Googleの力は強大である。みんなそれを知っていて我慢もしている。しかし、この会社が新しいビジネスに乗り出す時には、その力のために興味深い懸念が引き起こされることがある。その強大な力を使ってGoogleは不当に有利な立場を得るのではないか。大きな力を持つことは、大きな責任を持つことでもある、等々。今日 紹介する例は、全くの無害なのだが、それでも興味深い。
Gmail Labsの新機能を使うと、連絡先のチャット状態を表す丸いアイコンを、Androidロゴのアイコンに変えることができる。
昨日(米国時間11/17)、私はGoogleブランドの携帯電話が来年初頭にいよいよ発売されると書いた。
するとたちまち、「Googleが直接携帯マーケットに参入してAndroidに命運を賭けている他の端末メーカーと直接競合するような愚を犯すはずはない」という声が上がった。Daring Fireball、PC World、IntoMobileなどがそういう意見だった。皆そろって、先月のTom KrazitのCNETの記事を証拠として挙げた。その記事ではGoogleのAndy Rubinがこう言っている。 「われわれはハードウェアは作らない。われわれは他の企業がハードウェアを作る手助けをするだけだ」。 これに続けて記事にはGoogleのAndroidエンジニアリング担当副社長RubinはGoogleがパートナーと競合するような独自の製品を開発しているという噂を強く否定した」とある。
私は普通なら「企業というものは新製品の噂は発表の当日まで否定し続けるものだ」と答えるだけで済ませるところだ。Appleは携帯電話を開発しているという噂を否定し続けた―そして結局iPhoneを発表した。GoogleとしてはAndroidのメーカー各社が製品の最後の仕上げを急いでいるこの時期に動揺を与えたくないのは当然だ。
しかし、Googleが「携帯電話のパートナーと競合する製品は開発していない」というのが仮に本当であれば、別の可能性も出てくる。つまり開発している製品は定義上、携帯電話ではないのかもしれない。
問題は、Droidのオートフォーカス機能が、買った時から動かなかったことに対するユーザーの不満だった。じっさい、それは機能していなかった(ビデオ参照)。昨夜私は、何人かのユーザーが解決法を見つけたことを報じた。レンズを掃除すればよいのだ。結局これは役に立たなかったらしい。
しかしもっと良くできた陰謀説もあった。例えばEngadgetによる極秘ソフトウェアアップデート説は、またたく間にインターネットを駆け巡った。
結局これも真実ではなかった。われわれは、Androidには極秘ソフトウェアアップデートなるものがそもそも存在しないということを、Googleの人間に確認した。アップデートは、セキュリティーアップデートの場合でさえ、インストールするにはユーザーの承認が必要なのだ。
では、この問題の本当の理由は何だったのか。それが、勝手に直ったのである。
Android 2.0 OSを利用したMotorola DROIDがリリースされてから1週間たつが、これまで非常に重要な部分が厳重な秘密の扉の向こうに隠されていた。2.0のソースコードだ。聞いたところによると、パートナーの製造メーカーに対してさえも、Googleは何もかも教えたわけではないという。Motorola(その前はHTCだったが)を除いて、端末メーカーはAndroid 1.6の情報以外一切知らされず、寒い表に締め出しを食っていたそうだ。しかし、それも今夜で終わりを告げた。
シリコンバレーに日が落ちると同時に、GoogleはAndroid 2.0のソースコードをAndroid Open Source Projectに追加した。すると、なんと、わずか2時間後に、有能なるAndroidコミュニティーは最古のAndroid端末、T-Mobile G1で2.0を作動させていた。
右の待ち受け画面を見てもらいたい。一見平凡なスクリーショットだが、これが世界初公開、T-Mobile G1上で動いているAndroid 2.0なのだ。
金曜日(米国時間11/6)に発売されたDroidをめぐって、議論は未だに絶えないが、Andoroidというプラットホームのユーザ全体としては、最近かなり増えていると見てよいだろう。このわずか2週間で、Droid、その廉価版の弟であるDroid Eris、それにSprint Moment、以上3機種が新たに店頭を飾った。そのどれか一つがほどほどに売れただけでも、Android Marketには誕生後初めて経験する混雑状態が訪れるだろう。
