Spike the Vote: Diggをねらう別種のガン登場
by Marshall Kirkpatrick on 2006年10月19日

Diggはフロントページにリンクが出るだけでサイトに何万人という人が押し寄せてくる。となると、これで遊びたくなる人はいるもので、そんなシステムがいろいろ出ているが、中でも一番新しいのがSpike the Voteだ。これはリンク先を名指しで「恥を知れ」と茶々入れできるシステム。フロントページのコンテンツが大事だと思うなら、Diggもこうした外敵にしかるべき対応策を打っていかなくてはまずいだろう。

ここまで読んでUser/Submitterを思い出した人もいるだろう。今月はじめRead/Write Webが 紹介したあのサービスは、サイト発行者がDiggユーザーとサービスの両方に料金を払うシステムだった。ただ、ユーザーのアカウントが無効になるという部分に対処できなかったためサイトは数週間前に閉鎖された。先週二度目の正直で再オープンしたが、今のところまだ新規URLのサブミッションは受け付けていない模様だ。同じ市場を争うことになった場合、今回のSpike the Vote登場によりUser/Submitterに深刻なダメージがおよぶ可能性もあり、なかなか笑える展開になってきた。

Diggゲーマーの言い分は、自分たちはDiggの欠点を減らそうとしているだけ、ということで、これはよく口にする。欠点があるから早く直すようDiggにプレッシャーをかけてるだけなんだ、と。Digg のようなサイトを八百長にかけて利益を得るシステムを作っている人たちがこんな風に議論するのは耳障りなものだ。彼らが声を大にすれば大にするほど、こちらは真面目に受け取れなくなってくる。Diggにも問題はあるのは確かだが、彼らが自分らの儲けの道具になる欠陥が残っていくことよりむしろ改善を望んでいる、と本気で語っているとはとても思えない。

Spike the Voteのウリは“防弾チョッキで固めたDigg八百長”である。決済を請け負う代わり、ユーザーがシステムにURLをサブミットすると参加者全員にDiggの記事リストが配信されるのだが、そのうち80%はDiggからランダムにピックした本物を混ぜ込んでおり、Spike the Voteユーザーがゲーム用にサブミットしたリンクは残り20%。こうして参加者の身元が特定ができないようにしているのだ。
Spike the Voteはアカウントのリクエストを現在受付中で1000登録ユーザーに届き次第サービス開始の予定。アカウント登録が済んだら、「Digg八百長のノウハウをブログに書いて、このプロセスが迅速に進むよう是非ご協力ください」とサイトでは書いている。それは絶対やりたくないんだが。

ソーシャルメディアで動くお金が大きいことは誰の目にも明らかだし、尊厳・公正といったことは後回しで金儲けに走る人が出てくるのは予想の範囲内ではある。今ではベンチャーの後ろ盾があるPayPerPostや、もっと怪しいDigg八百長、ディスクロージャーが不十分で先週大きな問題になったEdelman/Walmartブログまで、こうした問題が一朝一夕に解決することはない。今はただ、こうした問題が広がればそれだけ一般の人がニューエコノミーのグレイな部分と合法的な部分との違いをしっかり見極めていかなくてはならない、ということだろう。線引きは常にクリアというわけではないが、僕はDiggが好きなので、お金でDiggを買った記事や八百長の記事があんまり増えてほしくはないけどね。

Spike the Voteが順調にいってDiggが落ちるか、それともUser/Submitterのような命運をたどるのか? 予想は難しいが、とりあえず登録ユーザー1000人に届いたところでサイトの動きをジックリ見ていかなきゃならないと思う。

[原文へ]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/digg-breaks-away-from-all-news-focus/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Digg、ニュースオンリーから脱する

    [...] 私はポッドキャストでDiggの開発チームと新しい機能について話合った。われわれはまた現在のユーザー統計や SpikeTheVote について (Diggは今やこのドメイン名を所有している)、また財務と買収の話題(これはノーコメント)なども話合った。このポッドキャストはTalkCrunchでどうぞ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/whos-taking-on-digg/ TechCrunch Japanese アーカイブ » よりよいDiggへ向けて

