テクノラティの護り交代でこの会社も多少は謙虚の何たるかを学ぶかと思えば、早速そうではない初期の兆候が現れた。Wired誌インタビューで新CEOのRichard Jalichandraが、同社の来るべき難題について語っている(現実的には、彼らの唯一の難題は買い手を見つけることだ、さっさと)。
ところがその中で、社員は一人、資本金も一度も調達していない、それなのに望む分野ではことごとくテクノラティを打ち負かしたTechmemeのことを、ただ「偉大な小さいサイト」の一言で済ませてしまったのだ。TechmemeはTechnoratiほどたくさんのブログに埋め込まれていない、とも語っている。:
WN(ワイヤード): では、TechMemeのリーダーボードのことはどう思いますか?
RJ(テクノラティCEO): あれは偉大な小さいサイトですね。クールなものはたくさんあるんですが、こちらが今手付かずにしているアセット(資産、サービス)を眺めると、当社のやっていることが彼らと違うのは明白です。彼らはブログ1億件の動向をフォローしているわけでもないし、うちほど沢山ブログコミュニティに埋め込まれているわけでもありません。別にそれでいいんです。でも、いかにディープなところまでいけるかを思うと、われわれの状況はかなり明るいと思いますね。
ライバルをけなして小さく見せたところで自分たちの会社の信用がドッと上がると思ったら大間違いだ、Jalichandraも今ごろ骨身に沁みてることだろう。彼はただ真実を述べれば良かったのだ。テクノラティはなんとか$20M(2000万ドル)のキャッシュを灰にした。それでいてGoogleの次の人気第2位のブログ検索エンジン作った以上のことはあまり何もできていない。(Googleのブログやニュースサイトのインデックスがあれだけ高速だと、ブログ検索と言ってもただgoogle.comで検索している人が多いのが現状だ)。 テクノラティは大きなチャンスを逃した。Techmeme(あっという間に読者から熱烈な支持を得た)、MyBlogLog(ブログを取り巻くソーシャルネットワーク)、Sphereの関連記事検索サービス(WSJやワシントンポストなどテクノラティの提携先を盗んだ)。これら全部チャンスだったのに、Technoratiはみすみすそのチャンスを見送った。見送ってはならないことだった。こういう“偉大な小さい企業”を全部合わせたら今や大企業がひとつできるだろう。Technoratiはその大企業になれたかもしれないのに。
JalichandraはCEOとして何に注力していくのだろう? (本当は会社を売ることだが、彼の口からは言えない) 以下が彼の答えだ。:
WN: 舵取り交代でJalichandra体制となったTechnoratiから来年は何が期待できるでしょう?
RJ: 全くユニークなメディアエクスペリエンスを創出し、サービス改善を図ること、それが中心課題ですね。われわれが抱えている大きな物事が広告面で動き出し、当社が推進する国際的対話(活性化)という発想をブランドにつなげていけるでしょう。当社が重視するチャンス、イニシアチブには以上2つのことが大概盛り込まれていきます。
“全くユニークなメディアエクスペリエンス”を創って、サービスを改善し、広告に注力するそうだ。インスパイアされる話だ。たぶん。一体全体どういう意味か、それさえ分かれば私だって大いにインスパイアされたいところだが、これではまるで大企業の意味不明なマーケティングトークではないか。
これに関係ある話だが、今週ロンドンで開催の「Future of Web Apps Conference」周辺で何やら聞き捨てならない噂が流れている。なんでも2005年末テクノラティが$90M(9000万ドル)の買収オファーを受け、$150M(1億5000万ドル)を要求して断った…かもしれないという情報だ。言うまでもなく、買い手候補は正気に戻って要求を撥ねのけたようだが。
Update: Jalichandraがここにこの記事に対するコメントを残した。:
マイクへ
ワーオ、あんな話にツラれて、こちらまで…。最初にキッパリ言うけども、あのコメントを言ったとき— もちろんイントネーションは聴いてもらえないけど — 私は本心からTechmemeを尊敬している気持ちを言葉にした。Techmemeについての質問に直接答えを返しただけだ。あのサイトは本心から好きだし、Technoratiに入る前から好きだった。記事では私の敬意もだいぶ文脈を外れたものになっている。私が言いたかったのはただ、私たちの会社はサイトもビジネスも彼らとは違うということだけだ。どちらが良いか悪いかではない。 ただ違う、それだけだ。とにかく今度会って話そう。そしたら私の展望が分かってもらえると思う。私は偉業を成し遂げた人を卑小化するような、そんな男でない。気軽にメッセージください。ではまた。 リチャード
私からの反応はこちら。(訳注:昨年シフレイ元CEOの招きで本社にインターンとカメラマンを連れてお邪魔したところ撮影は禁止、NDAにサインしろと言われて断った、など過去の経験を並べ、あんな秘密主義は味方がつかないから捨てた方がいい、とアドバイスした上で、コメントが本心ならテクノラティの人選は間違ってない、私の曲解だった、謝罪する、と書いてます)
[原文へ]
