本誌のホームページ を見てもお分かりのように、今日(米国時間1/18)はインターネットにとって悲しい試練の日だ。Reddit やWikipedia など人気サイトの多くが喪に服し、猫のおもちゃや知識が欲しくてもSOPA反対のメッセージしか見れない。正義の名の下(もと)に、今日はおそろしく退屈な一日になるのだ。でもSOPAは、とくにその施行部分が憲法に違反している し、仮にその目的が正当化されるとしても、実効性はほとんどない。
以上はこれからWikipediaのお話をするためのイントロだけど、でも、みなさんもしっかり理解していただきたい。SOPAが法として成立したら一体どういうことになるのか 、ということを。でも、今日だって宿題の小論文を抱えている人は多いと思うし、また、かんじんのSOPAについて詳しく知りたい人もいるだろう。そういう方に、Wikipediaのブラックアウト〔==英語版のみ〕をバイパスする方法をお教えしよう。
どうも私はBrandon Harrisのファンになってしまったようだ。彼はWikipediaの最新の寄付要請バナー広告(全員必ず寄付するべし )に顔写真が掲載されているプログラマーだ。
なぜ彼のファンになったかというと、まず第一にWikipediaのプログラミングという世界でもっとも価値の高い仕事のひとつをしているからだ。第2に、われわれが大いにからかう記事を 書いたのに、 彼はコメント欄にやってきて「ハグ」と書き込んでくれた 。第3に、われわれは過去1週間 なんであんな目障りでこっけいな場所に顔写真を掲載するのかと不思議がっていたわけだが、Brandonはわざわざそれに答えてくれた。*
拝啓 ジミー・ウェールズ様
またあなたにお目にかかりましたね。そうそう、クリスマスが近づいているのですね。最新の知識を無限に供給し続けるという高貴な目的を達成するために必要とされる2950万ドルを募るための広告ですね。この点についてはあなたの貢献に私たちは皆深く感謝しています。
しかし去年など、視線恐怖症になりそうなこの馬鹿げたデザインのバナー広告にはパロディーのChromeエクステンション さえ作られました。
今年のWikimedia財団への寄付 を要請するバナーでは、ジミー、あなたはどいうわけか顔写真を左寄せするレイアウトを選びました。ということは、私たちがWikipediaで何を検索してもそのタイトルの上にあなたの顔があることになります。
真のオンライン行動主義の精神に基づいて、イタリアのWikipediaサイトは自主的に閉鎖 された。
現在議会で審議中の「傍受法」(DDL intercettazioni)に抗議するためだ。この法案は、いかなるウェブサイトもそこで言及されている当事者から「イメージを低下させるおそれがある」として抗議を受けた場合、48時間以内に訂正するか抗議者の要求するコメントを掲載しなければならないというものだ。曖昧かつ包括的すぎてサイト運営者にとって非常な重荷になるように聞こえる? 聞こえるのではなく、実際そのようなものとして意図されているのだ。
もしこの法案が可決されれば、Wikipediaを始めあらゆるウェブサイトは、誰であれ 、いかなる内容であれ 、それに異議を申し立てた者の要求する訂正文を一切手を加えることなく掲載することを強制される。法律の専門家でなくてもこれが公開性と真実性の原則に反していることははっきり分かる。
編集部注 :本稿のゲストライターであるHunter Walk は、Wikipediaで1980年代のヘアメタルバンドについて調べることに膨大な時間を費している。彼のWikipediaへの執着は、YouTube の消費者向け製品責任者という彼の本業とは無関係である。
Wikipediaは世界で5番目に大きいウェブサイトであるが、広告を掲載せず、悲しいかな、ほぼ恒久的に支払い能力を欠いている。Googleで「Jimmy Wales personal appeal 」[Jim Wales 個人的な援助要請](Wales はWikipediaのファウンダー)を検索すると、結果が3万2000件以上表示され、このユーザー生成百科事典が資金調達を必要としていることがうかがわれる。この状況を打破するために広告を掲載するかどうかは議論の最中である。実際、広告、オプトイン広告、検索広告などについてこの話題を議論する専用のWikipediaページ が存在している。
全世界4億人以上のユーザー数を考えれば、どの選択肢を取っても、この非営利事業の技術的哲学的使命を支えるのに必要な資金を、十分に調達できることは間違いない。しかし、これまでのところWalesは一切の広告を導入することに否定的である。それでは、いったいこの先どうなるのか。今年1月に10周年を迎えての疑問はこれだ。「果たしてWikipediはビジネスモデルに大きな変更を加えることなく、あと10年続けられるのか」。
[筆者: Lora Kolodny ]
