モバイル版ソーシャルネットワーク至高の目標
by Michael Arrington on 2007年9月12日

われわれは、ZYBMocospaceMig33など最新のモバイル専用ソーシャルネットワークをウォッチしてきた。いずれも独自のセールスポイント(Mocospaceは超簡単に使えるし、ZYBには自社のアドレス帳バックアップサービスのユーザーが控え、Mig33には700万ユーザーを誇るVOIPツールがある)があるが、そのどれにもまだ入っていない最重要機能が、位置情報検出とユーザー同志の情報交換だ。

これこそがモバイルソーシャルネットワークの至高の目標であり、デスクトップ環境以外でネットワークをする本当の理由だ。会議や、教室、パーティー、バー、地下鉄の駅、飛行機などどこに行った時にも、そこにいる人たちのプロフィール情報をプライバシー設定に応じて見ることができるとしたらどうだろう。見える情報は、ビジネスミーティングなら簡易LinkedIn風の情報だろうし、そこがバーであればFacebook流に現在の異性関係など、状況に適したものになる。

近くに友人がいることがわかって、同じ興味(どちらも独身、というだけであっても)を持つ人と新たに出会えるチャンスがあるとなれば、ネットワークを利用する人は爆発的に増えるだろう。ただし、他の多くの新サービスと同じく、そこにはニワトリと卵の問題がある。みんなが使うようにならない限り、誰も使いたがらない、というわけ。Meetroは地域に応じて友人を見つけるインスタントメッセージのサービスだが、ここ数年間メンバー集めに苦労しているのはこの理由からだ。

技術的な壁は問題ではない。携帯基地局による三角測量やBluetoothによってユーザーの位置確認や電話機同志の通信の問題は大方片付いている。いちばん難しいのはどうやってクリティカル・マスを越えるユーザーを集めるかだ。

失敗

何とかしてこれを越えようとして失敗した痕跡はある。Nokiaはもう3年近くも前にNokia Sensorをスタートさせている。これは、Bluetoothを使って、ユーザーの情報をブロードキャストするもの。そんなの聞いたことがない、だろうがそれはみんなも同じ、ただし今でもダウンロードは可能だ。GoogleのDodgeballも、同じく見事に失敗した実例で、こちらは、10ブロック以内にいる友人(または友人の友人)に、自分の状態を知らせるものだ。

新たな試み

多くの新しいスタートアップもこれに挑戦している。きのう(米国時間9/10)のTechCrunch UKの記事でドイツのAka-Akiや、パリのMobiluckMeetMoi(唯一米国生まれのスタートアップ)が紹介されている。コペンハーゲン拠点のスタートアップ、Imityもいる。イノベーションがヨーロッパでばかり起きているのは不思議なことではない。現在のやり方は、Javaベースのソフトを電話にダウンロードするのだが、米国のキャリアや電話機は、ユーザーが作ったJavaアプリをインストールするのを許していないところが殆どたからだ。

Aka-Aki

ドイツのAka-Akiは、わずか数週間前に出来たばかりだ。ユーザーはプロフィールを作って、Javaアプリを電話にダウンロードする。さらに自分自身や仕事に関するグループを作ったり、参加することができる。メンバーが近くにいれば、お互いの情報がBluetoothで送り合われる。プライバシー設定によってデータの流れを制御できる。グループに参加すると、さらにプライバシーのレベルが増える。例えば、独自者は独身者とだけ交信できる、などだ。一致する人とだけ性的指向を共有する、というのもある。

秘かにスタートした後、クチコミで広がってきている。ベルリンでは何千人もがこのソフトウェアを使っているので、プロモーションをうまくやればクリティカル・マスに致達する可能性もある。この会社は、FoundersLinkで小規模のシードラウンドを実施済みで、現在さらに大きい調達を考えている。

Imity

コペンハーゲン拠点のImityは4月にローンチしたが、こちらもまだ注目されていない。Aka-Akiと同じく、Bluetoothで他のメンバーを見つけ出して、基本的なプロフィール情報を携帯電話に送ってくる。さらに、ウェブからも人の動きを追跡できので、パソコンからチェックすることもできる。これは、モバイルと通常のソーシャルネットワークを繋ぐもので、クリティカル・マス獲得の後押しをするかもしれない。共同設立者のNikolajNyholmは、顔認識とイメージタギングサービスのPolar Roseにも関わっている。

Imityは2007年2月にオープンソース化している

MeetMoi

唯一米国発のサービスであるMeetMoiは、Dogeballにいちばん似ていて、携帯メールを利用して人と人とを結び付ける。出会い系が中心で、自分の位置をサービス側にメールすると、近くにいるユーザーに通知が行く。興味を持った人がいればコンタクトしてくる。この会社はAcadiaWoods Partnersから$1.5M(150万ドル)を調達し、ニューヨークに拠点を置いている。

MobiLuck

パリにあるMobiLuckも、Aka-AkiとImityと同じくBluetoothを使っている。ソフトウェアを携帯にダウンロードして、他のユーザーが近くに来るとバイブレータが鳴る。その後はチャットするなり写真を送るなどすればよい。

[原文へ]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/zannel-twitter-with-pictures-and-video/ TechCrunch Japanese アーカイブ » 写真・動画つきTwitter「Zannel」でみんなが最初にやること

    [...] モバイルの新SNSのことなら全部残らずフォローしたい。そんな多忙なみなさんにMocoSpace、Mig33、Aka-Aki、MeetMoi、Mobiluck、Imity、Zybなどに次ぎ、今度新たにZannelが仲間入り! [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/mobile-social-network-its-easy-and-so-people-may-use-it/ TechCrunch Japanese アーカイブ » LimeJuiceの携帯SNSはシンプルで使い勝手がいい―普及の可能性あり

