3G iPhone / iPhone App Store関連の話題はこちらからまとめてどうぞ!

2006年9月20日

Memocast、 外国映画マーケットに参入図る

Neil Kjeldsen

0 comments »

append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

オンライン外国語映画販売サイトMemocastはライブラリの充実とサービスのマーケティング強化のため、ここ数ヶ月で、最初のベンチャーファンドからの資金調達を目指している。 Memocastは映画ダウンロードサービス分野でもある分野に特化して地位を築こうと努力中。多くの会社がハリウッドのフィーチャー作品を配信しようと鎬を削る中で、Memocastは外国語映画、国際映画のファンのための専門サイトを目指している。現在Memocastはロシア映画のファンには必見のサイトとなっている。ロシア語以外の言語の映画はまだ数が揃っていないが、最終的には43ヶ国語の映画を販売しようとしている。

アラを探そうとすればいろいろ批判すべき点は見つかる。特にビジュアルデザインには問題がある。いかにも素人細工という印象で、このサイトでクレジットカードを使って大丈夫だろうかといささかためらってしまう。しかしこういう点は映画を鑑賞する面では妨げにならない。私は以下ではむしろこのサービスのビジネス的側面について焦点を当てたい。

このサイトでは3種類のサービスを提供している。映画をCM入りでストリーム配信で見る場合には無料。DVD画質の映画ないしビデオをダウンロードする場合は1本あたり1.99ドルから3.99ドル。また月間7.99ドルで全ライブラリをコマーシャルなしで無制限にストリーミング視聴できる。

Memocastは現在までほとんどのコンテンツをFilms By Joveという会社から調達している。この会社はSouzmultfilmの作品の配給権をもっている。Souzmultfilmはハリウッドの大手スタジオのような役割をロシアにおいて果たしているということだ。Films By Joveは映画、テレビ番組、そして最近ソビエト時代のプロパガンダフィルム(まだ見てないなら面白いかもしれない)をMemocastに提供している。

Memocastは人数が多いにもかかわらず今までほとんど無視されてきた層をターゲットとしている。(米国居住者のうち何百万人もが外国からの移住者であったり、家庭では外国語を話したりしている)。Memocastのユーザーは毎週7万本(登録ユーザー1人当たり0.5本以上)をストリームで視聴、月間平均約1000本をダウンロードしている。 サイトの存在が広く知られるにつれて収入は増加しており、Memocast側によれば黒字転換まであと少しというところまできているという。これはWEBビジネスのコアとなる原理ともいえる「ロングテールをターゲットにして収益を上げることができる」ことを肯定するよい例といえるだろう。またWEB広告の観点からも良い点がある。もし特定のエスニックグループに確実にアクセスしたいとすれば、そのエスニックグループが求めるものを提供しているサイトに行く以上に他に良い方法は無いということである。

調べてみて驚いたのは、この分野には直接の競争相手がほとんど見つけられなかったことだ。もちろ存在はするのだろうが、おそらく大部分がもっと零細なオペレーションなのであろう。外国語によるNetflix的なサービスは多数ある。それらも将来ダウンロードサービスに移行していくというのはありそうなことだ。Sivoo (www.sivoo.com) は中国語とスペイン語のコンテンツのダウンロードサービスを行っている。Bollywood系(インド映画)でも同様の動きがあることは間違いないと思う。そして、言うまでもないが、この分野全体は―ハリウッドも当然だが―ファイル共有サービスという厄介な難題を抱いている。しかしながら、無料のダウンロードを探すという人もいれば、一方には料金を喜んで支払うという人もいるものである。

この分野で成長を続けるためには、他の国、言語の映画の配信権を獲得できるかどうかにかかっている。どの国にせよ、米国以外の国の映画配給産業のガードをこじ開けるのは、ハリウッドをこじ開けるのと同じくらい難しい事業だろうと想像される。私は世界中の国のビジネス風土を知っているわけではないが、常識的に考えて、、ある国の映画の配信権は、複数言語のポータルを目指しているサイトよりも、その国の言語、エスニックグループだけをターゲットにしたサイトに最初に、あるいは独占的に付与されると思う。

ハリウッド映画の配信を図るサイトを巡る大騒ぎに気をとられれていると、Memocastのようなサービスを見逃しやすい。しかしMemecastが資金調達に成功しビジネスを急成長させられるとするなら、今後数ヶ月注目に値する会社・分野のひとつだといえよう。

Techcrunchには米国生まれでない読者も多数いるので、このサービスや分野全般についてコメントをいただけるとうれしい。

【日本語版補足】
Bollywoodは、ボンベイ(現在ムンバイ)周辺に映画産業が集中していることから、インド映画界を意味する。

[原文へ]

タグ:



PR
Ads by Overture

トラックバックURL (トラックバック URL)

Comments are closed.