ForeSee Results とAmerican Customer Satisfaction Index が行った共同調査によると、合衆国の消費者はFacebookやMyspaceのようなソーシャルメディアサイトを、ケーブルテレビや航空会社、それに国税庁と同じぐらい低く評価している。
The Annual E-Business Report for the A.C.S.I. と題されたその調査報告書は、30のオンラインメディアブランドを、3つのカテゴリー: ポータルと検索エンジン、ニュースと情報サイト、ソーシャルメディアサイトに分類している。ソーシャルメディアサイトは、今年2010年から初めて加わったカテゴリーである。
ソーシャルメディアサイトに分類されたのは、Facebook、Myspace、Wikipedia、YouTubeだが、”eビジネス”としての顧客満足度の最低点を、これらの一部が獲得した。
100点満点で、Facebookの評価は64となり、Wikipediaは77だった。またYouTubeが73点に対し、MySpaceは63だった。これに対しeコマースグループに入れられたNetfixは、87点だった。
Wikipedia は圧倒的に、世界でいちばん訪問者の多いサイトだ。このことは、今後も当分変わらないだろう。今朝(米国時間5/13)のWikimedia Foundation の発表 によると、そのWikipediaにいくつかの変更 が加えられ、利用者と貢献者の両方にとって、より使いやすくなった。
いちばんはっきり分かるのは、新しいルック&フィールだ。ジグソーパズルふうの地球を描いたロゴも、新しくなった(これまでのは2003年作)。Wikimedia Foundationはロゴの歴史について単独の記事 を提供しているので、興味のある方はご覧いただきたい。
以下は、そのほかの変更箇所 だ:
GoogleにはGoogleトレンド 、Twitterにはトレンドトピックがあるが、こんどはWikipediaにもできた。LinkedInのシニア研究員でData Wrangling のブロガーでもあるPete Skomoroch がWikipediaのトレンドトピックページ を作った。トップページにはWikipediaの最近30日間のページビューがトップ25の記事と、過去24時間に急上昇した記事が掲載されている。
このひと月で人気の記事は、ペルセウス座流星、デンマークの物理学者ハンス・クリスティアン・エルステッド、映画監督ジョン・ヒューズ、GIジョー:The Rise Of Cobraなど。これはGoogleトレンドや、Twitter のリアルタイムトレンドとはかなり違っている。
Facebookの全世界での成長ぶりには驚嘆するしかない。6月には単月で新たに2400万人のユニークユーザーを世界で獲得し、総ユニーク数を3億4000万人とした。これでFacebookは、Google、Microsoft、Yahooに次ぐ世界第4位のサイトになった。comScoreによる(下の表参照)。Facebook自身は、2億5000万人 のアクティブ登録ユーザーがいること以外、公式には認めていない(Facebookの一部のページには登録ユーザー以外でも行くことができる)
この1年間、同サイトには前年比157%、2億0800万人の訪問者があった。全世界では、はるか昔の2008年4月にライバルのMySpaceを抜いている 。それ以降も、さらに巨大なサイトへと成長を続けている。上のグラフで青い線がFacebookだ。2008年8月にAmazonを、2009年1月にeBayを抜き去り、先月はついにWikimedia Foundationのサイト群(この中にWikipediaが含まれている)を越えた。
先週初め、ニューヨークタイムズは記者のDavid Rohdeがタリバンの収容所から脱出したと報じた。Rohdeはこの7ヵ月間にわたってタリバンの人質となっていたが、メディアはこの件につき沈黙を守っていた。ニューヨークタイムズとWikipediaの協力により、無事脱出するまで情報を公開しないようにしていたのだ。
2008年11月、Rohdeは地元記者のTahir Ludinおよび運転手のAsadullah Mangalとともに捕らえられ、タリバンの人質となっていた。しかし脱出が無事成功するまで 、ほとんどのメディアは本件につき沈黙を守っていた。ニューヨークタイムズが35のメジャーなニュース企業に対して本件を報じないよう依頼したからだが、これはRohdeの人質としての価値を上げないようにと考えて行われた措置だ。背景には、Rohdeが人質となったことを報じれば人質としての価値を高めてしまうことに繋がり、釈放に向けての努力が困難になるという考えがあった。35のニュース企業に報道を自粛してもらうのは、さほど難しいことではなかった。しかしWikipediaの利用者が本件を記事にしないようにするのには難しい面もあった。
