[jp] gumiがGREEから数億円規模の調達に成功。120人まで体制を強化してSAPの頂点を目指す
by Takeshi Hirano on 2010年10月14日

Zyngaのウノウ買収による日本進出、短期間に繰り広げられるDeNAの投資買収による米国への影響力拡大、スタートアップ、ポケラボの10億円の調達成功など、このマーケットに関する話題は無数に存在する。そして今日、またここにひとつ新しい話題を提供してくれるプレーヤーが現れた。gumiだ。

代表の国光宏尚氏によるとgumiは近々、GREEによる第三者割当を実施することになるという。調達の詳細な額は伏せられたが、国光氏によると「数億円規模」になるそうだ。また同氏は今回の調達に関して「体制の強化」を第一に挙げた。「携帯電話向けソーシャルアプリケーションプロバイダー(以下SAP)のNo.1を取る。これは一気にいかないといけない」と話すように、5月時点で20数名だったメンバーは現在80名以上で、この体制を年内に120名まで引き上げるのが具体的な目的のひとつになるそうだ。

gumiの設立は2007年6月。日本で初めて携帯電話向けにOpenSocialを使ったゲームプラットフォームを提供したモバイルSNS「gumi」を運営していることで知られている。ここで得たノウハウを元に開発した幕末英雄伝やキャバウォーズ、刑事ハードボイルドなどのタイトルは現在トータルで500万人程度の月間アクティブユーザー数をたたき出すヒットゲームに成長し、mixiやGREE、DeNAなどのプラットフォームにアプリを提供する主要なSAPに急成長した。

国光氏は「ソーシャルゲームで注目すべき指標はDAU(日別アクティブユーザー)と課金率とARPU(平均課金単価)。この『打率』をどこまでシビアに最大化できるか」が重要だと分析、この打率に対して「どれだけ打席に立てるか、つまり体制をどれだけ強化できるかが勝敗の分かれ目になる」と語る。

パワーゲームのようにも見えて、当然創造力や高い技術センスのある開発者を集めるのは単純な話ではない。ここまでたった数カ月で4倍近くの増員が可能だった点については「ここはやはり経験。元々ソーシャルゲームが時流に乗る前からそこに注目して準備していた。この分野の開発についての絶対的な自信が伝わったのでは」と語る。

今回提携をするGREEとの関係については「ここからさらに成長するためにプラットフォームと協力関係を作ることにした。特にGREEは内制ゲームのクオリティが高かった。ここと様々な場面で協力することは自分達のレベルアップにつながる」と考えたそうだ。調達の内容同様、提携の詳細も伏せられたが、恐らくプロモーションや開発トレーニング、様々な情報の共有などがおこなわれるのだろう。両社ともに成長速度が強烈なだけに勢いも手伝ってシナジーは高そうだ。

さらに今後の展開として国光氏は興味深い話をしてくれた。gumiが将来的に注力するのはスマートフォン向けソーシャルアプリ、しかもそれはダウンロード型のローカルアプリではなくウェブアプリだそうだ。ここにgumiの考える今後の展開、特に世界進出への道筋がみえる。

「ソーシャルアプリを作る際の予算立てはやはり売上げ予想から逆算になる。そうなると国内だけで勝負していたらいつかは世界的なプラットフォーマーを相手に提供しているSAPに負けてしまう」。facebookなどの広大な市場にアプリを提供しているSAPからみれば日本は一市場に過ぎない。莫大な市場に対してビジネスが可能なSAPが収益予想から逆算した強烈な予算を投入すれば、自ずとクオリティに差がでてしまう。

携帯電話という日本特有のプラットフォームが強いうちは劇的なことは起こらないが、これがいつかスマートフォンと入れ替わったとき、転機が訪れると国光氏は予想する。「特にfacebook。現在は提供していないがスマートフォン向けにアプリを開放したとき様々なことが起こる」。

現在、オープン化が進められているmixiのスマートフォン向けにも彼らのタイトル「キャバウォーズ」が既に提供されているように、アジア地区での提携が発表されているmixi、Renren、Cyworldのプラットフォーム共通化の動きも視野に入れながら、国光氏はSAPの海外勢が強烈な予算を投下する前に手を打ちたいというのが考えだそうだ。

現在引っ越し中のオフィスはまだ増床工事が進みながらも続々と増える開発メンバーが次のタイトルを制作していた。もう既に国内だけの勝負ではなくなりつつあるソーシャルゲームの戦いはどこが制するのだろうか。

