2008年1月5日

Meraki Networks、$20Mを調達―Googleの失敗にもめげずサンフランシスコ全域の無料WiFi網建設へ

Erick Schonfeld

1 comment »

append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

meraki-logo.png地域をカバーする無料WiFi網という夢がここへ来て復活してきた。Meraki NetworksはGoogleとEarthlinkが失敗した後をうけて、同社の 無料WiFi網を拡張してサンフランシスコ全域をカバーする計画に着手した。サービスの経費は広告でまかなわれる予定(広告はMerakiWiFiルータを検索するツールバーに1行のテキストで表示される)。建設費にはMerakiがこのほどSequoia Capital、DAG Ventures、Northgate Capitalなど既存の投資家からシリーズBのラウンドで調達した$20M(2千万ドル)の一部が充てられる。このラウンドは去年の2月にMerakiがSequoia、(皮肉にも)Google、元Google社員から$5M(500万ドル)を調達したラウンドに続くもの。

この間、Googleが無料WiFi網建設に大風呂敷を広げてみせた時期があったわけだが、結局尻つぼみになって、実現したのは(Google本社がある)カリフォルニア州Mountain View市内 のWiFiだけにとどまった。その上、Google社内で最大のWiFi 提唱者だったChris SaccaもすでにGoogleを去っている。Googleのサンフランシスコの無料WiFi計画は事実上死んだとみてよい。最大の理由は、提携パートナーだったEarthlinkが地域WiFi事業を見限って撤退したためだ。

meraki-map-small.pngそれならどうしてMeraki(とその投資者)は Googleでさえ失敗した事業に成算を見出しているのだろう? 一つにはMerakiはすでにサンフランシスコ市内で2平方マイルの地域の4万人のユーザーにWiFiを無料提供している経験があるからだ。(このために設置されたWiFiルータの数はおよそ500台)。全市への提供といってもこれを単に拡大すればよい。(1万から1万5千のルータが必要になる)。第二に、地域の無料WiFiだけがMerakiの狙っているビジネス分野ではない(これについては後述する)。MerakiはサンフランシスコのWiFi事業を、他の都市で実施するための巨大なデモのショーケースとして利用する考えなのだ。そして、第三に、これがもっとも重要な点だが、スタンドアローンのサーバーによるWiFiホットスポットを増やしていく方式に比べ、Merakiのメッシュ・テクノロジーを利用した方式を利用することで、、市全域をカバーするような大規模なワイヤレス・ブロードバンドでも建設費用の劇的な低下見込まれているのだ。

MerakiのWiFiルータは網状に緊密に接続されており、多くの場合、単一の高速ブロードバンド接続を共有している。このためルータの設置費用は安く、家屋の屋根やバルコニーに簡単に設置できる。また太陽光発電を利用することも可能だ。Merakiでは、サンフランシスコ全域をカバーするのに、Earthlink/Googleが推計したような1400万から1700万ドルではなく、ほんの数百万ドルですむと見ている。CEOのSanjit Biswasは「これは劇的なコスト削減だ。わらわれのネットワークは1桁の百万ドル、おそらく数百万ドルで実現できるはず。またわれわれはWiFiの信号を増幅するリピータを〔電波の届きにくい地域の〕ユーザーに無料で提供する」としている。また税金に頼らず、費用を全額民間から調達し、さらにルータなどすべての機器を民有地に設置することで市役所の関与を一切排除して、政治的な思惑に起因するさまざまなトラブルを避けようと図っている。

meraki-ad-small.pngただし、ネットワークが建設できたとしても、経費をカバーできるほどの広告を確保できるかどうかはまた別の問題である。MerakiはGoogleから地域向けにカスタマイズされた1行のテキスト広告を導入し、またYelpからも内容連動広告を掲載する。MerakiのCEOのBiswasでさえ、地元広告による収入が首尾よく経費をまかなるか確信はもっていない。しかし彼はサンフランシスコのプロジェクトをむしろ巨大なテスト、ショーケースと見ている。Biswasは「何千というユーザーが同時に利用するライブの実験場として利用したい」と述べ、その後で「もし広告モデルがうまくいくようだったら素晴らしい」と軽い口調で付け加えた。

Biswaは強がりを言っているわけではない。Merakiの狙っている本業は、なんとか安い建設費でブロードバンド網を建設して有料で販売したいインドやブラジルなど海外の新興国のテレコム業者と提携してWiFi網を提供することである。Merakiはハードウェアの販売のマージン(ルータは1台$49から$199)を得ると同時に、これがビジネスモデルの本命なのだが、テレコム業者と提携して大規模ネットワークを運営することにより、ユーザーから徴収するアクセス料金の20%を得ることを狙っている。無料のサンフランシスコのWiFiネットワークは実現すれば評判になるだろうが、ローカル広告で経費が十分に回収できる見込みが立たないうちは〔アメリカの〕他の都市に広がっていくことはなさそうだ。

Crunchbase Meraki

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

タグ: , , ,

【関連記事】



PR
Ads by Overture



トラックバックURL 

  1. PrimeTime.jp

Comments

このコメント欄の RSS フィード

Leave a Reply