「Wikia Search」には完璧に落胆した
by Michael Arrington on 2008年1月7日

われわれはJimmy Walesの宣伝作戦に釣られて「Googleをやっつけるような人力検索エンジン」の登場を1年も待った。今夜(米国時間1/6)、その検索エンジンがalpha.search.wikia.comで公開された。しかし、なんと、これまでレビューしてきたなかで最大級に失望させられるサービスと判明した。

第一に、まず検索エンジンといえるかどうかさえギリギリというありさまだ。検索ソフトはオープンソースのNutchを利用しており、(昨年Wikiaが買収した)Grubが制作したウェブページのインデックスを利用している。しかし検索結果は貧弱で量も乏しく、前宣伝がものすごかっただけに、いっそう大きく期待が裏切られる結果となった。こんなサービスは、今後大幅に改良されなければ、誰も絶対にウェブの検索に使いはしないだろう。

しかも検索結果が貧弱だということに加えて、過去にさんざん宣伝されてきた「人力」の要素がまったくない。CEOのGil Penchinaによると、この機能は後日追加されるそうだ。現在のところ、ユーザーは自分のプロフィールに自分が興味あるテーマなど、キーワードを登録できるだけだ。誰か他のユーザーがそのキーワードで検索を行うと、そのユーザーの写真が右の欄に表示される。やがてユーザーは「自分が興味を持ったテーマ」についての検索結果を編集して改良できるということだが、現在ユーザーができることといえば、プロフィール・ページにキーワードを登録し、その検索キーワードに対して最初に表示される「ミニ記事」に興味ある内容が表示されるか、あるいは自分で「ミニ記事」の執筆に貢献できるようになる日がいつか来ることを期待するしかない。(

それからこのプロフィール・ページだが、 予期されたとおり Wikia Searchは近頃のことだから、SNSでもある。ユーザー・プロフィールには写真その他基本的なユーザー情報加えて、友達を追加したり、自分の特技や興味を持っているテーマを掲載することができる。FacebookのまったくのパクリでWikia Searchのプロフィールにはユーザーの友達の最近の活動の状況を知らせるフィード・ストリームが表示される。

Wikia searchは今まで山ほど聞かされてきた大げさな宣伝文句を抜きに考えても期待はずれなサービスだ。その宣伝文句まで考慮に入れれば、このサービスは弁解の余地なく「時間の無駄」と評するほかない。

公平を期するために付け加えると、CEOのGil Penchinaは私に「ローンチの当初はそれほど期待しないでくれ」とは言っていた。オープンソース・ソフトウェアと小額の資金でどれだけのことができるかを実証するテストベッドに過ぎない、ということだった。それはそれで結構だが、ならJimmyWalesはそろそろ大口を叩くのを止めたほうがいい。ソフトウェアの開発が進むのにまかせて、その成果に自ずから語らせるべきだろう。最終的にはWikiaはウェブページの索引をサードパーティーに公開、提供していくという。しかしサードパーティーが欲しがるようなそこそこ充実した索引を作るのが先決だ。Wikiaがそこまで辿りつくには道が遠い。

アップデート:コメント欄で活発、有益な議論が行われている。Jimmy Walesも何回かコメントしている。

Crunchbase Wikia

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

  • http://jp.techcrunch.com/archives/wikia-search-launches-reasonable-but-not-great/ TechCrunch Japanese アーカイブ » 「Wikia Search」公開―残念ながら不満足な仕上がり

    [...] フィード購読 « Previous post Next post » [...]

  • http://socweb.blog80.fc2.com/blog-entry-163.html social web rambling

    Wikipediaのジミー・ウェイルズ、人力検索のWikia Searchをアルファ公開…

    Wikipediaのジミー・ウェイルズが「Googleのライバルになる革命的な人力検索エンジン」と宣伝して準å…

  • http://ja.wikia.com/ 福澤@ウィキア

    なんかこのページを見て表面的な評判の悪さだけを取り上げる方が何人かいるのですが、念のため引用しておくと、英語版の当該エントリのやりとりで、Jimmyはこう発言しています。
    “It’s a project to *build* a search engine, not a search engine.”

    それから、コメントでもTechCrunchの編集者の方とも仲良くやっています。決してこれを「TechCrunchがWikiaとケンカしている」と思わないで欲しいです。

  • http://ameblo.jp/nippau/entry-10064775223.html 今日のニッパウ

    Wikia search をめぐるやりとり…

    Techcrunch から。

    あまりにも面白いやり取りだったのでご紹介します。

    ことの発端はこの記事。

    日本語:TechCrunch Japanese アーカイブ ≫ 「Wikia Search」には完璧に落胆した

  • http://jp.techcrunch.com/archives/wikimedias-2007-financials-posted/ TechCrunch Japanese アーカイブ » Wikimedia、2007年の決算報告を公表

    [...] 旅費が$140k(14万ドル)から$264k(26万4千ドル)へと大幅に増えている。これはJimmy WalesがWikia Searchのプロモーションのために世界中を回って歩いた時期が含まれているので、一部の陰謀論者はこの旅費について、営利団体であるWikia(これもWalesが設立)のための活動の旅費を非営利団体のWikimedia Foundationから不当に補填していると邪推している。しかしWalesは私にメールを寄こして、Wikimedia Foundationは彼に旅費の補填は一切行っていない、と断言した。純然たるWikipedia関連のイベントでも、2つの団体の間の資金の管理を完全に独立させるために、WikimediaはWalesに旅費を補填していないという。Walesは「私は全部自腹でやっている。すべて私のポケットマネーでまかなっている」と述べた。 [...]

