
11月に本誌が主催したRealtime CrunchUpでは、位置情報(geolocation, 地理的位置)パネルの一員になって、TwitterやFoursquare、SimpleGeo、GeoAPI、Hot Potato、Googleなどの連中と同席した。そのときは連中に、「位置」は「ソーシャルアイデンティティ」(Facebook Connect vs. Google Friend Connect)や「ステータスアップデート」(Twitter vs. Facebook)と同じように重要な戦場になるだろうかと聞いてみた。するとパネリストたち全員が、共存できる分野だから戦争にはならないと言った。でも、それはどうかな。今はまだ、ごく初期の段階だから、共存していると思いこんでいるだけだろう。そのうち次第に、競争が激しくなるに違いないと思うけどね。
位置データは今のところかなりスタンダードだから、同じデータを複数のアプリケーションで使える。だから、誰が勝つ負けるという話はない、という説も理解できるが、でも位置アプリや位置対応機能が全体としてメジャーな分野になっていく中で、個々の企業に関しては、勝者敗者が必ず出てくるだろう。具体的には、ソーシャルな位置情報サービスならこことここ、というように、ユーザのデフォルトの選好が次第に決まってくる。徐々にそうなっていく。大きな企業ほど有利だと言える。だからこそTwitterは今から、GeoAPIを支えるチームであるMixer Labsに、早々と買収の手を伸ばしているわけだ。言うまでもなくそれは、近未来の位置情報分野において勝つための戦略だ。
ステルス・スタートアップの「Hyphen-8」はLime Juiceという新しい携帯SNSをサンフランシスコで10月からベータテストしていた。
携帯を使ってリアル世界の友達づくりなどの交渉を助けたり、作り出したりできるアプリケーションがあればヒットは間違いなしだ。しかしまだ誰も成功していない。その理由は、ネットワークというのはある臨界量の参加者を確保するまでは役に立たないという点にある。携帯SNSも、そのアプリケーションを携帯から利用するユーザーが増えなければ価値がない。ログインしても他のユーザーが誰もオンラインンにいないのであれば、そもそもログインする理由がないことになる。位置情報の収集も(こちらは技術的な)課題だ。参加ユーザーの数が増えたとして、今度はユーザー同士が近所にいることをどうやって判別したらよいだろう?
しかし、そういう問題が解決すれば、結果は要注目だ。ユーザーがバーに行くと、誰がシングルで、誰が自分のことをスキテだと思っていて、誰が自分に話しかけたがっているかが分かってしまう。(もちろん、そういう情報の共有に同意したユーザーの間でだが)。オンライン・デート・サービスで約束を取り付けてオフで会ってみるとたいてい白けた結果に終わる、といった経験は過去のものになる。その代わりに、オンラインとリアルな世界を同時並行的に進行させることができるのだ。
われわれはこの分野に参入する新しいスタートアップをフォローしてきた。ちょっと数えただけでもMig33、ZYB、Mocospace、Aka-Aki、Nokia Sensor、Dodgeball、Mobiluck、MeetMoi、Imityなどなど。しかし、このどれも「臨界量」を達成できていない。(ただしMig33は、これと別に安いVOIPを大規模に提供するプロバイダーを始めている)。
今回参入してきたLimeJuiceにはユニークな点がある。ユーザーはSMSを通じてその場でLimeJuiceに参加することができる。しかもLimeJuiceはサンフランシスコのバーやクラブなどのパーティーのスポンサーになって、たくさんの人が一箇所に集まる機会を利用してこのサービスを試してみるよう勧めてきた。その結果は成功だった。実際人々が―それも大勢の人々がこのサービスを利用した。
LimeJuiceの仕組み
このサービスの目的は、バーやパーティーなど人が集まる場所で、周囲の見知らぬ人々について若干の情報を知り、打ち解けあうきっかけになるような携帯ネットワークを提供することだ。LimeJuiceが優れているのはああディテールの部分だ。参加も利用法もとても簡単なのだ。
まず、ユーザーはSMSを通じて参加登録する。つまりそのバーにいる客のうち、たった1人だけがメンバーである、あるいはこのサービスを知っているような場合でも、他の人にこのサービスのことを紹介してすぐに核となるグループを作ることができる。ユーザーがアカウントを作るとき、他の人が簡単にそのユーザーを見分けられるような特徴を入力する(長身、ブロンド、赤いドレスなど。その後、別の集まりに出たときは、衣服など、単にその晩にあわせた特徴をアップデートするだけでよい)。