    [...] Diggは2004年の登場以来、ソーシャルブックマークの世界に革命を起こした。以来Diggはリンクにユーザー評価を加えるサイトの名実ともにトップとして君臨している。最近は登録ユーザーが100万の大台に乗った。またDiggの影響力は登録者数が示すよりはるかに大きい。Diggの重要性がはっきり形になって現れているのは次々に生まれるDiggクローンの数だ。それに加えて 八百長, 投票の買収, プロフィールの売買、その他不正が横行しているとの非難が加えられている。何十ものDiggクローンにはオープンソースのSourceForgeプロジェクトのひとつ、Pliggがあるが、悪くないソフトだ。これを使ってユーザーは独自のDigg的サービスを作成できる。しかしDiggの影響が広範囲に及んでいるからといって、完璧なシステムだということにはならない。たくさんのスタートアップが、リンクの投稿によって興味ある記事を共有するのに加えて、何らかの方式によるユーザーの投票というDigg方式を試みている。そういったクローンのひとつ、StumbleUponは、実際のところDiggより登録ユーザー数が多い。こうしたクローンはDiggの着実な成長に実質的なダメージを与えるような存在にはなりそうにないとはいえ、注目すべきサービスも多い。それぞれ独自の機能を競っており、本家のDiggに取り入れられたら全体として大きな改善になりそうなものもある。BlinkList BlinkListはDiggモデルの実現において分散処理的アプローチを取っている。ユーザーはそれぞれ自分のお気に入りのリンク集を掲載するブログを作成できる。BlinkListはこれらのリンクブログ全体を検索し、他のユーザーがそのブログにどれだけリンクしているかによってランク付けする。ClipMarks Clipmarksでは、ユーザーはひとつの記事全体をURLで投稿するのではなく、ページ中の興味ある部分だけを共有することができる。独自のプラグインを利用して、ユーザーは多くのウェブページ中から気に入った部分だけをクリップすることができる。内容はテキストだけでなく、画像とビデオも含まれる。 投稿されたクリップは他のユーザーがランクづけし、いちばん人気のあったものから順にトップページに掲載される。このプラグインを使って、ユーザーはClipMarksサイトだけでなく、自分のブログにもクリップを掲載できる。ただ、現在のこのサイトの上下に分かれたページデザインは、船の舷窓から外界をのぞいているようで、私には妙な感じがする。CoRank CoRankはDiggの「群集心理」と反対の方向を目指している。Diggはコミュニティー全体からのコンセンサス的意見に基づいて掲載順位を決めているため、それと異なる意見を持つユーザーからの強硬な反対で荒れることがしばしばだ。CoRankは投稿されたリンクをすべて見ることもできるが、特定の投稿者だけを選択購読することによってノイズをシャットアウトすることもできる。購読している投稿のうち、もっとも高い評価を得たものだけがユーザーのトップページに表示される。Netscape Netscape もまたDiggの「群集心理」問題に取り組んでいる。読者投稿に加えて、スタッフ投稿者によって選ばれたリンクを掲載することによってスパムを締め出す努力をしている。スタッフ投稿者の記事は読者投稿のトップ25と並んでトップページに掲載される。Netscapeは投稿者の採用の手法にからんでちょっとした論争に巻き込まれたことがある。Netscapeはもっとも人気のある10の「チャンネル」から2つずつ、その次に人気のある5つの「チャンネル」から1つずつ記事を選び出すことによって、記事のバラエティーを確保することに成功している。Newsvine 他のサイトがどんなソースからの記事でも投稿できるのに対して、Newsvineでは読者が投稿できるリンク先のソースをAP通信だけに限ることによって品質を確保しよとしている。ユーザーはリアルタイムで配信される最新のAP通信のニュースをすべて閲覧することがでる。またユーザーごとに記事に対してコメントを書く「パーソナルコラムページ」が設定される。Newsvineではこのパーソナルコラムページの閲覧から生じる全広告収入の90%をそのユーザーに分配している。OpenServing OpenServingはWikiaの提供するサービスだ。オープンソース版のBlinkListで、いわば趣味と実益を兼ねたサイト。コンセプトは他のサイトと同じ―ユーザー別の投稿リンクページ、コミュニティーの投票による民主的ランキングシステム等々―だが、ユーザーは自分で独自の広告を掲載することができる。Reddit RedditはConde Nastグループに買収されたことでニュースになった。このサイトは私のお気に入りで、現在も順調に運用を続けている。Diggとはいくつか重要なところで違いがある。Redditのランキングは投票の絶対値(hotの投票で+1、coldの投票で -1)の累計で決まる。つまり記事はRedditのトップページを常に上下するものの、数人のパワーユーザーの影響力によって完全に葬り去られることがない。いちばん人気のある記事を見るために「hot list」も用意されている。このような投票のシステムのおかげで、Redditの掲載記事は入れ替わりが少なくて停滞気味だという一部のユーザーの不満の声もあるが、Diggのようなペイオラによるスキャンダルが避けられる。もうひとつDiggとの大きな違いは「ユーザーへのお勧め記事」のページがあることだ。記事の選択はユーザーの投票パターンに基づいて決定される。Spotback Spotbackは一種の自動化されたDiggだ。ユーザーの個別カスタマイズを利用して掲載される記事からノイズを低減させようとしている。ユーザーはSpotbackに表示される記事をクリック、投票することによってシステムに学習させることができる。ある記事に「良い」という投票をすると、Spotbackはその記事に近い関連性のある記事を表示する。Spotbackのいちばん良いところのは、参加、運用するのにいちいち登録が必要ないことだ。Spotplex Spotplex はもうひとつの自動化されたリンクサイトだ。ブログの記事は身元表示付きでSpotplexに自動的に投稿される。Spotplexでは記事がどれだけ読まれたかなどによって(このアルゴリズムは現在も調整中)ランクづけしてトップページへの掲載記事を決定する。投稿と評価が自動的なシステムになっていること、対象となるブログを厳密に管理していること、などによってDiggに見られるような不正を防ごうとするものだが、逆にこの種のソーシャルメディアがユーザーを中毒させる魅力の元であるコミュニティーによるコメントを欠いてしまうことになった。StumbleUponStumbleUponはリンクの投稿と評価サービスだが、Diggとは別種のユーザーインタフェースを提供している。ユーザーはツールバー (FireFox と IE用が提供されている)を利用して、リンクのタグ付け、投稿、投票を行う。このサイトではリンクの評価は行うものの、ネットをランダムに歩き回って発見をするのが中心となる機能だ。同時に「多数の興味あるリンクが常に新しく提供され、簡単にアクセスできる」というDiggのいちばん重要な特長をしっかり実現している。StumbleUponは間違いなくブレークし始めている―最近、登録ユーザーが200万を超えた。[原文へ] Clipmarks corank Digg Netscape newsvine Reddit Spotback spotplex [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/subvert-and-profit-next-service-to-try-gaming-digg/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Subert and Profit、またもやDiggをごまかそうとするサービス登場

