MySpace: Web 2.0など必要ない
by Marshall Kirkpatrick on 2006年9月13日

News Corp.のCOO、Peter Cherninが今日(米国時間9/12)出資者に対して、こんなことを言ったそうだ。「どのWeb 2.0アプリケーションも、YouTubeであろうと、Flickrであろうと、Photobucketであろうと、次世代Webアプリケーションのどれもそのほとんどは、MySpaceからお客を持っていっているようなものだ」。MultiChannel NewsはCherninが「News Corp.に競合ビジネスができない理由はない。特に、YouTube対抗は」と話したことを伝えている。Cherninはさらに「競合サービスのトラ フィックのほとんどが、ウチから行っていることを考えれば、すばらしいサービスとまでいかなくても競合に足りるサービスをウチが始めれば、勝てるかもしれないし、少なくともいい勝負はできると思っている」とも言っている。

Cherninが今日のMerrill Lynch Media & Entertainment Conferenceで話さなかったことがある。MySpaceの中で他社が存在を示す活動をやりにくくするためにFlash widgetからの外部リンクをブロックしたりしていること。これからこういう妨害が増えるのだろうか。競合のひとつであるFacebookは外部デベロッパーにAPIを公開して喝采を欲びたけれどもMySpaceがこのようにオープンになる可能性はゼロに等しい。

MySpaceがYouTubeと機能だけで戦おうというなら、これ以上できることがあるのかどうかわからない。MySpaceビデオプレーヤーに は、埋め込み、関連ビデオ、視聴者のコメントなどの機能がある。Cherninは、MySpaceはまだビデオにあまり力を入れていないから YouTubeのトラフィックのうち60~70%はMySpaceから来ているはず、と言っている。しかし、YouTubeのコミュニティで自前のスター が育ってくると、彼らはMySpaceはせいぜいリンクくらいにしか使わないから、だんだんそうはならなくなってくるはずだ。

Cherninは、News Corp.がMySpaceのビデオ・コマーシャルを増やすつもりだとも言っている。MySpaceがエンターテイメントをもっと積極的にやるところを見てほしいとのこと。YouTubeではビデオ・コマーシャルは大きなギャンブルと言われ続けていて、好評なものもある一方、ユーザーの大きな反感を買っているものもある。

まとめると: News Corp.のCOOは、Web 2.0はMySpaceからトラフィックをかすめ取っていて、自分たちはどのサービスとも競合することができて、サイト上のコマーシャルにも積極的である、と言っている。これはおそろしく傲慢なようであると同時に、外部のデベロッパーがMySpaceに依存することが、あまりにも危険であるという怖れを 立証しているようなものだ。

Om Malickはきのう(米国時間9/11)のBusiness Weekに突然、何もかもがWidgetsになった(Suddenly Everything’s Coming Up Widgets)という記事で、そこでは誰もが勝者だ、と書いている。 MySpaceのスティッキネス(利用時間)はさらに高まり、YouTubeとSlideのトラフィックは増えて、ユーザーはひとつのページで全部できるようになるのだから。どうやらMySpaceのオーナーは、みんなが勝つようなゲームはやりたくないらしい。

Newscorpの誰かが何か違うことを言ってくれるか、Cherninの言ったことが訂正されることを期待したい。いろいろな組織がデータを交換したりユーザーがプラットホーム間で情報を移行したりするところから生まれるイノベーションこそがWeb 2.0というものの本質だ。Cherninの発言はビジネス的には通用するのかもしれないが、イノベーションにとっては良い前兆ではない。サイト間で動作するウィジェットのすばらしさを知りたかったらTypepadのやり方や、ウィジェットのまとめサイトのWidgetboxを見てほしい。

驚く人はいないだろうと思っている。MySpaceのおぞましいコードを嫌っている外部デベロッパーたちは全員、「新感覚の自由」というものを感じることだろう。

[原文へ]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/imeem-blocked-from-myspace/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Imeem、MySpaceから締め出される―次は誰の番?

    [...] この1年ほどのMySpaceの行動には不審な点がある。先月、Flashをエンベッドするすべてのウィジェットが数時間無効にされた。一部では、MySpaceが様子を見たのではないかという観測が出た。つまり、これによってユーザーからの苦情がどの程度のものになるか試したのではないかというのだが、MySpaceの広報はこの見方ををきっぱりと否定している。MySpaceによれば単なるシステムのバグ以上のものではないという。しかし、一部のサイトはどうやら恒久的に締め出しを食ったようだ。Vidilife、Stickam、RevverのウィジェットはMySpaceで無効化されているが、MySpace側では理由も言わないし、将来このブロックが解除されるかどうかについても沈黙している。これらのサービス提供者は途方に暮れている―Revverは最近のブログ記事で「Revverがまた使えるよう、MySpaceに要請しよう」とユーザーに呼びかけている。今夜(米国時間1/25)われわれが聞いたところでは、人気のあるウィジエットを提供しているImeemが新たに締め出しリストに載せられたようだ。自社の巨大なユーザーベースの上で他社が商売をしているのをMySpaceが快く思っていないことことは確かだ。News Corp. (MySpaceの親会社)のCOO、Peter Cherninは昨年、YouTube、Flickr、Photobucketの名前を特に挙げて「こういったサービスはMySpaceの尻馬に乗っているようなものだ」とまで述べている。業界のインサイダーはMySpaceはサードパーティーのウィジェット提供者が十分に大きなビジネスになるように仕向けてきたのだと主張してきた。(これからも主張するだろう)。つまりMySpaceは将来徐々にこれらのウィジェットをブロックしていき、料金を支払うものだけに提供を許可するようにするつもりだというのだ。MySpaceの広報はこれについても否定して、1月のブロックは単なるエラーだったとしし、特定のサービス提供サイトが締め出されている件についてはコメントを全く避けている。もしMySpaceが、本当にウィジェットを全面的に禁止して、料金を支払うサイトだけに許可するという道を進むとするなら、そういう計画はまったくないと主張した過去の言明との食い違いを非難されることになるだろう。これらのブロックが開発上のエラーに過ぎないのか、それとも実際一種の警告射撃なのか、MySpaceのユーザーに頼っているウィジェット提供会社としては、次はどこがブロックされるのだろうかと、文字どおり息を殺して震えながら待っている。私はサイトのブロックについてMySpaceにコメントを求めているが、月曜日になるまで返事が来るのは期待できない。[原文へ] MySpace [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/myspace-why-we-block-widgets/ TechCrunch Japanese アーカイブ » MySpace: 弊社がウィジェットを締め出す理由

    [...] 昨年のNews CorpのCOO、Peter Cherninの発言問題がまだくすぶっている「どのWeb 2.0アプリケーションも、YouTubeであろうと、Flickrであろうと、Photobucketであろうと、次世代Webアプリケーションのどれもそのほとんどは、MySpaceからお客を持っていっているようなものだ」。今のところMySpaceは、ウィジェットプロバイダーに、MySpaceサイトでの配布の権利に課金するつもりはないと言っている。しかし、排除する理由があるのなら、課金だってできるだろう。 [...]