通話中の会話の内容に応じて広告を出す。…これは賛否両論ありそうなアイディアだが、これを主業務とするPudding MediaがOpus CapitalとBRM CapitalのリードでシリーズAのラウンドで$8M(800万ドル)を調達完了したところを見ると、あながち実証性のないコンセプトでもなさそうだ。
Pudding Mediaは既にThe Puddingというサイトを運営している。9月のエントリではこう紹介した。:
ThePuddingは米・カナダ両国内どこからでもパソコンをベースに無料通話が楽しめるサービス。ただし問題はカリフォルニア州フリーモントにあるコンピュータ複数で会話を一語一語盗聴・分析しながら話しの内容ピッタリの広告を配信するところだろう。
この広告はGmailの広告のようなものだが、唯一の違いはPuddingの場合、コンピュータが会話の内容を音声からテキストに翻訳して、その内容に応じて連動型広告を配信するところ。同社では会話の内容は一切保存しないと話している。新資本でリーチを拡大し、「携帯電話会社、VoIP事業者、ウェブ音声アプリなど、あらゆる音声サービス形式をカバーしていく」方針。
プライバシー問題に目を光らせている人たちは、これをネタに野外演習できそうだ。監視を行うのはコンピュータだけでもちょっと立ち止まってよく考えてみると、ゾッとするアイディアと思う人は多いだろう。ただ、無料通話のためなら何でも喜んで諦めるという人もいるだろうし、Pudding Mediaはそういう人たちを対象にしている。このサービスの持つ監視という側面に抵抗を感じる消費者は使う必要もないわけだし、ね? でもその行列の対極の人たちはどうなんだろう? 電話の会話が監視されること(現金化に使われること)に合意する人なんていない気がするのだが。
電話の会話を録音する際には両サイドから録音する旨、予め了解を得てから録音しないと違法になる州もある。Pudding Mediaの場合、通話内容は録音せず自動的に監視するだけだから、同じ法律が適用されるかどうかは分からない。通話内容はいったん保存(つまり録音)しないとテキストに変換して分析して広告はマッチングできないのではないか、という反論も成り立ちそうだ。廃棄するまでの、たとえ数秒でも。 この辺は開けたら最後、後から後から這い出す虫缶のごとく議論百出で収拾がつかなくなる厄介な法律問題になりそうだ。
法的リスクより大きな問題は、こんなサービスに消費者から基本合意を得る部分。ハードルは大きい。でも仮にPudding Mediaがこうしたハードルを乗り越えることができたら、世の中にはまだ手付かずの通話も新台頭の音声アプリも山ほどあるわけで、スタートアップ1社が処理し切れないぐらい潜在的広告在庫は多くなるだろう。Pudding Mediaを待ち受けるのは強運か、はてまた他の誰もが怖くて近寄れないほど大きなツケの回る清算日だろうか?
Crunchbase: Pudding Media
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(翻訳:satomi)




