アリーナの男
by Michael Arrington on 2007年10月13日

Yossi VardiはTechCrunchを始めてこのかた知り合った中でも、本当に知り合えて良かったと心から喜べる一人だ。世界中のテクノロジー関連のイベントを飛び回っている人なので、会場で人垣に囲まれてニコニコしているモシャモシャ頭の男を見かけたら、それがヨシだ。

彼の業績を知りたい人は、wikipediaのエントリが参考になる。ICQの最初の投資家として有名だが、それ以外にも60社を超える企業に出資している。

先月もわざわざ専門家パネルとしてTechCrunch40参加のために時間を割いてくれた。 スタートアップ各社と討論中、ヨシはセオドル・ルーズベルト大統領の1910年パリにおける演説を引用し、今の起業家に重ね合わせてこう語っている。:

批判はどうでもよい。つまり人がどれだけ強く躓いたか、行動力のある辣腕の人にやらせたらどこがもっとうまくできたか、粗探しはどうでもよい。名誉はすべて、実際にアリーナに立つ男にある。その顔は汗と埃、血にまみれている。勇敢に戦い、失敗し、何度も何度もあと一歩で届かないことの繰り返しだ。そんな男の手に名誉はある。なぜなら失敗と弱点のないところに努力はないからだ。ところが常に完璧を目指して現場で戦う人、偉大な熱狂を知る人、偉大な献身を知る人、価値ある志のためなら自分の身を粉にして厭わない人…結局最後に勝利の高みを極めるのは彼らなのだ。最悪、失敗に終わっても少なくとも全力で挑戦しながらの敗北である。彼らの魂が眠る場所は、勝利も敗北も知らない冷たく臆病な魂と決して同じにはならない。

今週ヨシと話す機会があって、彼流の投資のアプローチについて尋ねてみた。彼が投資するのは大体が若い起業家で、普通株式しか受け取らない。一度失敗した経験がある起業家が相手だと、ますます投資の確率は上がる。「(一度負けると)勝ちたいという欲がもっと湧くようになるからね」とヨシ。彼はビジネスプランには全く目を通さず、ただ人に投資するだけなのだ。

私はルーズベルトほど雄弁でもないし、ヴァルディほど頭も良くないが、それでもこの言葉は真実として心に響いた。今回カンファレンスでヴァルディがこれを語った瞬間は私にとってかなり特別なものとなった。もし今これを読んでいるみんなが起業家(自称でも構わない)なら、もう批判なんか忘れてしまえと言いたい(ついでにわれわれの書いたことも)。文句付ける連中などお構いなしに、ただ心の命じるままにやるべきことをやればいい。時間を無駄に遣っているだけかもしれないけど、少なくともみんなはアリーナ(円形闘技場)に立っている。それで失敗しても“全力で挑戦しながら”の失敗かじっくり考え、そして失敗から学んだら、またアリーナに戻るんだ。

[原文へ]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/sequoias-gospel-of-startups-more-true-than-ever/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Sequoia Capitalが説くスタートアップへの福音

    [...] 私はこの短い文は「アリーナの男」と並んで起業家の必須の読み物だと思う。 維持可能な企業の構成要素下に示すような特長を備えたスタートアップは多くの場合ビジネスを成功させ、維持可能な安定した企業となることが知られている。われわれはこういった企業とパートナーとなることを望んでいる。明快な目標会社のビジネスを名刺の裏に書けるくらいに簡単に要約せよ。大きな市場急成長や変化が見込まれる既存の市場をターゲットにせよ。潜在的に$1B(10億ドル)の規模がある市場ならエラーをしても取り返せるし、成長の余地が大きい。リッチな顧客変化に率先して対応し、ユニークなサービスにはプレミア料金を払うような顧客をターゲットにせよ。集中顧客は「はっきり一つのことについて価値があるシンプルなサービス」に金を払うものだ。飴玉i顧客にとって焦眉の重要課題を取り上げ、説得力ある解決策を提示して喜ばせよ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080719pressflip-is-a-belly-flop/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Pressflipは大失敗作

    [...] Pressflip/Uncovは、1910年にセオドア・ルーズベルト大統領がパリで行った演説で引用されたアリーナに立つ男そのものだ。他人の仕事を批判するのはやさしいが、自分で自分だけのものを築き上げるのはものすごく難しい。Uncovの連中は今やアリーナにいて、失敗しつつある。彼らにどれだけがんばれる力があるか、今後盛り返せるか、注目したい。 CrunchBase Information Pressflip Information provided by CrunchBase [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100627staying-credulous-on-not-letting-being-40-get-in-the-way/ バカ正直であれ:四十路に邪魔されないために

    [...] しかし、一つ気付いたのは、ある種のクレイージーなスタートアップのアイディアに対して私の懐疑心が増してきたことだ。5年前にTechCrunchを始めた時、私は会社を立ち上げようとするどの起業家に対しても、熱烈な興味を持っていた。会社を立ち上げることは、米国においてさえ精神的苦痛であることを、経験から知っていた。自分を叩こうとする評論家が必ず何人もいる。起業家に必要なものは、「チャンスはある」と言ってくれる何人かのバカ正直な人だけ、ということもある。それが、明日を戦うために必要な精神的励みを与えてくれるのだ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20100902nailed-it-not-our-first-twitter-post-circa-2006/ 2006年の最初のTwitter記事を振り返る―私に先見の明…がなかった件

    [...] 「既成のアイディアを単にひとひねりしただけ」と思われていた無名のスタートアップが大化けすることもある。文字通り世界のあり方を変えるような存在になることさえあるのだ。それが私がアリーナの男を変わらず応援し続ける理由だ。私は永遠に起業家の応援者であり続けるつもりだ。 CrunchBase Information Twitter Information provided by CrunchBase [...]