ドキュメンタリー映画の製作者Steve O’Hear が今日(米国時間2/21)、映画「In Search of the Valley」のダウンロード販売開始を発表した。使ったのはStreamburstという革新的サービス。ネットでDVD販売の伸び悩みをカバーし、事業収入を伸ばしたい意向。Streamburstは作品ファイルを買った人たちの利用を制限することなく違法コピーを抑制・トラックする実にユニークな方法を提供している。
O’Hearの映画については昨年12月のDVD発売に合わせ、こちらで紹介した。シリコンバレーで活躍するSteve Wozniak、John Warnock、Guy Kawasaki、Craig Newmark、Jef Raskin、Tim O’Reilly、Dan Kottkeほか著名人多数のインタビューを収録し、バレーの歴史、何故ここがテクノロジー創造の中心であり続けるかを問う。
映画を全編ダウンロード可能にすることは違法コピーの問題さえなければインディー系の映画監督なら誰でも真っ先に選ぶ映画配信の手法だろうと思う。大手メディア企 業を馬鹿にするのは簡単だが、小規模なインディー映画の監督にとって作品からいかに多くの利益を吸い上げるか、それは直接キャリアの死活に関わってくるからね(こちらに同情する方が容易だろう)。
ともあれO’Hearがオンライン配信で選んだStreamburstのサイトに行ってみるといい。英国の新会社のサイトだけども、著作権に対するアプローチが非常に面白いのだ。 買った映画を複数の端末で見たい視聴者に手錠をかけたり、DRMでブロックをかけて合法的な利用を促す代わりに、Streamburstが行っているのは映画の違法コピーを封じる2つのステップだ。
一つ目は、全映画の始まりで映画コピーを購入した人の名前(クレジットカード名義)を5秒間表示するステップ。さらにStreamburstではファイルがダウンロードされるたびに、ユーザー自身は検出できないがコピー特有のビットの連数をつけている。これが二つ目のステップである。
人は名指しにされると違法でファイルを配る行動に歯止めがかかるもの。その心理的なバリアーを1番目のステップで誘発し、それでもまだ行動に歯止めがかからない不法者については、違法なファイル共有ネットワークにコピーが出回り次第、各コピー特有のビット連数で違反者の身元を割り出す、というわけ。
完全ではないかもしれないが、Streamburstのやろうとしていることは、コンテンツを配信したい人たちがもっと安心して自分たちの作品をダウンロード販売に提供できる、そんな環境づくりのサポートである。ここで紹介した映画「In Search of the Valley」も例外ではなく、ポータブルやモバイルの対応フォーマットで高画質の映画ファイルがStreamburstで今なら8ドルで購入が可能。
ビジネスモデルも映画も、どちらをとっても面白い。映画の短いトレーラーはYouTubeのIn Search of the Valleyアカウントで視聴できるよ。
Marshall KirkpatrickはSplashCastのコンテンツ・ディレクター。Michael Arringtonの出張中、TechCrunchのサポートに入っている。
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