InstantActionとCafe.com―SNSを加味したブラウザベースのカジュアルゲームサイトが人気
by Mark Hendrickson on 2008年3月7日

私は最近 2つの新しいウェブサイトをプレビューする機会があった。どちらもブラウザ経由で提供されるソーシャルなゲームのレベルを著しく高めるような仕上がりだった。

1つ目のサイトはGarageGamesが開発、IACがバックアップする「InstantAction」で比較的シリアスなゲーマー向けだ。高度なグラフィックスを利用したゲームをストレートにブラウザ向けに移植している。

2番目はCafe.comと呼ばれ、Boontyという国際的企業が運営する、カジュアルゲーム・サイトだ。勝ち負けよりは気楽なゲームを通じて友達と遊んだり、新しい友達を作ったりするのに興味があるユーザーがターゲットだ。

InstantActionは今日稼動を開始するので、誰でも行ってチェックすることができる。(現在利用できるゲームは4つしかないが、タイトルは近くさらに追加される)。一方、Cafe.comはもうしばらくプライベート・ベータを続ける意向だ。しかし同社はわれわれの読者1万人を招待してくれた。ここへ行って、招待コード「techcrunch」を入力するだけでよい。さらにバーチャル通貨で1万CafeCoinsがプレゼントされる。ほぼ$10に相当する額で、さまざまなバーチャルグッズが購入できる。

InstantAction

InstantActionのゲームはXboxやデスクトップのPCゲームのブラウザ版という雰囲気だ。高度な品質を実感するにはやはり実際にプレイしてみる必要がある。

感心させられるのは、これらのゲームがFlashでもSilverlightでもないことだ。このゲームは各種ブラウザに対応したわずか150kのカスタム・プラグイン(1度だけダウンロードしてインストールする必要がある)の上で動いている。このプラグインは2年半かけて開発されたもので、ほとんどどんな言語(C++、Java、Python、等)で開発されたゲームでも作動する。

現在、次のようなタイトルがプレイできる。Marble Blast、Screw Jumper、Think Tanks、Cyclomiteだ。最初の2つは事実、人気のあるXboxゲームからInstantActionに移植されたものだ。シングル・プレイヤー版もあるが、やはり本来はマルチプレイヤーゲームだ。友人をこのサービスに招待するのは簡単だ。たんにURLを送るだけで相手はすぐに参加することができる。なんとすでにゲームが始まっていても、途中から参加できる。

このサイトはゲームそれ自体と別に、ラウンジや友達リスト、チャットなどにFlashとAjaxを多用して効果を上げている。ゲームをプレイしている間、そこに参加している他のメンバーのリストが常に表示される。画面右手にはチャットルームも設置されている。このエリアを利用してメンバーは他のメンバーとチャットその他コミュニケーションが取れる。参加者はそのままでゲームを別のものにすばやくスイッチすることさえ可能だ。

このサイトで提供する予定のゲームは、大きなゲームソフト企業のの官僚的なところを嫌って比較的小規模なゲーム・スタジオを作ったベテラン・ゲーム作者のものが多くなる予定だ。たとえば、Bungeeと後にはHaloを作った作者が創立したWideload Studiosからのゲームが提供予定。

ブラウザでゲームを走らせることのメリットの一つはバグの修正やバージョンアップのたびにユーザーにダウンロードと再インストールを強いる必要がないことだ。またゲーム提供者はバーチャル・グッズの販売、購読料金、トーナメントの参加料、等々多様な方法で収益化を図れる。

私はInstantActionでは将来さらに進歩した高度なゲームが提供されてくるのではないかと思う。そうなればマニアなゲーマーも、ソフトを買いに行って、インストールして、やり方を習う、という手間をかけずにすむオンライン・ゲームに乗り換えてくるかもしれない。次に提供が予定されているのは「Fallen Empire: Legions」だ。これはすごいゲームで、今述べた方向にこのプラットフォームを動かす力がありそうだ。(このゲームの限定プレビューはここに)。

Cafe.com

ブラウザ・ベースのカジュアルなゲームサイトといえば目新しいものではない(KongregateやFacebookのgaming networks空前の人気を誇るScrabulousなど)。しかし、Cafe.comは、SNS的な特徴とプレーできるゲームの質の両方の点で、いままで私が見た中では、最も洗練されたSNSとゲームのハイブリッド・サイトといえる。

InstantActionとは対照的に、Cafe.comは、主婦や(現にオンライン・カジュアルゲームの中心的なユーザー層となっている)女性一般を含め、かなり幅広い層に受けそうだ。CEOのRoman Nouzarethによれば、ターゲットとなる層は、25-40歳のジェネレーションXだという。

このサイトのデザインと機能は、「ゲームおたく」ではないユーザー層を意識してつくられたもの。トーンは楽しく、ちょっぴり競争心を刺激するもの。ゲームには、pictionary(言葉当てゲーム)、chinese checkers(ダイヤモンドゲーム)、Sudoku(数独)、billiards(ピンボール的ビリヤード)などがある。

InstantActionと同じように、即座に友だちを呼んでプレーできる(Cafe.comのゲームは主にFlashとHTMLベース)マルチプレーヤー・ゲームを中心に構成されている。が、Cafe.comはメンバーの評判とアバターを中心に構成されているのがユニーク。ユーザーは自由にカスタマイズできる3Dアバター(「MiniMes」と呼ばれる)を使ってプロフィールをつくり、ゲーム内にアップロードしてキャラクターとして登場させることができる。また通常のソーシャルネットワークのように、会員同士で友だちになって、メッセージをやり取りできる。Nouzarethは、ユーザーがCafe.comを、自分たちの持っているオンラインゲーミングの「ペルソナ」をまとめて管理する場所として使い、さらに他ではもっと一般的なペルソナを管理するよう利用してくれることを期待している。