    [...] ステルス・スタートアップの「Hyphen-8」はLime Juiceという新しい携帯SNSをサンフランシスコで10月からベータテストしていた。携帯を使ってリアル世界の友達づくりなどの交渉を助けたり、作り出したりできるアプリケーションがあればヒットは間違いなしだ。しかしまだ誰も成功していない。その理由は、ネットワークというのはある臨界量の参加者を確保するまでは役に立たないという点にある。携帯SNSも、そのアプリケーションを携帯から利用するユーザーが増えなければ価値がない。ログインしても他のユーザーが誰もオンラインンにいないのであれば、そもそもログインする理由がないことになる。位置情報の収集も(こちらは技術的な)課題だ。参加ユーザーの数が増えたとして、今度はユーザー同士が近所にいることをどうやって判別したらよいだろう?しかし、そういう問題が解決すれば、結果は要注目だ。ユーザーがバーに行くと、誰がシングルで、誰が自分のことをスキテだと思っていて、誰が自分に話しかけたがっているかが分かってしまう。(もちろん、そういう情報の共有に同意したユーザーの間でだが)。オンライン・デート・サービスで約束を取り付けてオフで会ってみるとたいてい白けた結果に終わる、といった経験は過去のものになる。その代わりに、オンラインとリアルな世界を同時並行的に進行させることができるのだ。われわれはこの分野に参入する新しいスタートアップをフォローしてきた。ちょっと数えただけでもMig33、ZYB、Mocospace、Aka-Aki、Nokia Sensor、Dodgeball、Mobiluck、MeetMoi、Imityなどなど。しかし、このどれも「臨界量」を達成できていない。(ただしMig33は、これと別に安いVOIPを大規模に提供するプロバイダーを始めている)。今回参入してきたLimeJuiceにはユニークな点がある。ユーザーはSMSを通じてその場でLimeJuiceに参加することができる。しかもLimeJuiceはサンフランシスコのバーやクラブなどのパーティーのスポンサーになって、たくさんの人が一箇所に集まる機会を利用してこのサービスを試してみるよう勧めてきた。その結果は成功だった。実際人々が―それも大勢の人々がこのサービスを利用した。LimeJuiceの仕組みこのサービスの目的は、バーやパーティーなど人が集まる場所で、周囲の見知らぬ人々について若干の情報を知り、打ち解けあうきっかけになるような携帯ネットワークを提供することだ。LimeJuiceが優れているのはああディテールの部分だ。参加も利用法もとても簡単なのだ。まず、ユーザーはSMSを通じて参加登録する。つまりそのバーにいる客のうち、たった1人だけがメンバーである、あるいはこのサービスを知っているような場合でも、他の人にこのサービスのことを紹介してすぐに核となるグループを作ることができる。ユーザーがアカウントを作るとき、他の人が簡単にそのユーザーを見分けられるような特徴を入力する(長身、ブロンド、赤いドレスなど。その後、別の集まりに出たときは、衣服など、単にその晩にあわせた特徴をアップデートするだけでよい)。第2に、あらゆる重要なやりとりは(今のところ)SMS経由で行われる。つまりどんな携帯であれ、必ず利用できる。 わざわざjavaアプリをダウンロードしてインストールする必要はないし、ウェブ・ページを訪問する必要すらない。単にLimeJuiceにテキスト・メッセージを送るだけでよい。このとき、話をしたい相手を識別する特徴(この特徴は検索ができる)を付け加えておく。するとメッセージが目指す相手に届く。3番目に、こうやってテキスト・メッセージをやりとりするようになっても、お互いの電話番号は交換されない。あくまでLimeJuiceサービスが仲介している。やりとりを止めたくなれば、、簡単にその相手をブロックできるわけだ。ベータテストのパーティーLimeJuiceはベータテストのために何度かパーティーをスポンサーしてきた。その結果は期待のもてる参加率だったという。それぞれ平均40人から50人が参加し、一晩のパーティーでのサービスの利用時間は1人あたり1.5時間、平均10回テキスト・メッセージを送った。(一部のユーザーは最大180回もメッセージを送ったという)。 あるパーティーでは2千500以上のメッセ-ジが参加者の間でやり取りされた。現在、LimeJuiceは引き続きサンフランシスコ地域でパーティーやイベントをスポンサーしていく計画。これによってコア・ユーザーのグループを確保し、クチコミで参加者を広げていこうとしている。サンフランシスコで十分な参加者が集まるようなら、他の都市へもサービス範囲を拡大していく予定。運営会社のHyphen-8はTobin Van PeltとJohn Garrettの2人によってサンフランシスコで創立された。従業員は4人。自己資金$100,000(10万ドル) で運営されているが、現在シリーズAの資金調達ラウンドの実現を目指して運動中。Crunchbase Hyphen 8[原文へ](翻訳:Namekawa、U) aka aki Dodgeball imity limejuice meetmoi mig33 mobiluck mocospace nokia sensor zyb [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/will-there-be-an-iphone-only-social-network/ TechCrunch Japanese アーカイブ » iPhone専用SNSは成功するだろうか?

    [...] 私は去年の9月に、携帯SNSの早期の実験について書いた(もっと最近の記事としてはLimeJuiceの項を参照)。もちろんメジャーSNSも携帯を無視しているわけではない。しかしFacebookのiPhoneアプリでさえ、デスクトップ版をiPhone用に改良したものにすぎない。友達が近くに来たら教えてくれるなどの、デバイス本来の機能を生かした特長は提供されていない。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080409i-saw-the-future-of-social-networking-the-other-day/ TechCrunch Japanese アーカイブ » 私は最近SNSの未来の姿を見てしまった―まだ名前は言えないが

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