ウィキペディアが、文字情報は豊富だがビデオはないし画像も殆どないことに不満を感じたことはないだろうか。たとえばWikipediaでSonyのRolly を引くと、このデバイスが「タマゴ型のロボットデジタル音楽プレーヤー」であると説明されている。Rollyを見たことのない人にとって、この難解な説明はあまり役にたちそうにない。Wikipediaで説明を読んでから、YouTubeやGoogleイメージ検索に飛んで、実際の外観がどうなのかを見なけければならない。
そこで出てきたのが、新サービスのNavify だ。今日(米国時間5/27)公開ベータを開始した同サービスは、Wikipediaの各項目に、画像やビデオ、ユーザーのコメントを加えて付加価値をつけるものだ。たしかに実に具合がよい。Navifyで”Sony Rolly”を検索すると、 本家Wikipediaのテキスト に加えて、何百という関連画像 と ビデオ (FlickrとYouTubeから取ってくる)が、Navifyが各項目の上に付けたタブをクリックすることによって表示される。“Pulp Fiction”を引くと 、Wikipediaの記事そのもののほかに、スクリーンショット、表紙、ポスター や映画の予告編 を集めてくる。おわかりいただけただろうか。
ヨーロッパ最大の携帯電話企業の一つであるFrance TelecomのOrange が、Wikimedia と提携して、Orangeの携帯電話とWebサイト上の、両者共同ブランドのチャネルからWikipediaのコンテンツを提供する。両者間の利益分配契約により、非営利団体のWikimediaは広告収入の一部を取得する。
Orangeは同社のWebおよびモバイルのポータルの上に、特別のWikipediaコンテンツチャネルを作る。さらにOrangeは、Orangeのポータルから直接、Wikipediaのコンテンツにアクセスできるための、ウィジェットも開発する。Wikipediaのコンテンツとウィジェットは、最初はフランス、スペイン、イギリス、ポーランドが供用範囲だが、今後はヨーロッパのOrangeの営業区域全体に広げていく。
ユーザー投稿百科事典のWikipediaはウェブ上で無料で提供されているが、読者はこれに$10払う気はあるだろうか? パリのスタートアップ、WikiPock は英語版のWikipedia全体を4GB以下(画像は含まず)に圧縮して携帯電話向けに販売している。他の言語版(ドイツ語、フランス語、ポーランド語、オランダ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語が提供されている)の場合、サイズはもっと小さい。
このアプリをインストールすると、Wikipediaの記事をインターネットに接続せずに携帯電話で検索、閲覧できる。携帯のメモリー、あるいはmicroSDカードに直接ダウンロードできる。$15で1年間に限りWikipediaのアップデートもダウンロードできる。tc[at]wikipock[dot]comにメールすると、先着30人読者にアプリが無料でプレゼントされる。現在はBlackberry版とWindowsMobile版が提供されているが、近くiPhone、Android、Symbian版もサポートが開始される。
しばらく前 から、Wikimedia財団とドイツのスタートアップ、PediaPress の提携により、Wikipedia から必要な項目を抜き出して編集し、印刷製本することができるようになっている。当初、ドイツ語で提供が始ったが、先週、6カ国語 が追加され、昨日(米国時間2/26)から通常の英語版もサポートされるようになった。(ただし、現在利用は登録ユーザーに限られている)。
ここで 実際にチェックしてみることができるが、ヘルプ・ページ を先に見たほうがよいかもしれない。出版される本には、目次ないし内容一覧が含まれ、PediaPressからPDFファイルとして無料でダウンロードできる。 PediaPressの書籍版のサイズは8インチx5.5インチ〔20cmx14cm〕、表紙はカラー、本文はモノクロで、料金も適当だ。料金は固定費、プラス、ページ数で計算される(最低料金は100ページで$8.90)。国際配送の場合その費用が加えられる。
Medpedia については、プライベートなベータテストが始ったときわれわれも紹介している が、このほど一般公開された。このプロジェクトは世界の健康・医療コミュニティーに対し、透明かつ信頼性の高い情報サービスのプラットフォームを提供する。MedpediaはSNSとWeb2.0的なユーザー生成健康情報を統合し、公衆に対しては健康情報のWikipediaとなり、医療・健康関係者に対してはLinkedInの役割を果たす。またFacebookのように、専門家と一般ユーザーに対して症状や治療法についての対話の場を提供する。