    [...] Subvert and Profitはいちばん新しいDiggのトップページへの記事掲載を請け負うサービスだ。以前の User/SubmitterやSpike the Vote (どちらもすでにサービスを停止している)と同様、Diggへの投票を有料(たとえば1票1ドル、など)で提供するというもの。Diggのユーザーはこのサービスに登録すると、Diggに投票するたびに50セント得られる。 (注意:これはDiggのサービス約款の明白な違反になる。同様の不正をもくろんだサービスに参加したユーザーは大量にDiggからアクセス禁止処分を受けている)。Subvert and Profitの目新しさはその立場の説明にある。Diggのトップページに記事を表示させたいユーザーは「広告主」と呼ばれる。Subvert and Profitでは「われわれはソーシャルネットワーク上で広告主に広告の機会を提供する。これは従来のインターネット広告に比べて50倍から100倍も費用対効果が高い」と主張している。このサービスには一種のアフィリエイトプログラムも用意されている。他のユーザーに勧めてこのサービスに加入させたユーザーは、加入させたユーザーへの分配金の10%のリベートを得ることができる。今まで、Diggを相手にこのようなサービス約款違反のごまかしサービスを作って成功した例はない。User/Submitterに登録したユーザーはアクセス禁止を喰らった。SpiketheVoteは自分たちは鉄壁だと主張していたが、結局eBayで$1,275で売却された。買い手はドメイン名をDiggに寄付している。このサービスもどういうことになるか見もの。[原文へ] Digg subert and profit [...]