今日(米国時間1/15)、珍しいことが(少なくとも誰が、ということを考えると)起きた。Steve JobsがApple TVが大失敗だったことを認めたのだ。もちろん自分だけが悪いとは言わず、Microsoftその他を巻き込んでいたが、テレビのインターネット化を狙ったコンピュータやデバイスが全体として期待はずれの結果しかもたらしていない事実を認めた。失敗の自認というのはJobsにしては前代未聞だが、これにはもちろん狙いがある。新しい製品を売り込むには前の世代の製品をけなすのがいちばん効果的だからだ。
「Apple TV Take 2」は従来の「Apple TV」に対してもっとも要求の多かった点からまさにスタートしている、とJobsは主張する。それは映画のオンライン・レンタル機能の「ビルトイン」(つまりコンピュータなしで利用できる)だ。Appleはすべての大手ハリウッド映画会社とその他のコンテンツ提供者と契約し、旧作を$2.99で、新作(DVDの発売から30日後に提供を開始)を$3.99で〔24時間〕レンタルする。キーポイントは2つある。提供される映画はHD (1280×720p)で、一般的なブロードバンド接続環境であれば、レンタル契約後30秒で視聴を始めることができる。
さて、お値段だ。これは $229と、Macbook Airとは異なり、一般大衆にも手の届く価格が設定されている。
Appleはオンライン映画レンタルのパイオニアとは到底いえない。数日前にもNetflixが 「月$16.99で常時DVD3枚まで貸し出し」プランの一環としてオンライン・レンタルを始めた。またそれ以前には、LG電子と提携してオンライン映画レンタル用のセットトップ・ボックスを発表している。Blockbusterは歴史の古いオンライン・ビデオのサイト、Movielinkは$20M(2千万ドル)以下で2007年8月に買収している。Vuduは専用のビデオレンタル用セットトップ・ボックスを$399と$999で提供している。
たしかにプレゼンには強い印象を受けたが、Jobsがセールスマンとして非常に優秀だっただけかもしれない。オンライン・レンタルのユーザー・インタフェースはいかにもAppleらしいシンプルなもので、数回クリックするだけでレンタル手続きは完了する。一方でFlickrのデモは失敗したし、写真のスライドショーを見ながら音楽が聞けるという機能も別に感心するほどのものではない。AppleTVはキラープロダクトとなるのに必須の2つの機能をまだ実現できていない。DVDプレイヤーとTVチューナーだ。どちらも古臭いテクノロジーに思えるかもしれないが、消費者の多くは自分のテレビにまたもや何か機械をつなぐのをいやがると思う。DVDプレイヤーが内蔵されていれば、現行のDVDプレイヤーの代替になる。TVチューナーとPVR〔ハードディスク・ビデオ・レコーダー〕を組み合わせればTiVoの代替ができる。すでに相当の数のAppleファンがMac Miniをちょうどこういう具合にセットして利用し始めている。
Apple TVの失敗から学んで、Steve Jobsは今度こそオンライン映画レンタルを世界の家庭の居間に普及させることに成功するだろうか? それとも今回も惨めな失敗に終わるだろうか? 読者の意見はどうだろう?
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(翻訳:Namekawa, U)