バーチャル通貨と、ゲームを有利に進めるポイント、いわゆる「boosts」の購入は、Cafe.comのエコシステムの中でとくに重要なものだ。会員はリアルマネーでCafeCoinsを購入し、それを使って3種類の商品、「攻撃」と「防御」、それにプレゼントできる花のようなソーシャルなバーチャル・グッズを購入する。特定のゲーム内で使われるグッズは、ゲームの外でも買える。事前に買って貯めておき、ゲームの中で必要になったら使うことができる。また、CafeCoinsはアバターの衣装を買うのにも使える。

Cafe.comではAPIを2種類開発している。ひとつは、このサイトにゲームを統合するのに使われ、ひとつはデータを外部にエクスポートするのに使われる。前者はすでに利用でき、社内の開発者と、これまで外部で協力してきた何社かの開発者の両方が使用している。後者の意味でのAPIのアイデアは、将来、ユーザーがCafe.comのプロフィール情報を他のサイトでも使えるようにするというものだ。例えばゲームの成績を他のSNSのプロフィールに表示するようなこと想定されている。

Nouzarethは、全米最大のソーシャル・ゲーム・サイトのPogo.comについて、もし「PogoとFacebookの間に子供ができたら、赤ん坊はCafe.comという名前が付けられたはず」などと説明している。せっかくの招待だからCafeCoins(上述)を持って、そんな比喩があたっているかどうかを自分で確かめに行ってみてはどうだろう。下のビデオでは雰囲気をあじわうことができる。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080616mac-users-invited-to-play-instantactions-ball-games/ TechCrunch Japanese アーカイブ » InstantActionの「ボール」ゲームにMacユーザーを招待

    [...] Kongregate同様、InstantActionは非常にソーシャルで、アクセスも早い。どちらのサイトも、友だちや知らない人とちょっと対戦する前にソフトをインストールしたり複雑なユーザーコントロールを覚えたりしたくない、そんなカジュアルゲーマーにアピールするものだ。とはいえ、Kongregateなどのカジュアルゲームのサイトと違い、独自のプラグインを持つInstantActionの3Dグラフィックスはすごい。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080709otoy-developing-server-side-3d-rendering-technology/ TechCrunch Japanese アーカイブ » OTOYのサーバサイド・レンダリング技術

    [...] LightStageのような技術は、現実を模倣する仮想経験を作り出すためにこれまで技術者たちがやってきたことの延長線上にある。Urbachの仕事が画期的なのは、技術が作り出す仮想経験をブラウザから提供することだ。もちろん、ブラウザから提供される3Dゲームはこれまでにもあったが、Urbachのやることは相当違う。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20081219gaming-site-instantaction-on-a-roll/ ゲームサイト「InstantAction」が人気絶好調

    [...] 例えばIAC傘下GarageGamesが運営するゲームサイト「InstantAction」は、ここでローンチ紹介後、たった9ヶ月でメンバー100万人の大台をクリアしたそうだ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20090113cafecom-offloads-boonty-distribution-platform-to-nexway/ Cafe.com、ゲーム配信プラットフォームのBoontyをNexwayに売却

    [...] ニューヨークのCafe.comは、世界的なゲーム配信プラットフォームのBoontyをフランスのコンテンツ配信サービス、Nexwayに売却した。額は明らかにされていないが、取引はすべてキャッシュで行われた。CEOのRoman Nouzarethはブログ記事でこの売却を発表した。2001年に創立されたBoontyはCafe.comの主要な事業で、大手ウェブ・ポータルを利用してオンラインゲームの直接販売を行うサービスだ。一方、2006年末にスタートしたゲームをテーマにしたSNS、Cafe.comは(われわれの以前の紹介記事)もともとはサブの事業だった。ところが2008年8月にカジュアル・オンラインゲーム市場がブレークしたのに伴って急成長を遂げた。共同ファウンダー、RomanとMatthieuのNouzareth兄弟は、Boontyの売却の理由について「App Store、Xbox Live、iTunes、Wii wareなど大手有力ライバルとの厳しい競争されされているゲーム配信プラットフォームの運営にわずらわされることなく、今後は100%、Cafe.comに集中したいため」としている。ということはある種の「投げ売り」だったのではないかと思われるが、ブログ記事では、Roman Nouzarethは「このダウンロード・サービスは最近になって黒字化していた」と述べている。同社は2005年に総額$10M(1000万ドル)を調達している。Boontyの売却によって得たキャッシュは全額がCafe.comに再投資される。Nexwayというフランス企業はわれわれにとって初耳の会社だが、コンテンツ配信サービスとして、2008年には100万ダウンロード、3000万ユーロの売り上げを記録している。悪くない成績だろう。CrunchBase InformationCafe.comBoontyRoman NouzarethInformation provided by CrunchBase[原文へ](翻訳:Namekawa, U) ShowListings(“arc3″); ShowListings(“arc2″); AddClipsUrl = ‘http://jp.techcrunch.com/archives/20090113cafecom-offloads-boonty-distribution-platform-to-nexway/’; AddClipsTitle = ‘Cafe.com、ゲーム配信プラットフォームのBoontyをNexwayに売却’; AddClipsId = ‘2CBE02C952CFE’; AddClipsBcolor=’#78BE44′; AddClipsNcolor=’#D1E9C0′; AddClipsTcolor=’#666666′; AddClipsType=’1′; AddClipsVerticalAlign=’middle’; 前の投稿へ トラックバック [...]