TechCrunch Disruptの2日目。朝からAOLによるTechCrunch買収話があったり、サプライズゲストとしてGoogleのEric Schmidtやサンフランシスコ市長のGavin Newsomeがやってきたりと賑やかだったが、やはりその中心はスタートアップたちだ。
今日も昨日に引き続いてStartup Battlefieldに登場した13社の中から気になったものを紹介しよう。

Telloはケータイ電話を使ってカスタマーサービスのレイティングを付けようというサービスだ。航空会社のキャビンアテンダントや車のセールス担当者、レストランやお店の接客店員などありとあらゆる顧客に接客する従業員を顧客自身がレイティングする。たとえば、デモでは会場の近くにあるアウトドアショップのREIの店員の名前(たぶんデモ用の架空の設定だろう)を入れてレイティングしていた。ほかにも、たとえば、自分が乗った飛行機の航空会社のキャビンアテンダントの名前を入れてレイティングするなんてことを例に挙げていた。従業員に対してネガティブな書き込みがあれば、その従業員を雇う企業に直接届けられるという。企業側は従業員がそれぞれどのように評価されているかを確認できる。これによってカスタマーサービスを企業側が向上できるという仕組みだ。すでにiPhoneアップとしてダウンロードできるが、Andoridも近日中に出てくる。ソーシャルメディアや位置情報メディアとの連携もしていくという。
日本でいえば、レストランの代わりに接客業の「人」を評価する「食べログ」みたいなもの。アイデアは一見よさそうだけれども、顧客がわざわざそんなことをするのかという疑問が起こるし、どっちかというとネガティブな書き込みなほうが増えそうな気もする。これはあくまでも私見だけれど。

Telloと少し似ているのかもしれないが、gripeは企業が提供するサービスになんらかの問題があった場合に、ユーザーがその問題と解決方法をさまざまなソーシャルメディアに流し、どれぐらいの影響力をもってその問題を伝えられるかがわかるサービスだ。わかるだけではなくて、実際に伝えてしまう、つまり、企業に対するクレームをソーシャルメディアに効率よく流すサービスとも言えるだろう。企業側にもこのクレームは報告されて、企業が問題を解決すれば、ソーシャルメディア上でクレームを見た人に問題を解決した旨が報告できる。企業も真摯に対応したことをアピールできるというわけだ。
米国ではもしかしたら企業が提供するサービスに問題が多いのかもしれないから、こういったサービスがアイデアとして出てくるのかもしれないが、クレーマーのためのサービスにもなりかねない気もする。あと審査員からは収益性の問題も指摘されていた。

GILDは企業が人材採用の前にその人材がその企業に応募するのにふさわしいかを試すテストを提供するサービスだ。新卒採用などで受けたペーパーテストのSPIの試験を思い出してほしい。人材を採用したいと思っている企業がそれ専用のテストを作成してGILDに設置する。その企業に入社したいと思うユーザーはそのテストを時間内に受けて採用に応募する。そうすれば、採用者側は一定の知識や思考方法を持った応募者を面接に進められ、応募者も自分の知識や思考方法をアピールできるということになる。
GILDが面白いのはこういった試験をゲーム感覚で提供しているところだろう。実際に採用に応募するかは別として、友人同士でそういったテストの点数を競いあったりするなんてこともできるようだ(たとえば、「あの有名企業の採用テストでオレは満点とったぜ!」なんて場面を想像してほしい)。またGILD側でも独自のテストを用意して、そのテストでいい点数をとればテストの内容に応じてなんらかの認定などを発行するという。ユーザーは自分のページを持つことができ、履歴書を掲載することもできる。一方で、企業側は自社に応募がなくても、あるスキルを持つユーザーを探し出して、応募を促すこともできるという。

GameCrushはゲームをネタに使った出会い系サイトだ。すでに1万人のベータユーザーがいるという。GameCrushのサイトで写真やゲームの趣味から一緒にゲームをプレイしたい人を見つけてリクエストを送る。リクエストが承認されたら即ゲーム開始となる。ゲームはビリヤードがデモで例としてあげられていたが、ゲームを楽しみながら相手とビデオチャットができるというふうになっている。どちらかというといわゆる男性向けのビデオチャットにオマケでゲームがついてきているという感も拭えない。なぜならこのサービスは時間課金制で、男性ユーザーは1分60セントを支払い、その売上の一部は女性に報酬として支払われるからだ。

自分のフライトマイレージを管理してくれるのがSu.perf.lyだ。マイレージを貯めているひとならば、自分のフライトをどうやったら効率よく貯められるのかを知りたいだろうが、Su.perf.lyではマイレージのボーナスとかキャンペーン中だとか、期限切れで消えそうなマイレージだとかの情報を教えてくれる。たとえば、いまあるキャンペーンを使えば、マイレージのクラスが上がるといったことが、グラフなどでわかるようになっている。マイレージはフライトだけでなく、クレジットカードやレンタカー、ホテルの利用などでも貯まるので、そういったサービスと組み合わせて、いつもと同じ行動で、たとえば出張するにしても出張先は同じでも泊まるホテルを変えるとか、飛行機会社を変えるとか、レンタカーを変えるとかでもっとも効率よくマイレージを貯める方法を提示してくれるという。もっとも大きいのがクレジットカードの乗換で、米国ではキャンペーンでクレジットカードを乗り換えるのは日常的だそうで、そういったものをうまく使って効率よくマイレージを貯めることを提示してくれる。収入源もクレジットカードの乗換のアフィリエイト広告や航空会社のキャンペーンなどが主になるだろうと言う。Su.perf.lyは世界でのサービス展開を目指しているという。


