[jp] 日本のアトランティスと香港のMotherAppが提携。世界中のサイトのスマートフォン対応を一気に進めるつもりだ。
by Takeshi Hirano on 2010年3月19日

嬉しいニュースが飛び込んできた。1回目のStartup Meetingで出会ったスタートアップ2社が手を取り合うことになったそうだ。株式会社アトランティスは無料のアドサーバーAdlantisを展開するスタートアップで、先日もモバイル向けアドマーケットプレイスを発表するなどモバイルを中心に展開を活性化させている。一方MotherAppスマートフォン向けの開発プラットフォームを提供する香港のスタートアップで、北米、そして日本と活動の場を拡大させている。

この二社が提携した内容についてアトランティス代表の木村氏は「提携の内容は大きくは二つ。ひとつめは、Adlantisを使っているメディア等の顧客に対してMotherAppを使ったスマートフォンアプリの開発支援をすること。ふたつめがMotherAppへの広告配信エンジンの組み込み。彼らのスマートフォンアプリ開発フレームワークにはAdlantisが組み込まれることになる。」と説明してくれた。正式な発表は週明けになる。

MotherAppの開発フレームワークを使うと、スマートフォン対応の開発コストが劇的に低くなる。「いままでもiPhoneのアプリを作りたいというニーズはあった。アトランティスはモバイルのメディアを広くカバーしていたので、そちらのスマートフォン化をサポートする。」と同氏。さらにアドサーバーが組み込まれることで広告収入へのアプローチも敷居が低くなる。

この提携で特に広告ビジネスを中心とする日本国内のモバイルメディアは、スムーズにスマートフォン対応ができる開発プラットフォームを手にいれることになる。日本という国は独特の携帯マーケットを形成していて、確かにボリューム・市場価値も大きい。対してスマートフォン(というよりiPhone)は国内で数百万台程度だ。しかし、時代は流れる。この新しい分野への挑戦を重要と考える向きは多いだけに、リスクが低くなるのは嬉しいことだ。

当然、海外への展開も視野が開ける。MotherAppは現在北米に拠点を構え、本格的な展開を開始している。そこにアトランティスのアドサーバー・アドネットワークが広がることの意味合いは大きい。例えば国内アプリを海外に告知する場合、成長すれば魅力的なアドネットワークになる。

現在、admobが持っている世界的なスマートフォン市場に流れる月間の広告インプレッションは152億。そのうちApple(iPhone・iPodTouch)は40%の61億インプレッション(January 2010 Metrics – App Survey Data)、対してアトランティスが持つ、日本国内のモバイル市場の月間インプレッションは170億と世界を上回るが、Appleの割合は僅か0.7%。1.2億インプレッションにとどまるそうだ。

「現在自分達がアプローチできる1500サイトにお知らせして、本格的にスマートフォン開拓を開始する。現在の(国内)携帯が持っている広告インプレッションは170億。年末までにスマートフォンだけで10億インプレッションにまで持っていきたい。」

展開については「まずスマートフォン対応のメディア拡大に力を入れる。日本独自のモバイルメディアとスマートフォンの違いはクリック率で実に5倍近く差が出ている。なので今はどれだけの規模を取るかということが重要。MotherAppと共同でインフラを世界的に大きくすれば、広告主に対しても魅力的になるはず。」と木村氏は語る。

スタートアップが世界を駆ける方法はそれぞれだ。今回の提携はMotherAppにとっても日本での迅速なマーケティング手法として最適といえるだろう。