調査によれば63%のブロードバンド・インターネットのユーザーがブロードバンド・ビデオをオンラインで見ており、これが事実テレビの視聴率に好影響を与えていることがわかった。IPTVはパソコンやXBox向けに発展し続けていくだろうが、伝統的なテレビも急になくなることはありそうにない。

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