先週のMicrosoftのLiveStationのデモ はライブの P2Pテレビ配信マーケットに再び脚光を浴びせるものとなった。Joostや BablegumのようなオンデマンドのP2Pビデオ配信サービスがメインストリームのマーケットの注目を集めている一方で、テレビ番組のライブ・ストリーミング(JoostのようにオンデマンドでもなくUstreamのようにユーザー生成ビデオでもない)は、あまり注目を集めないながらも着実に繁栄している。以下に主要なプレイヤーの動向をまとめてみた。
最新の参入者で、まだプライベートなベータ版の段階。LiveStationはSilverlightベースのサービスで、Microsoftがバックにあることを考えると重要な存在になる可能性は十分。デモを紹介したわれわれの過去記事。
TVU Networksはこの分野でいちばんよく知られたサービスだろう。著作権問題を別にして、アメリカ発のコンテンツのラインナップはかなり充実している。ただし、この分野ではいつでもそうだが、中国発のサービスのほうがクオリティーが高い。私は以前TVUをテストしたことがあるが、今回レポートのためにまた使ってみた。どちらの場合も、音声はよいが、画質は不安定で見づらかった。私の接続環境は2MBのケーブルなので、このサービスはおそらくもっと高速の環境なら品質が改善されるのだろう。
SopcastはTVU Networksとたいへんよく似ている。インタフェースのできはTVUの方がよいが、見てくれがすべてではない。私の環境では、Sopcastの方がTVUより画質がよかった。それでもまだ理想的とまではいえない。提供されるチャンネルの種類はTVUとはかなり違っており、オーストラリアのChannel Tenなど楽しめるチャンネルがサポートされている。しかしアメリカのチャンネルはTVUほど充実していない。
Zattooは現在、サービスの提供がスイスと英国に限られている(両国の居住者で、かつ招待オンリー)が、そうでなければこの分野のリーダーになれる品質だ。Zattooのチャンネルのラインナップは非常に優秀で、他のサービスの多くとは異なり、完全に合法的な配信である。どこかでZattoの画質は1級品だという評価を読んだが、スイスと英国以外からZattooを見る方法を知っている読者はいないだろうか? 知っている人は方法を教えてほしい。
PPLiveには英語版が用意されているが、インタフェースが英語になっているというだけで、内容のほとんどは中国語の番組だ。テストした限りではストリーミングの品質はたいへん良い。ただし私には何を言ってるのかさっぱりわからなかったが。
PPMateは、PPLiveやその他のプラットフォームと同様、中国に本拠を置くサービス(たくさんあってわれわれにはカバーしきれない)で、英語のコンテンツは提供していない。中国語のコンテンツは内容豊富で、画質も良い。
これ以外にも多数のサービスが存在する。 StreamStarにかなり詳しいリストがある。
Web TV
ライブのP2Pテレビに対するライバルがWebテレビだ。多数のプロバイダーがオンラインで番組をストリーミングしている。しかしP2Pネットワークを利用した配信ではなく、直接配信なので、画質もコンテンツの質も当たり外れが大きい。全てのサービスが無料で提供されており、各種コーデック(Real,QT, WM)を別にすればブラウザ以外、新たなソフトをダウンロードしてくる必要はいっさいない。WWiTVはいちばんの老舗で、Webテレビのポータルとしてはベストだろう。ユニークなコンテンツを専門に扱うサイトではManiaTVがある。ライブのWebテレビとしてもおそらく最大のものの一つ。
Mac問題
私がテストした P2PテレビにはどれもMac版を提供していない。ただしParallelsでも問題なく作動はする。著作権問題のせいで、この分野への正規の投資額はあまり大きくないのでMac版がすぐに開発されることは期待しないほうがよい。
総合的に
ライブのP2Pテレビ・サービスはJoostのようなオンデマンドテレビのライバルに十分なりうる。P2PにはP2Pでなければ 絶対に 見られないチャンネルがいくつも提供されている。オーストラリアのユーザーの多くが、普通なら半年から1年待たなければ見られないアメリカのテレビ番組をBitTorrentでダウンロードしているが、P2Pテレビの価値は、そういう意味で、似たものがある。P2Pテレビは、地域限定の放送という概念の死を意味する「棺おけの釘」のもうひとつの例だろう。ますます多くのユーザーが伝統的な番組の配信システムをバイパスするようになっている。地域を限定した古いテレビジョン放送モデルはやがて死滅して、われわれは全世界でほぼ同時に同じ番組を見られるようになると思う。
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