今日、フィードパスは自らYahoo! Japanに買収されたことを発表した。現在のところフィードパスの株式の85パーセント超は既存株主からYahoo! Japanが取得していて、5月中旬には全株式がYahoo! Japanに渡り、フィードパスはYahoo! Japanの100パーセント子会社になるという。
Yahoo! Japanによるスタートアップの買収は、私の知る限り昨年のシリウステクノロジーズ以来のことだ。フィードパスが関連するYahoo! Japanの部署はシリウステクノロジーズと同じくR&D統括本部となる。なお、買収額は明らかにされていないが、このタイミングでの買収を考えるとさほど高い額ではないだろう。
フィードパスはクラウドベースでカレンダーやコラボレーションツールを提供する会社だが、そもそもはブログ関連のソフトウェアを提供するネットエイジグループ(現ngi group)が設立したブログエンジンがスタートとなっている。その後、サイボウズの資本参加によって、当時サイボウズで開発されていたRSSリーダーのfeedpathとの事業統合によって生まれたのがフィードパスという会社である。
その後も住友商事の資本参加によって、クラウド上のビジネス向けメールサービスZimbraの事業化を手がけたり(Zimbraは米国では米Yahoo!に買収され、昨年にはVMwareが米Yahoo!からZimbaraを買収している)、サイボウズグループとしてサイボウズOfficeやサイボウズデヂエといった製品をクラウド型のサービスとして提供していった。
フィードパスはサイボウズグループとして、サイボウズ本体がソフトウェア販売で成り立っていたために手がけられなかったSaaS型のビジネスを模索する戦略的な子会社という位置づけだったわけだ。
だが、その後は資本の移動もあり、クラウドでビジネス向けのコラボレーションツールを独自に開発して提供する企業として生まれ変わっている。最近ではGoogle Apps Markeplace向けのツールを提供している。
買収後もフィードパスは自社のサービスの提供を続けていくとしているが、代表取締役の津幡靖久氏によれば、Yahoo! Japanが提供するカレンダーやメールなどの新機能や新サービスを企画していくチームとしても従事していくということだ。もしかしたら、今後は機能アップされたビジネス向けのYahoo!メールやYahoo!カレンダーが出てくるのかもしれない。
いずれせよ、ビジネス向けのサービスを手がけてきた企業のノウハウを得られるのはYahoo! Japanにとって悪い話ではないだろう。
