親なら誰しも赤ちゃんの名づけがどんなに大変か知ってるだろう。
ネットで名前の調べ物が簡単になったのはいいんだが、赤ちゃん命名のサイトに行ってもただ選択の幅に圧倒されるばかりで、とても決まらない。米国で人気トップの名前、世界で人気の名前、セレブの赤ちゃんの名前をヒントにしてみたり、果ては名前の人気度推移グラフまで眺めてみたり。僕も3歳と1歳の男の子が生まれた時には奥さんと二人でこの演習を2度繰り返した(名前はSebastienとEmileに落ち着いた)。
あのプロセスで覚えているのは、ただひたすらスクロールしまくって頭がボーッと痺れたことだけ。名前というやつはアルファベット順に並んでいると隣の名前と全く区別つかない。結局2人ともオフになって最後のインスピレーションを求めた。
あれに比べたらNymblerというサイトのアプローチはずっと優れている。個人的に気に入っている名前(完璧と呼ぶには一歩足りないもの)をいくつか入力すると、 (赤ちゃん命名の専門家Laura Wattenbergの定義に従い)その起源、響き、意味、全体的スタイルに応じて傾向の似た名前をワンサカ出してくるので、あとは1件1件のオススメに 「好き・嫌い」判定を出していくと検索の絞込みが進む、という仕組みだ。
今流行りの女の子の名前(Madison、Sophia、 Emma、Olivia)がいいんだけど、もっと人と違う名前が欲しい、という場合、NymblerではMadeleine、Ivy、Angelinaほ か1ダース分の名前を捻り出してくる。変な名前も混じっているが、クリックを続けていくとかなりの確率で最終候補に含めたい宝石が何個か掘り当てられる。

女の子の名前しか選んでいないのに出てきたのが男の子だった? それもノー・プロブレムで、Nymblerでは両性別とも関連付けが可能なので、例えば上述の人気の女の子の名前からSilas、Jasper、Theo、Pierceといった男の子の名前も出してきてくれる。

しかしNymblerが面白いのは、これが検索・発見技術「Hunch Engine」のデモに過ぎない点。このHunch Engineの技術は、複雑系の科学者Eric Bonabeauが創業したIcosystemが開発した。Icosystemはボストンを本拠とする従業員約25名のコンサルティング会社で、その収益高は約$4M(400万ドル)に上る。利益率も良い。主な収入源はフォーチュン500の一流企業に対するサポート業務で、例えばEli Lillyなら薬品探しを、Harrah’s Casinosなら消費者行動のデータマイニングをサポートしている。
もっともBonabeauが最近僕に語ってくれたところによると、 Icosystemも2008年はソフトウェアモデルに事業の重点転換を図るべく、氏独自のアルゴリズムをもっと汎用性の高いソフトに変え、より簡単に導入できるようにする方針らしいけど。
彼のHunch Engineでは利用者はせいぜい2、3回クリックするだけで、あとはクリックをベースに行動クラスタリング機能で相手の好みに合わせたオススメを出してくる。「特に自分が何を探しているかも分からない、そんな人がより良い決断を下せるよう、こちらは何をしてあげられるのか? 」とBonabeauは問うが、これがまさに本技術の目指すゴールなのだ。その応用範囲は赤ちゃんの命名のみにとどまらない。画像検索、買い物のオススメ、薬品探し、その他データマイニング業務などにも活用できそうだ。
Bonabeauが今回見せてくれたもう片方のデモは例えば、Hunch Engineを写真編集アプリに活用したもの。ピンの甘い暗い写真を取り込み、いろんな編集最適化をグリッド表示してくれる。ゴミ箱直行の写真もクリック2回で、被写体の見分けがつく写真に生まれ変わるのだ。ユーザーは写真編集のシの字も知る必要がない。これはモバイル端末のUIに使ったら便利だろう。とりわけカメラ付き携帯はボツ写真が多いし。
2008年はどんなHunch Engine対応アプリが現れるのか? Icosystemsの動向に注目したい。
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(翻訳:satomi)




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