  • http://dc-sol.net kigoyama

    代表の国光さんからこのようなお写真を頂きました
    http://flic.kr/p/8JUDZT

  • http://twitter.com/mamazou 間々田 貴史

    プラットホームの資金が潤沢だからだろうか、熾烈で逆転可能な競争環境からだろうか、系列化の流れが激しい業界ですね

  • http://twitter.com/shige1226 Shige. TANAKA

    以下の呼びかけ私も賛成です。

    「呼びかけ:「SAP」をSocial Application Providerの略として使うのはやめませんか」
    http://www.publickey1.jp/blog/10/sapsocial_application_provider.html

  • http://twitter.com/twigoods ツイッターオリジナルグッズ店

    この業界を分析するのに関ケ原の戦いを連想して見る。東軍(DeNA)と西軍(Gree)がいて、国内での大名(gumi)を勢力化において強化する。最終的にどちらかが勝つ事が「脱ガラパゴス」の最短の道。競い合う事で共に急成長。

    この2社は任天堂やソニーのような世界企業へ登りつめるかもしれない。そんなワクワク感が最近ある。ただ日本でNO1になっても仕方が無い。そこが戦国時代と今の時代の大きな差でしょうね。今のビジネスマンの危機感はここに集約されていると思う。

  • http://jp.techcrunch.com/archives/jp20101015istpika-gets-200-million-yen-from-incubatefund/ [jp]ソーシャルゲームのイストピカがインキュベイトファンドから2億円を調達

    [...] gumiのグリーからの資金調達が話題をにぎわすなど引き続き好調なソーシャルゲーム業界だが、今度はイストピカがインキュベイトファンドから2億円を調達した。インキュベイトファンドはディー・エヌ・エーがその資金の大半を提供するベンチャーファンドで、以前にはポケラボへの増資で話題となった。 [...]

  • http://asiajin.com/blog/2010/10/15/social-apps-provider-istpika-gets-2-5-million-from-dena-backed-incubatefund/ Asiajin » Social Apps Provider Istpika Gets $2.5 Million From DeNA-Backed IncubateFund

    [...] industry (and entrepreneur scene) would be without social games. Yesterday, TechCrunch Japan reported about Tokyo-based social apps provider gumi getting a “multi-million dollar” sum from [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/jp-20101018-recruit-launch-a-new-digital-contents-company-nijibox/ [jp] リクルートがソーシャルゲーム市場に本格参入。デジタルコンテンツ提供のニジボックス設立を発表。

    [...] バブルだから参入するのかーー巨大資本の参入はそこまで簡単にこの勢力図を変えられるのだろうか?確かに今回の発表はソーシャルゲームに特化した発表ではないにしろ、現在最も熱い市場は当然そこだ。Zyngaによるウノウ買収に始まった数々のソーシャルアプリケーションプロバイダー(以下SAP)による億単位の調達、DeNAのnagmoco:買収のニュースなど既に市場は真っ赤に煮えたぎっている。後発のニジボックスに勝算はあるのだろうか。 [...]

  • http://www.ma-online.co.jp/blog/?p=29 gumi社は近々、GREEによる第三者割当を実施みたいです。 – M&Aオンライン(公式ブログ)

    [...] ソーシャルアプリで大躍進中のgumi社は近々、 GREEによる第三者割当を実施みたいです。 (ネタ元  http://jp.techcrunch.com/archives/jp-20101013-gumi-gets-funding-4-hundred-million-yen-from-gree/) [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/best10-20101017/ [jp]Google開発自動走行プリウスが話題に――先週の記事ランキング(10/11〜10/17)

    [...] [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/jp20101101gree-invest-in-singapore-based-mobile-sns-mig33/ [jp]グリーがシンガポールに拠点を置く携帯SNSのmig33に出資――初の海外投資案件に

    [...] グリーは国内では10月29日に発表された20代から30代の女性に支持される化粧品口コミサイトの@cosmeを運営するアイスタイルへの出資(発行済株式の4.2パーセントを取得)や10月27日に東証マザーズへの上場が承認されたサイトの投稿監視業務のイー・ガーディアンへの出資(出資時期は昨年)のほか、gumiのようなソーシャルアプリプロバイダー数社に投資をしているが、海外企業への出資はmig33が始めての案件となる。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/jp-20110117-how-to-educate-the-engineers/ [jp] [対談企画]:獲得か育成かーーエンジニア育成の文化が成熟すれば受給バランスは改善される

    [...] 昨年2010年は人材の獲得、特にエンジニアの需要が急激に増加したことを肌で実感できた年だった。例えば昨年大きく躍進したソーシャルアプリプロバイダー各社は考え方こそ様々だが、調達を成功させ、人員を大きく増やして勝負をかけるgumiのようなプレーヤーも出現している。当然プラットフォーム側もあの手この手で人員の獲得に尽力している。 [...]