第2に、あらゆる重要なやりとりは(今のところ)SMS経由で行われる。つまりどんな携帯であれ、必ず利用できる。 わざわざjavaアプリをダウンロードしてインストールする必要はないし、ウェブ・ページを訪問する必要すらない。単にLimeJuiceにテキスト・メッセージを送るだけでよい。このとき、話をしたい相手を識別する特徴(この特徴は検索ができる)を付け加えておく。するとメッセージが目指す相手に届く。
3番目に、こうやってテキスト・メッセージをやりとりするようになっても、お互いの電話番号は交換されない。あくまでLimeJuiceサービスが仲介している。やりとりを止めたくなれば、、簡単にその相手をブロックできるわけだ。
ベータテストのパーティー
LimeJuiceはベータテストのために何度かパーティーをスポンサーしてきた。その結果は期待のもてる参加率だったという。それぞれ平均40人から50人が参加し、一晩のパーティーでのサービスの利用時間は1人あたり1.5時間、平均10回テキスト・メッセージを送った。(一部のユーザーは最大180回もメッセージを送ったという)。 あるパーティーでは2千500以上のメッセ-ジが参加者の間でやり取りされた。
現在、LimeJuiceは引き続きサンフランシスコ地域でパーティーやイベントをスポンサーしていく計画。これによってコア・ユーザーのグループを確保し、クチコミで参加者を広げていこうとしている。サンフランシスコで十分な参加者が集まるようなら、他の都市へもサービス範囲を拡大していく予定。
運営会社のHyphen-8はTobin Van PeltとJohn Garrettの2人によってサンフランシスコで創立された。従業員は4人。自己資金$100,000(10万ドル) で運営されているが、現在シリーズAの資金調達ラウンドの実現を目指して運動中。
Crunchbase Hyphen 8
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(翻訳:Namekawa、U)
2005年5月にGoogleに買収されたdodgeball.com がGoogle Accountsに編入された。dodgeball は携帯のテキストメッセージ(SMS:ショートメッセージサービス)機能を利用してユーザーの友人に 「今どこのバーなりレストランなりにいる」と伝え(会って一杯やらないかと誘ったりす)ることができるサービスだ。
今週の初め、Googleの携帯電話用検索エンジン Google Mobile が検索結果にGoogle Adsを表示する公開テストを行ったことを発表した。 明らかにGoogle は、ローカル広告分野でシェアを獲得し、広告サービスを多様なプラットフォーム、特にモバイル機器に拡張することに真剣に取り組み始めた。この目的のため にGoogleは傘下のサービス資源を集中させている。全国的な広告にせよローカル広告にせよ、dodgeball.com はPOP(購買時)広告の媒体として(商品がビールや酒であれ、地元のバーのハッピーアワーであれ、イタリア料理のレストランであれ)まさに理想的だ。
Google はdodgeball.com を買収して以来、5桁のSMS shortcodeを与えた以外にはほとんど何もしてこなかったのに近い。shortcodeの利用以前には、dodgeballは携帯電話用メールアドレスを使っていた。これはモバイルを利用したスタートアップがサービス開始時に利用する方法としては経済的(無料!) である。逆にSMS gateway を利用したテキストメッセージの料金は、MO [mobile originated :モバイルから発信]ないしMT [mobile terminated:モバイルで受信] で、1通ごとに $0.03 – $0.05(3-5セント)程度がモバイルを利用した企業にかかる。残念ながらほとんどのユーザーはメールを携帯からテキストメッセージとして送受信でき、この場合標準的テキスト メッセージ料金以外かからず、携帯のキャリアから料金を請求されないということを理解していない。5桁のSMSコードを運用する際に生ずる高い料金がアメ リカがモバイルでのテキストメッセージ利用でヨーロッパや日本に遅れを取っている大きな理由ではないかと思っている。携帯電話の機種、キャリアのうち、どれくらいが、標準テキストメッセージとしてメールを送受信できるのか分からないが、実際のところを知りたいものだ。
Marshall Kirkpatrick は先月、多くのSMSサービスについて比較記事を書いている。
dodgeball に関してはTailRank にさらに詳しい記事がある。またChris Messinaの興味深いポストも参照。
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