  • http://wordpress.rauru-block.org/index.php/1656 Rauru Blog » Blog Archive » 人工知能の叛乱

    [...] TechCrunch とかにボロクソに叩かれてしまった(ここまで事実)。 そこで Jimbo [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080603jimmy-wales-wikia-search-finally-doesnt-suck/ TechCrunch Japanese アーカイブ » ジミー・ウェールズ「Wikia Searchもやっと最低ではなくなった」

    [...] と認めている。われわれもその通りだと思うが、今日(米国時間6/3)を境にWikia Searchも最低脱却である。これまでインデックスしたのは3000万サイトに過ぎないが、編集機能を一式導入する運びとなった。これで検索する人たちも検索結果の並べ替え・削除・追加・評価・注釈・コメントが可能に。誰でも検索結果の操作が簡単にできてしまうのが難点だが、Wikipedia同様、スパマーはコミュニティ追放処分にもできる。これをめぐってはきっと大変な編集バトルが始まるだろう。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20080806wikia-evolution-to-help-suck-search-data-from-google-yahoo/ TechCrunch Japanese アーカイブ » GoogleやYahooのデータ取り扱いを簡単にしたWikiaの進化

    [...] 人力で編集を行っている検索エンジンで、登場時に記事で腐したWikia Searchが進化を続けている(そして「Google Killer」という過剰な文言を取り下げたことも評価できる)。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20081020wikia-rumored-to-cut-30-of-workforce/ TechCrunch Japanese アーカイブ » 確認済:Wikiaが従業員の10%を解雇

    [...] 今年の始め、Wikipediaの共同ファウンダーJimmy Walesは、Wikia Searchと名付けられた同氏の人力検索エンジンへの取り組みを、公式に開始した。TechCrunchはこの時、お世辞にも感銘を受けたとはいえなかった。開始して以来成長してはきたものの、この検索エンジン実験を支える若いベンチャー企業も、混乱する経済のつらい試練に遭っているようだ。 [...]

  • http://jp.techcrunch.com/archives/20081121google-it-wasnt-broke/ Googleのとんでもない新機能―絶対にこのボタンを押してはいけない

    [...] 一部ユーザーを相手にした実験を試みるのはかまわない。しかし、Google検索の本番をめちゃくちゃにされるのは非常に迷惑だ。連中、いったいなぜこんなことを始めたのか?Googleの全体での検索シェアは今年に入ってさらに大きく増加している。(Googleは創立以来連続してシェアをアップさせ続けてきたのだが)。検索広告市場での売り上げ高のシェアとなるとさらに高いはずだ。にもかかわらず、今日(米国時間11/21)、Googleは「検索をさらに対話的かつソーシャルにする」と称する新機能をローンチした。われわれは今やTechCrunchの検索結果に(いや、もちろん、その他ありとあらゆる検索結果)にコメントを書き、他人のコメントを読み、さらにそのコメントに「良い/悪い」という評価を加えることができるようになった。(下のサンプルでそのバカげた有様をご覧いただきたい。コメントに対する評価は私が付加したもの)。 ユーザーはまた検索結果の順序を変えることができる。(上下に動かすだけでなく、ページからすっかり外すこともできる)。さらに、Googleの検索結果にユーザーが独自にURLを加えることもできる。「模倣は賞賛の一種」であるとするなら、GoogleはWikia Searchに最高の賞賛を送ったことになる。ほとんどの機能をコピーしたのだ。で、Googleはいったいなぜこんなことを始めたのか?ブログ記事によると、Googleは「ユーザーが検索結果をカスタマイズし、(コメントを通じて)その結果を共有できる手段を提供した」のだという。Googleは「これは検索の使い勝手を向上させ、日常生活での検索の有用性をさらに高めるツールとなる」としている。しかしGoogleの検索は現状で不都合はない。実際、Google検索はインターネットの中で不都合なく機能しているわずかな例のひとつだ。私はGoogleの検索が気に入っているし、Google検索を利用している全インターネットの62%のユーザーもそう考えているはずだ。ところが新機能はページ中にわけのわからない矢印と荒しのコメントの山を築くだけだ。検索の使い勝手の改善には断じてなっていない。こんなバカげたことがいつまでも続くようなら、みんな他の検索エンジンに逃げ出してしまうだろう。私の推測では、Googleはこの新機能でユーザーから取り込んだデータを、何らかの方法で検索の精度改善に生かしたいと考えているはずだ。だからGoogleがブログで「この機能を利用して検索結果をカスタマイズしても、影響はそのユーザー本人だけに限られます」と言っているのは半面の真実にすぎないと思う。こうして集めたデータは必ずや何らかの方法で利用され、今後のGoogle検索に影響を及ぼすはずだ。最悪なのは、この機能をいったんオンにしてしまうと、2度とオフにできないらしい点だ。ひとたび「Yes, continue」ボタンをクリックしてしまうと、もう引き返しはできない。私が調べた限りでは、そんな雑音なしてきちんと機能していた古き良きGoogleに戻す方法はない。Google―頼むから、 Livelyを復活させて、この忌々しいしろものを止めにしてくれ。CrunchBase InformationGoogleInformation provided by CrunchBase[原文へ](翻訳:Namekawa, U) ShowListings(“arc3″); ShowListings(“arc2″); AddClipsUrl = ‘http://jp.techcrunch.com/archives/20081121google-it-wasnt-broke/’; AddClipsTitle = ‘Googleのとんでもない新機能―絶対にこのボタンを押してはいけない’; AddClipsId = ‘2CBE02C952CFE’; AddClipsBcolor=’#78BE44′; AddClipsNcolor=’#D1E9C0′; AddClipsTcolor=’#666666′; AddClipsType=’1′; AddClipsVerticalAlign=’middle’; 前の投稿へ トラックバック [...]