Medpediaはコンテンツや人材のネットワークを得るために、Harvard Medical School、Stanford School ofMedicine、Berkeley School of Public Health、University of Michigan MedicalSchool、その他の医療教育機関との提携している。多くの機関は著作権による制限をつけず、コンテンツを自由に利用できるようにしている。すでにアメリカとイギリスの25の医療ならびに政府機関が専門家のネットワークをMedpediaに提供する契約に署名している。
このたった一つの例から一般論を言うつもりはないが、でも少なくともWikipediaのTechCrunchに関する記事 は、うちがコーンやオートミールなどのシリアル を売っているとは書いてないし、略歴欄に”Troll “としか載ってないような人が書いてはいない。そのほかの点だは、記事はかなり正確だが。
プライベートカンパニーの評価を行うのは、インサイダーおよび経営情報のすべてにアクセスできるベンチャーキャピタルにとってすら非常に難しいことだ。それを外部の人間が行う場合、たとえ十分な情報が開示されていたとしても、アテモノのようになってしまうこともある。とはいえ、それがシリコンバレーに集う人々の間でもっとも人気のあるゲームのひとつであるらしい。
本日(米国時間4/28)、Silicon Alley InsiderのHenry Blodget & Co.が25のプライベートカンパニーの評価を試みた。リストのトップにあるのはFacebook 。しかしMicrosoftが評価した$15B(150億ドル)を下回る$9B(90億ドル)の評価となっている。なぜか? それはもちろん$15Bの評価が高すぎるのが明らかだからだ。それでSAIはFacebookの2008年の収益見込みの$350M(3億5千万ドル)を25倍して、企業価値と見なした。これで評価額は妥当なものになったか? おそらくなっていない。ただ、実際に市場での価格表かが為されていない以上、誰でも好きな値段をつけることができる。
このことは他のSAI25リスト についても同様だ。リストではWikipediaが$7B(70億ドル)、Craiglistが$5B(50億ドル)、Mozillaが$4B(40億ドル)、LinkedInが$1.3B(13億ドル)、Ningが$560M(5億6千万ドル)、RockYouが$325M(3億2500万ドル)、Sport Runnerが$250M(2億5千万ドル)と評価されている。上位5つのうち3つ(Wikipedia、Craiglist、Mozilla)が、非常に価値のある資産を持ちつつ、基本的に非営利で運営しているのは注目に値する。それら3社に対する評価は、利益の最大化を目指す観点から運営した場合に、どれだけの価値を持ち得るかというという点から為されている。もちろんこれは、利用者の反応にも影響を与える話で、そしてそれが企業価値の算出にも影響を与える。
このリストには他の25のスタートアップが掲載されており、Federated Mediaが$245M(2億4500万ドル)、Yelpが$225M(2億2500万ドル)、Meeboが$220M(2億2千万ドル)、Mahaloが$150M(1億5千万ドル)、Diggが$125M(1億2500万ドル)、Etsyが$115M(1億1500万ドル)、Powersetが$80M(8千万ドル)およびTwitterが$75M(7500万ドル)などとなっている。全体のリストはここ にあり、Nasdaqに応じて20分毎に動的に更新されている(但し、Nasdaqとどのように連動しているのか、詳細には明かされていない)。
ここに掲載される評価のいくつかは、他で為されているものより価値がある。いくつかについては無価値だ。たとえばSAIは、我々がレポートした$200Mでの買収の噂 と、Kara Swisherによる$60-$80Mの評価の「足して2で割る」方式でDiggを$125Mと評価 している。2つの噂を足して2で割る方式が、財務分析に基づく評価と同じ価値を持つことはあり得ない。
しかしだからどうなんだ? SAIもリストが完璧じゃなく、作業中のものだと認めている。数字にあまりこだわるのは利口なやり方とは言えない。評価されているスターとアップの間の、評価の違いについて考える出発点として役に立つと思われる。Meeboは本当にTwitterが持つ価値 の3倍なのだろうか? NingはSlideと同じだけの価値を持つのか? さて、アテモノゲームを始めよう。
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(翻訳:Maeda, H)
