先週はオンライン分野の企業の買収で何十億ドルという金が動いた。今や買収される価値がある会社はどこも買収されつつある。
噂では、YahooはBeboを$1B(10億ドル)で買収しようとしてるらしいが、これなど2年前ならどうかしていると思われたに違いない。しかしオンライン企業の市場価値は大幅に上昇している。たとえばMicrosoftはaQuantiveの買収に$6B(60億ドル)を瞬きひとつせずに払い、YahooはFacebookの買収に$1.6B(16億ドル)の値段を提示したと伝えられている。
そのFacebookは、大型買収ブームで最後に残った案件だ。
Facebookの将来についてはさまざまな憶測が飛び交ってきた。2006年12月には、Yahooの買収提案を却下した後、Facebook は株式公開に向かうのではないかという噂が流れた。それから6ヶ月たつが、この話にはその後何の進展もないようだ。
とはいえ、いつかはFacebookも何らかの動きをしなくてはならない。Greylock Partners、Meritech Capital Partners、AccelPartnersその他の投資家は2004年以来、Facebookに$38.2M(3820万ドル)をつぎ込んでいる。「Fast Company」の企業プロフィールで FacebookのCEO、Mark Zuckerbergは「Facebook は独立を保っていく」という主張を依然として繰り返しているが、世の中のベンチャーキャピタリストで、出口戦略を考えていない人間はあり得ない。
では、どこがFacebookを買収しそうだろう? それともFacebookはやはり株式公開の道を歩むのか?
まずNews CorpとYahooは買い手から除外していいだろう。News Corpは自身でSNSマーケットのリーダーであるMySpaceを運営している。そのうえFacebookを買収するというのは理屈に合わない。Yahooは、以前Facebookの買収に失敗して、現在Beboの買収を目論んでいるというのが事実なら、やはり除外される。
ではどこが残っているだろう? 昨年ViacomがFacebook買収に興味を示したという噂が流れた。Viacomも可能性がなくはないだろうが、Facebookの価格帯がおそらく$3-$6B(30-60億ドル)前後になりそうなことを考えると、従来からオンライン関係の投資には慎重だったViacomにはいささか高すぎる買い物かもしれない。
あきらかな候補はGoogleだ。
GoogleのSNS、Orkutはブラジルでこそ絶大な人気だが、世界のそれ以外の地域ではマーケットのリーダーの地位を確立するのに失敗している。
Googleは十分な資金があるし、買収に大金を投じるのにも抵抗がない。特にユーザーベースが大きいサイトを買収する際には金を惜しまない。Facebookの収入がさほどでないことはGoogleの場合あまり問題になるまい。その点ではYouTubeの買収がよい先例だ。
さらに「Googleは次にどこの買収を狙っているのか?」というおなじみの質問についてもFacebookは適切な答えのように思える。
YouTube買収の目的はGoogleがビデオ市場を支配するためだった。DoubleClickは伝統的なオンライン広告のテクノロジーと顧客を確保してGoogleのテキスト広告市場での支配を補完する狙いだった。Facebookは単にユーザーの数が多いだけではない。comScoreのデータによるとFacebookはオンライン写真共有サイトとしてもトップであり、毎日600万の写真がアップロードされているという。Facebookを買収すれば、SNS市場でのGoogleの地位を一気に高めるだけでなく、写真共有サービスでYahooのFlickrや、今やNewsCorp/ MySpace傘下に入ったPhotobucketと競争できるようになる。
Mark ZuckerbergはFacebookの独立を保ちたい意向を持ち続けているようだが、決断を下すのはすでに彼ではない。 それにSergyBrinとLarry Pageがドアをノックしているというのに、それを無視するのは蛮勇というものだ。
株式公開も依然ひとつの可能性ではある。しかし買収に比べるとこちらはリスクがはるかに高い。サイトへのユーザーの忠実さというのはあてにならないものであり、独立企業としてのFacebookはリスクの高い投資対象とみなされがちである。さらに投資家としてはFacebookのユーザーの動向や将来の成長というリスク以外にも、Google、Yahoo、あるいはMicrosoftさえもFacebookのライバルを買収したり独自のサービスを立ち上げたりして深刻なリスクもたらす可能性を考えなければならない。Googleによる買収ならそのような将来のライバルの出現のリスクがなくなるだけでなく、Facebookがこれまで追い求めていた「ソーシャルネットワークのNo1サイト」の地位を手にするよう、莫大な勢力を恩恵として受けるということだ。
以前のTechCrunchのFacebookについての記事はここに(英語版)。
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