汎用予約サービスのプラットフォームづくりの先陣争い激化中
by Michael Arrington on 2007年3月26日

インターネットベースの検索・予約システムを活用することによって現実世界のサービスはずっと効率がよくなる。今日ではイベント、各種会場、ホテル、航空会社、レストランその他のビジネスはそれぞれさまざまなベンダーのソフトウェアを利用して独自の予約サービスシステムを構築することができる。またOpenTableはレストラン専用の予約システムでいい仕事をしてきた。Skype PrimeEtherの2つはユーザーが電話ベースで提供するサービスに対して予約処理、料金請求をオンラインで行うプラットフォームだ。

しかし、さまざまな企業やイエローページなど地域ベースの事業が、(プログラミングの知識を全く必要とせずに)簡単にプラグインとして利用できる汎用の予約処理サービスのプラットフォームは、まだ誰も作っていなかった。そういったプラットフォームが実現すれば、消費者は日常利用するサービス(テニスのレッスン、歯医者、美容院、マッサージ、クッキング教室、等々)の予約がずっと便利になる。可能性としては、毎日数百万の処理件数が考えられる巨大な市場である。

ちょうどまさにこの目的を目指し、企業にオンライン予約サービスを提供すべく、2社のスタートアップが先陣を切ろうと努力中だ。

Genbook

サンフランシスコとオーストラリアに本拠を置くGenbookはRody Mooreによって創立された。Neo Technology Venturesから昨年、$2.2M(220万ドル)の資金を調達してサービスの開発にあたっている。

Genbook自身のサイトにはあまり情報がないが、上記の資金調達の際のプレスリリースによると。地域の企業に対してリアルタイムのオンライン予約サービスを1件あたりいくらという料金ベースで提供しようとするものとされる。サービスはオンラインディレクトリや地域のビジネスの検索エンジンを通じて配信され、企業側は処理された予約1件ごとに料金を支払うことになる。

Libersy

アムステルダムに本拠を置くLibersyについては情報はもっと豊富だ。同社はシリコンバレーに移転中だが、去年1年はステルスモードで運営されていた。パイロット版を5月にヨーロッパで提供開始する予定。一般公開時期は2007年第3四半期を目標としている。現在までにエンジェルファンドで50万ドルを調達している。

ファウンダー、CEOのKarin Loeffenは今日(米国時間3/25)の午後、私に開発中のサイトを覗かせくれ、サービスの概要を説明してくれた。 Libersyは、ユーザー企業のプロフィールを作成し、提供するサービスについての情報(カテゴリー、説明、料金、キーワードまたはタグ、など)を登録する集中的なポータルとしての機能を構築しようとしている。デザイン自体はまだ荒削りだが、Ajaxを利用してページの再読み込みを最小限に止めようとするなど、機能の狙いは正しい。ユーザーがLibersyシステムに登録すると、「これを予約する」ボタンをウェブサイトに追加する(スクリーンショット参照)ことができる。ボタンをクリックするとミニ予約ページに誘導される。Lebersyはユーザー企業に自社サイト内で直接予約処理を行うためのエンベッドコードも提供する予定。

この予約機能は、検索エンジンや地域の企業・サービス案内ページなどを通じても提供され、Libersyのサービスが中央のポータルをつとめる。ユーザーはサービス提供する事業者を地域、料金などで検索することができる。Libersyはユーザーによるサービス提供者の評価、意見の収集などにも積極的に取り組んでおり、ebayタイプのフィードバックシステムを作ろうとしている。(この点、可能性としてはRapleafとの提携にメリットがありそうだ)。

Libersyはまた企業に代わってクレジットカードとpaypalによる支払い手続きを処理するサービスも提供していく予定。収入としては、サービスを提供する相手先企業から小額の月ぎめ料金を徴収するか、あるいは、それに加えて同サービスを利用して成立した予約内容の料金の一定割合を徴収することを予定している。

同社は現在シリーズAの資金調達ラウンドを完了しようと準備中。


[原文へ]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/tripsync-simple-business-trip-planning-and-management/ TechCrunch Japanese アーカイブ » TripSyncはシンプルな出張計画・管理サービス

    [...] 「TripSync」は中小規模の企業の出張旅行をターゲットにした予約サービスで、先週静かにローンチした。他の汎用予約サービスについても最近報告したところ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/rearden-commerce-time-for-the-adults-to-come-in-and-clean-up/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Rearden Commerce、大人のためのマッシュアップサービスが近く本格的にスタートする