Encyclopedia Britannica は、新しい情報技術が伝統的ビジネスを窮地に追いやる典型的な事例として、ケーススタディの材料に使われてきた。Britannicaは創業250年にもなる非公開企業だが、インターネットが登場し、「カテゴリー5」級のハリケーン に直撃されるまでは、何もかもがうまくいっていた。しかしComscoreによれば、Brittanica.comの1ページが参照される間に、Wikipediaは184ページが参照されている計算だ。(月間のページビューでは38億対2100万)。簡単に言えば、〔ひとつの状況で成功し過ぎた企業が陥る〕革新のジレンマ の古典的な例ということだ(音楽産業も同じ)。
Britannica32巻には、4400万語からなる6万5千項目が含まれ、現在印刷版は1400ドルだ。年間70ドルの購読料でウェブからもアクセスできる。
そして今回オンライン版へのアクセスが無料になったのは、Britannica Webshare という新しいプログラムだ。あなたが「ウェブ・パブリッシャー」ならば参加が認められる。しかしウェブ・パブリッシャーの定義というのは、ちょっと要領を得ない。「このプログラムは、インターネット上である程度定期的に情報を公刊している人々を対象としており、ブロガー、ウェブマスター、ライターなどが含まれます。私たちが資格を有さないと判断した方には、参加をお断りする権利を留保しています 」。基本的には、まずサインアップし、自分のサイトのURLを告げて説明すると、彼らが審査して合否を判定する。じゃ、FacebookやMySpace、それにTwitterのユーザーは資格があるのだろうか、と考えてしまう。全員が「インターネット上である程度定期的に出版を行う 」連中ではあるのだが。
もし参加が認められたら、ブロガーはフルバージョンへのアクセス権が得られる。ブロガー公開した記事のリンクをクリックした訪問者はBritannicaのその項目だけは読むことができるが、他の部分は読むことができない。参加者は、下の例のようなウィジェットをエンベッドすることもできる。
しかしまだ中途半端
Britannicaが巧みに処理していることも多い。なにしろ、100人くらいの比較的小規模な編集者グループが、あらゆる分野の権威とされる4000人もの無給(私の推測)の寄稿者を管理しているのだ。しかし、音楽レーベルと同じように、彼らもなお、コンテンツを利用する人々は金を出すべきだという考えを捨てきれないでいるように見える。しかし〔有料化は〕検索エンジンが彼らのコンテンツを検索の対象から外すことを意味する。しかしそれではインターネット上に存在しないも同然になってしまう。
Britannicaは全員に無料で公開する代わりに、価格の差別化を図っている。一部のユーザーにはサイトへのリンクを許可すると同時に無料のアクセスを提供するが、その他大勢は金を払わねばならない。下世話に言う「半分だけ妊娠することはできない」の例のように思える。ウェブからリンクは欲しいが、購読料金を払い続ける愚か者がいるかぎり、それも欲しい、というわけだ。
外部から見れば、Britannicaの将来は明らかだ。先に倒産してしまえば別だが、結局は全部のコンテンツを無償でインターネット上に公開することを余儀なくされ、おそらくはwiki風のフォーマットでユーザーの編集も認めるようになるだろう。Wikipediaとの差別化は、記事をガイドする専門家を擁していることで、したがって権威を主張できる。ちなみに、これはWikipediaの共同創立者のLarry Sangerが2006年に提唱したCitizendium のビジネスモデルそのものだ。
このモデルを採用するのが早ければ早いほど、Britannicaが長期的に存続しうる見込みが高まる。全32巻のセットはもう少数の図書館に売りつけることしかできまい。何よりオンライン購読料をあきらめるのはつらい。しかし、それがダメになれば、違うモデルを試さざるを得ないだろう。
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(翻訳:Namekawa, U)
これは、オランダの映画監督IJsbrand van Veelenが先週Next Webカンファレンス で初上映して大きな物議を醸したドキュメンタリー『The Truth About Wikipedia (ウィキペディアから見た真実)』。YouTubeに出たので45分空きがある人は是非どうぞ。見るだけの価値はある。
映画では 『The Culture of the Amateur (アマチュア文化)』著者のAndrew KeenとBob McHenry元Encyclopedia Britannica編集長が登場し、ウィキペディア共同ファウンダーのLarry Sanger、ジミー・ウェールズ(Jimmy Wales)、Web 2.0の指導者ティム・オライリー(Tim O’Reilly)らと2手に分かれて激論を交わしている。