credit sesameは銀行が人にお金を貸すときにどんな格付けでどんな料率で貸すかというロジックの情報をユーザーに提供することで、ローン商品を選ぶ際に銀行とうまく交渉できるためのアドバイスを提供するサービスだ。もっと簡単にいえば、ユーザーの資産や現在借りているローン、現在の収入などの情報を入力することで、最適なローン情報を提示してくれるサービスだ。ただ、冒頭に述べたように情報源として銀行側のネットワークを使って銀行側の特別なデータを入手して、つねに最新の最適なローンを提案してくれるところが優れているのだという。ローンの返済額を減らす方法や自分の信用力の分析はもちろんのこと、たとえば、ローンの返済が遅れている場合に、自分の信用を失わないために、その被害をどう最小限に食い止めるかといったことまでも提示してくれるのだという。最適な銀行の最適なローン商品を提案することで、いかに楽な返済プランとなるような最善のシナリを提示する。普通の銀行にいっても提示されないような商品をうまく提示できたり、収入が変化して場合にリアルタイムにさらによい条件の商品を提示できたりするようだ。
TechCrunchの最初のイベント(TechCrunch40)で優勝者となったMintは資産管理のツールだったが、credit sesameはそのローン管理版といったところだろう。審査員からもMintとの違いの説明を求められていたが、Mintはどちらかというえば支出入の管理に長けているが、credit sesameはローンに特化しているところがすぐれているしていた。
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言語を覚えるために何が必要なのかは興味と継続性だとVoxyはいう。いままでの教科書で言語を覚えようとしてもつまらないので、今がわかる雑誌からユーザーが興味を持つような内容をピックアップして新しい教科書として利用しようというのがVoxyのサービスだ。しかも教材は電車やバスを待っているちょっとした時間を使って学べるものだという。これはまずは米国にいる移民(その多くはスペイン語圏)で英語が苦手な人をターゲットとしていて、たとえば、教材としてはユーザーの好みに応じた、たとえばフットボールが好きなユーザーにはフットボールに関する雑誌の記事を使う。それにより英語の興味を失わさせないようにしている。雑誌の記事の一部が問題として使われるのだが、記事はスペイン語で書かれているが、一部英語となっていて、その中に設問が設けられていて、ユーザーはその設問に答えることで、新しい英語の単語やフレーズを身につけていくという。出題と解答はSMS、Email、モバイルアプリ、ウェブとさまざまな形態でやりとりできるという。ゲーム方式で点数が加算されて、それを競うようにもなっており、ユーザーのモチベーションを持続する工夫が盛り込まれているという。
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Mobile Payはすでに翻訳でも記事になっているが、ケータイ電話をサイフにするというiPhoneアプリだ。Mobile Payのアプリにクレジットカード番号を登録しておけば、店舗でクレジットカードを持参することなく、その場であたかもクレジットカードで支払ったように決済できるというもの。具体的にはMobile Payの加入店のみで使えて、決済情報はモバイルのネットワークを通じて加入店に送られて、その場で加入店側でレシートが発行される。日本ではおサイフケータイなどがサービスとして実現化されているので、さして新しくないが、モバイルで決済というのはいくつか出てきている。Mobile Payは中でもクレジットカード側のシステムを構築していたエンジニアが作ったサービスだけに、実際のクレジットカードの利用に長けているようだ。店舗ごとのキャンペーンや店舗独自のポイント管理などもアプリ側でできるという。


今回、Disruptに出ているさまざまなプロダクトの中で、もっとも変り種だったのがLARKだ。なぜかというとLarkは目覚ましタイマーだからだ。LARKは一緒に寝ている人にアラーム音のように迷惑をかけることなく目覚められるように、手につけた腕時計型のバンドが振動して目覚めの時間を教えてくれるというもの。しかも目覚ましの時間は専用のiPhoneアプリで設定する。単に振動するだけの腕時計型のバンドはMITとスタンフォード出身者が設計したのだという(この説明で会場は爆笑した)。

なぜわざわざiPhoneアプリで時間を設定するのかというと、腕時計型のバンド側に時間設定のロジックを入れると、バンドが大きくなってしまうからだという。また、振動パターンも人の目覚めの生理にあうように工夫されており、それに慣れることがないようになっているのだという(ここがMITとスタンフォード出身者の知恵が生きているのだろうか)。実際に販売するのかと審査員に問われていたが、LARKは本日(米時間で9月28日)より99ドルで販売を始めている。
ほかにも、広告でケータイ電話の通話料を無料にするPinger(翻訳記事)、新しい人との出会いをサポートするsumazi、ブランドもの共同購入のToVieFor、購買履歴から最適な商品などを提示してくれるshwowpなどがプレゼンを披露した。
昨日(米国時間9月27日)の出演者とあわせてこの中から6社が残り米国時間の9月29日最終決戦に挑み、5万ドルを賭けて戦うことになる。