    [...] 私はこの1年ほどの間に何回か、シリコンバレーのRearden Commerceに現在何をやっているのか話を聞いた。この会社は、企業向けサービスの分野ではすでによく知られている。そして向こう数ヶ月のうちに一般消費者向けサービスの分野でもきわめて大きな存在になろうとしている。Rearden Commerceを一言で表すなら「大人のためのマッシュアップ」だ。 先週紹介したごく初期の段階のスタートアップと同様、 Rearden Commerceもホテルから、航空券、レストラン、レンタカー、荷物の発送、イベントのチケット、駐車場その他に至るまでありとあらゆる広汎な予約サービスを目指している。最終的には病院、歯科医院、マッサージの予約といったロングテール分野にまでサービスを広げていく計画だという。合計すると全世界のGNPのおよそ60%を占める分野が対象となる。現在までの同社の戦略は、大企業を対象にしてその従業員のための専用ウェブサイトを作ってサービスを提供するというものだった。このサービスは個人の秘書とそっくりな役割を果たす。ユーザーは自分の好み―レストランのタイプ、飛行機では窓側か通路側か、レンタカー会社はどこがすきか―をプロフィールに登録しておくとReardenはそれに応じて細かく旅行の手配をしてくれる。宿泊予定のホテルからしかるべき距離にあるレストランの一覧が(Zagat Surveyレストランガイドの評価に基づいて)Google Mapのマッシュアップの上に表示される。ユーザーがどれかを選ぶとシステムがOpenTableサービスを利用して予約を取ってくれる。Reardenはさらにカレンダーと携帯電話を同期して、フライトの遅延などなにか問題が起きた場合は(適切な場所に)メッセージを送ってくれる。ユーザー側からも携帯用クライアントを利用して旅行日程の変更を行うことができる。ReardenのユーザーインタフェースはOrbitzその他の旅行サービスなどと比較にならないほど優秀だ。(スクリーンショットをクリックすると大きな画像が表示される)。しかもレストランの予約に止まらず、ユーザーが望めばLAレイカーズのその晩の試合のチケットも探し出してくれるのだ。Reardenは飛行機、ホテル、レンタカーその他の利用で得られるマイレージの管理もしてくれる。ユーザーは貯まったマイレージを利用して旅行その他サービスを予約することができる。フライトのキャンセルも問題ない。Reardenはシステム内でクレジット履歴を管理しており、次回旅行する際にそれを使うよう勧めてくれる。Reardenは企業ユーザーから数百万ドルに上る料金収入を得ており、さらにシステム通した個別取引からコミッションを徴収することもある。企業ユーザーとしては、Reardenを利用することで、まず管理部門の人員を抑えるのに役立つ。さらに(全部がこのシステムに集約されるので)出張旅費や交際費の内容の透明性を高めることができる。コスト管理もたいへん容易になる。ある四半期の業績が悪かったら、このシステムを通じてビジネスクラスや高価なホテルの利用を簡単に取りやめることができる。どんなインタフェースのサービスだろうとこのシステムに統合されている―これはたいへん困難な課題だ (何千ものサービスプロバイダを相手にしなければならないのだ)が、Reardenがすでにこれを実現していることはライバルに対する圧倒的な優位性をも意味する。誰にしろ短時間でこれほどスケールの統合を実現するのは困難だろう。今のところ試みたものさえいないようだ。Reardenでは利用企業の従業員は個人の旅行や娯楽のために別個のプロフィールとアカウントを設定し、別のクレジットカードを登録することができる。このサービスは企業ユーザーの間で巨大な存在になっている。そこでReardenの次のステップは小売チャンネルを設定して一般消費者に対してこのサービスを販売することだ。2008年にはReardenは自社ブランドでも一般向けサービスの提供に乗り出す予定としている。さらにReardenは小規模なサービス提供業者をシステムに取り込む準備を進めている。(そうなると病院、歯科医院、花屋、その他がサービスの対象になってくる)。この会社は(私が何度尋ねても)収入を明らかにしてくれない。しかし同社がすでに相当のキャッシュフローを実現していることは間違いない。Reardenによれば、今年末には従業員を現在の160人から340人前後にほぼ倍増させた上でキャッシュフローの黒字を実現するとしている。同社の人員のほとんどはサービスとシステムの開発部隊である。現在でも営業の人員はまだ6人しかいない。Rearden Commerceは2000年に創立され、 Foundation Capital、Oak Investment Partners、American Expressから$100M(1億ドル)の資金を調達している。American Expressの投資は昨年後半に行われたが、これはさらに大きな提携の一環だった。現在AmexはRearden Commerceを代理して企業ユーザーに同社のサービスを販売している。[原文へ] reardencommerce [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/dutch-startup-libersy-gets-e12-million-for-distributed-booking-service/ TechCrunch Japanese アーカイブ » オランダのスタートアップLibersyが、分散型予約サービスで120万ユーロを調達

    [...] Libersyという、われわれが2007年3月に初めて紹介したアムステルダム拠点のスタートアップが、今週120万ユーロの調達ラウンドを完了した。出資者は、Shramrock Ventures、Technofonds、Reoffら。同社は以前、エンジェルラウンドで40万ユーロを調達している。Lebersyは、ライバルのGenbookと同じく、小規模サービス業向けに、簡単で埋め込み可能な予約システムのソリューションを提供している。このサービスを使うと、医者、歯医者、ヘアーサロン、水道工事業などのスモールビジネスが、電話だけでなくオンラインでも予約を受け付けることができようになる。Libersyは、利用される毎に少額の手数料を取る。また、参加企業の新規顧客開拓のためのサービスポータルもスタートする予定だ。これは、大きな可能性のある市場へボトムアップに切り込んでいくものだ。しかし、十分な顧客ベースを得るまでには何年もかかるだろう。その間にGoogleなどがサッと参入して、たちまち大きなシェアをさらっていくのかもしれない。このビジネスモデルは、見方によってはシリコンバレーで大規模な資金を受けてIPOを目指すRearden Commerceと似ている。ただ、Reardedはビジネス出張者向けに、単一ポータルでメジャーなサービスを集約している。Reardedも、他のサービスへの展開を始めており、いずれはLibersyのようなサービスになっていくものと思われる。[原文へ](翻訳:Nob Takahashi) genbook libersy reardencommerce [...]