たくさんの視点を盛り込みつつ巧みに作り込まれた作品ではあるが、結局すべてKeenのウィキペディア酷評を盛り上げるマシンになってる感は否めない。きっと見終わった方は映画では議論の軍配がKeenに上がったと思うはずだ。そして事実、van Veelen監督にステージで僕が個人的にはどっちの言い分に賛同する部分が多いか尋ねたら(僕はこのカンファレンスの司会進行役だった)Keenだと白状していた。まさに敵陣に加勢だが、それだからこそ尚更ドキュメンタリーは考えさせられる内容に仕上がっている。会場では騒然となり、あと一歩のところで監督糾弾の講釈をぶち上げそうな勢いの男までいた。
この映画でKeenが主張しているのは真実にはゲートキーパー(門番)が必要であり、ゲートキーパーはその道の専門家で固めなくてはならないということだ。もちろん彼が見逃している点もある。つまりウィキペディアでは比較的少数の集団が執筆・編集を手掛けており、各テーマ領域ではもはやエキスパートと言ってよい存在だという点だ。あるいはWikipediaのエントリ向けに行う執筆・調査活動を通じてエキスパートになっている。
無論それでも事実の不正確なところとか編集戦争、ウィキペディアの記事書き換えで広報PR活動に励む企業 が丸々消えるわけではない。こういった問題をめぐっては四六時中議論が持ち上がっているのが実態だ。だが、あと一点この映画ではウィキペディアがアイディア市場に極めて近いものである点も見落としている。市場はなんでもそうだが、ある時点で与えられた情報が間違いである可能性はあるものの、結局は間違いより正解である確率の方が多いものだ。
Keenとウィキペディア人のどちらに共感するかは、観た人それぞれの「真実の定義」によって変わってくる。 Keenは完璧主義者だ。「真実」はひとつであって、それ以外はすべてフィクションであり、エキスパートは真実の守護者である。 ところが実際の真実はどうかと言うと、「真実」それ自体が常に変容しており、この「真実」に対するエキスパートの見方も絶えず変わっているのだ。
(via The Next Web )
まだ時間が余ってる人のために、van Veelen監督が昨年Googleをテーマに作った50分のドキュメンタリーもはっておこう。:
[原文へ ]
(翻訳:satomi)
やはりスケジュールどおりだった。カレンダーが東部標準時で4月1日になると同時に、Googleはエープリルフールのジョークをぶつけてきた。 (これが去年の実績 )。Googleオーストラリアは未来検索Google で先陣を切ったが、これはまあ面白かった。しかし今年のGmailのジョークは、私には全然面白くない。
Gmailのカスタム・タイム というジョーク機能は、過去の適当な日付でメールを出すとその古い日時に合わせて相手の受信トレイにメールが配信されるというもの。
使い方
メール作成画面から「Set custom time」をクリックします。過去日付で送信したメールは相手の受信トレイにそれに応じた時間的な順序で配信されます。「未読」、「既読」いずれの状態で配信されるかオプションから指定しておくことができます。
メールの日付を遡らせる場合に、何か限度がありますか?
あります。過去の日付の指定は2004年4月1日、つまりわれわれがGmailを公開した日よりも遡らせることはできません。Gmailが存在する前のGmailにメールするなんて、タイムスリップしてあなたが生まれる前の自分の親とデートしたらどうなるかというパラドックスみたいなクレージーな話になってしいます。
おもしろいかって? 人それぞれ考えがあるだろう。私の意見では、去年のほうが おもしろかった。
しかしこのジョークが元で、Wikipediaにちょっとした戦争が起きている。こっちほうがおもしろいかもしれない。この「過去に向かってメールを出す」仕組みを説明して「eフラックス・キャパシター」なるテクノロジーで「Grand Father Paradox〔「時間旅行者が自分の祖父を赤ん坊の頃に殺したらどうなるか」というパラドックス〕を回避したと述べた後で、Wikipediaの「Grandfather Paradox 」のページへのリンクを載せた。するとそのページを誰かが編集して「time travel」という部分を「 gmail」に変えた改定版 を作り、さらに「Gmailは4月1日にこの記事に直接リンクを張ってwiki戦争を挑発した」というコメントを残した。
この編集はすぐにWikipedia当局によって削除された。が、誰かが変更を再度投稿した。するとまた削除された。ドラマの経過は問題の記事の改定履歴(revision history) のページでリアルタイムで見ることができる。(なんなら参加してもよい)。
誰が先に疲れてあきらめるか見もの。
[原文へ ]
(翻訳:Namekawa, U)