Revver創始者がパーソナライズできるニュースサービスThoof開設
by Michael Arrington on 2007年6月16日

パーソナライズできるニュースのスタートアップならネットにいくらでも失敗例や業績不振のサイトの残骸が野ざらしになっている。新スタートアップのThoofはこの分野に旋風を起こして、これまで取り組んだどの企業より自分たちならもっとうまくやれるのではないかと、その可能性を見極めたいと考えている。

パーソナライズ可能なニュースの基本はこうだ。(このブログやワシントンポストのように)編集者が選ぶものを読ませたり、(Diggや Redditのように)集団が決めるものを読ませるのではなく、ユーザーが好みそうな新着記事を本人の過去の行動を手がかりに選んで見せるサービス。

このブログでも、あの手この手でこの分野に参入したサービスならSearchfox(デットプール収蔵。遺産はYahooが買収)、Findory(デットプール収蔵)、Spotback(戦略転換)、Feeds 2.0(現況不詳。サイトは今もやっているが)など、これまでにも紹介してきた。

こうしたサイトが何故成功しなかったか?それには私なりの説明がある。人というのはニュースを読むと普通そのニュースについて友だちと語り合いたいと思う生き物なので、一人の人が“おもしろい”と思うものは他のみんながその日何を読んだかにだいぶ影響を受けていると思うのだ。みんな大きなニュースサイトに群がるのは何故か?というと、他のみんながそこに群がるからだしね。なので、本当に自分の興味範囲のニュースだけ求めるニッチな読み手ばかり相手にしてたんでは不十分で、こうしたスタートアップは生き残ってゆけない。

ただ、これには反対意見もある。Thoofのファウンダー、Ian Clarkeがそうだ。Clarkeは動画サイトRevverの元コファウンダー。Thoofの前に出たサイトはただ単に優れたソリューションが備わっていなかったからユーザーは要望が無視されたまま取り残されたのだ、というのがClarkeの見方である。

Thoofはまさにパーソナライズ系ニュースの王道を行くサイトで長い時間をかけてユーザーが読みたいものを把握していく。同時にwiki、Digg、del.icio.usのような属性も備えている。

ニュースはDiggのようなスタイルでユーザーが投稿。記事リンクにタイトルと解説、タグをつけて出すとThoofが「このニュースならこの人が読むだろう」と判断するユーザーを選んで流してくれる。

ひとたび投稿されたらそれで終わりかというとそうではなく、記事リンクは他のユーザーが見て、なにか付け足すことがあれば簡単に修正できる。こちらはwikiのようなスタイルだ。ニュースの側面をいろいろ変えることができるし極端なはなし、記事のリンクそのもの差し替えてもいい(左上のスクリーンショット参照)。どこをどう変えたか他のユーザーに見えるようになっていて、どっちがいいか投票が求められるので投じると、投票の結果、賛成票が十分な数に達すれば変更が反映されるし、そうでなければ変更前の投稿に戻るという仕組み。

Thoofでは、ユーザーがどの記事をクリックして読んだか、これだけをベースに自分の記事の好みを把握している。投票や記事評価レーティングといったフィードバックを求めることはユーザーに負担をかけ過ぎる嫌いがあるというのがClarkeの考え。現にRevverでも動画を見た人で評価付けまで実際にしてくれる人はものすごく比率が限られていると指摘する。Thoofではユーザーがついクリックしてしまう記事の傾向を分析し、他のユーザーよりク リックする確率の高そうな相手を選んで記事を返す。やがて時間が経てば、これが個人に特別にあつらえた完璧なテーラーメードのニュースページになっていく、というわけだ(下のスクリーンショット参照)。

う~ん、うまくいくだろうか? Clarkeはうまくいくと主張しているけどね。大衆は人気ニュースを好むという私、自分仕様のニュースを好むという彼とでメールをやり取りしながら議論してみたんだが、彼からはこんなメールがきた。

昔からニュースは、1から多に流すというやり方で配信してきた。つまり多くの人が同じニュースを同時に入手する傾向にある、ということだ。しかしこれは機能というよりバグと呼ぶべきものだと僕は思っている。人は必ずしも他のみんなが見ているのと同じものを*見せて欲しい*とは思っていない。ただ技術の制約があるので仕方なくこういうことになっているのだ。自分の好みにピッタリ合うものが見れるなら、それを見るに決まっている。これまではそのオプションが無かったか、実現の仕方がお粗末だったというだけの話だよ。

この会社はオースティンに本社がある。従業員は5人。 Austin Ventures、Ron Conwayなどから$1M(100万ドル)をラウンド調達済み。今日はまだ招待客のみ利用が可能なローンチだが、GmailやJoostと同じでアクティブなユーザーは人数制限付きで他の人も招待できる。…うちも読者のみなさんに招待状がもらえるよう今働きかけているところ。

[原文へ ]

  • http://bolinc.net/?p=752

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