
出口についてはいまだ明るくない日本国内のベンチャー市場だが、スタートアップを立ち上げようという機運はまた揺り戻してきているような気がしている。
その1つの大きな理由は、言うまでもないが昨年から沸き起こっているソーシャルゲームの台頭だろう。中には月商1億円を売り上げるゲームも登場してきていて、大企業も含めて数多い参入者がひしめく中で、ウノウやgumi、芸者東京エンターテインメント、ポケラボのような企業がめざましく活躍している。
ほかにもTwitterのようなソーシャルメディアの台頭によって、その周辺のサービスが生まれたり、フラッシュマーケティングの手法の確立によって、Groupon系サービスのようなものが突如としていくつも立ち上がったりするような現象が起きている。
もちろん投資や技術といったインフラ周りの環境も変わってきているからこそなのだが、こういった動きに追随するかたちで起業家を生み出すプログラムも、いろんな企業が試行錯誤でスタートさせている。
たとえば、GMOはソーシャルゲームを対象とした起業支援プログラム「アプリやろうぜ」を実施したり、デジタルガレージとネットプライスも共同で起業支援プログラム「Open Network Lab」をスタートさせたりしている。これらはすでに募集を締め切っているが、Y combinatorのように短期間でプロダクト(サービス)を作ることを目標に、開発資金援助やコンサルティングなんかも含めて提供しているのが特徴だ。
さて、起業を目指す人たちもこの時流に乗って、いざスタートアップを興してみようと思ってはいても、踏ん切りがつかいなんて人ももいるんじゃないだろうか。起業はその人の能力以上に心理的なハードルが邪魔をすることもある。ということで、この夏、スタートアップを目指すひとたちが、比較的取り組みやすいプログラムを2つほど紹介しよう。
サイバーエージェント・インベストメント「Startups2010」

サイバーエージェントの子会社でベンチャーキャピタル事業を行うサイバーエージェント・インベストメントが実施する起業支援プログラム。対象としているのは、ソーシャルアプリや位置情報、リアルタイムウェブ、クラウドソーシングなどいま旬なインターネットサービスなので、こういった分野での起業を考えているのなら腕試しだと思ってビジネスプランを応募してみるといいだろう。ビジネスプランがなくても、エンジニアやクリエイターだったら登録だけというのもあるので(他の応募者とのマッチングをしてくれる)、ビジネスアイデアがなくても、一緒に起業する相手がいなくても、登録する価値はある(もちろん、ものが作れてスタートアップの厳しい環境でも生き抜くという強い意思がないとダメだが)。
Starutps2010は8月3日にキックオフのカンファレンスが開催されるので、このプログラムの趣旨や雰囲気をつかむには、ここに足を運んでみるといいだろう。
サイボウズスタートアップス

グループウェアでおなじみのサイボウズも新たな起業支援のプログラムを始めた。といっても、サイバーエージェントのものやGMO、Open Networks Labとは違って、こちらはアルバイトとしてサイボウズスタートアップスという企業に勤め、その中で新たなサービスを生み出し、最終的には事業を切りだしていくという形だ。
対象としているのは、主には学生だけれど、社会人であっても時間があれば会社帰りなど時間がある際にオフィスに寄ってサービスの開発ができる環境が与えられる。ビジネスプランがなくてもプログラムのコーディングさえできれば、プランを作るところからサポートしてくれる。
サイボウズスタートアップスとしてはまずはたくさんのサービスをそこから産み出していきたいとしているので、コーディングに自信はあって起業にも興味はあるけれど、どう起業していいかわからないという学生や(時間のある)社会人は応募してみる価値はあるだろう。
うまくいって新しいサービスやプロダクトが生まれたら、ぜひTechCrunch Japanに知らせてほしい。起業家(のタマゴたち)の健闘を祈っている。