前にiPhoneやNokiaを使っていた人でも、あるいはスマートフォンはこれが初めてという人でも、Android Marketの分かりにくさには唖然とするはずだ。Androidのアプリケーションはトップに相当差を付けられているとはいえ、それでも今では1万を超えている。初めてのユーザは、1万本の中から目的のアプリケーションを探せと言われても、途方に暮れるだけだ。
夕べ(米国時間10/28)は、Michael GartenbergとAndroidのゲームについてTwitterでおしゃべりをした。なんてったってAndroid Marketplaceへ行けばCivilization RevolutionとかCanabaltとかiShootとか、すごいゲームがあるじゃないか…。でも…、でも…。
冗談はともかくとして、優れたゲームがこれほど少ない理由は、Android自身のプログラミング方式だが、しかしそれは11月のDroidの発売までに直せるし、直さなきゃどーにもならない。
私はAndroid 2.0向けのGoogle Mapsナビゲーションシステムのプレス発表の資料を整理していて、ふとこのビデオに気付いた。GoogleのCEO、Eric Schmidtがクラウド・コンピューティングとモバイル・プラットフォームの統合について語っている部分だ。
Android始め、モバイル・プラットフォームは現在非常に強力になっています。もしこのプラットフォームからクラウド・コンピューティングを利用すれば、ほとんど魔術のようなクライアント・アプリが作成できるはずです。これはまったく明白な事実です。現在、いろいろな問題があるからといって、それらに想像力を縛られてはいけない。携帯デバイスを、いわゆるクラウドに接続することで、ユーザーに巨大なメリットを提供することができる。それも無料がいい。ユーザーは無料が好きだ。ユーザーが集まればわれわれは広告収入でコストをまかなう方法を考えられます。
Schmidtの言葉は、SFの巨匠、アーサー・C・クラークの有名な言葉、「十分に進歩したテクノロジーは魔術と見分けがつかない」を思い起こさせる。Schmidtは、今日の携帯プラットフォームは非常に強力になったので、これにクラウド・コンピューティング・サービスを接続すれば魔術と見分けがつかないようなすばらしいアプリケーションの提供が可能だと主張している。そしてユーザーに何が提供できるか考えるときに、目先の課題にとらわれず、想像力を存分に働かせよと勧めている。
未来を切り開こうとする人間には大いにヒントになる言葉だと私には感じられた。
(ジャンプの後にビデオあり)
Googleが今日(米国時間10/28)モバイル用のナビゲーションアプリケーションをリリースし、GarminやTomTomのようなGPSナビゲーション企業の株価が急落した。Garminの時価総額だけでも$1.2B(12億ドル)が削り取られたことになる。同社の株価は16%以上下落し、31ドル60セントとなった。TomTomは21%下がって8ドル11セントになった。
しかもこれはAndroidだけのアプリケーションだ。しかし今後Googleはほかの機種用のバージョンも提供するだろうから、そのことが投資家たちを悩ませている。GPSナビゲーションアプリケーションは、ケータイ用のアプリケーションの中でもとくに高価で儲かる製品だ。TomTomのiPhoneアプリケーションは国別になっていて、50ドルから100ドルもする。
全てのローマ市民諸君! 諸君がこの数カ月涎を流して待ち望んでいた携帯、Motorola/VerizonのDroidが今や私のデスクの上に鎮座している。さてこのDroidの実像やいかに?
以前、Motorola CliqとMotoBlur(どちらもMotrola独自OS)を使った経験から、私としてはこの会社の携帯に対しては期待と懸念が入り混じっていた。しかし、幸いにも、Verizonは真剣に評価に取り組むに値するAndroid携帯を作ることについに成功したようだ。第一印象はセクシーだ。ただし、いつもの私流の独断と偏見の評価を下すにはもう少し時間が必要だ。とりあえず、今気づいていることをメモしておこう。
Android携帯への乗り換えを考えているが、まだ踏み切れないでいる読者にお知らせがある。Google Mapsのナビ・アプリはスーパー・クールだ! このアプリはAndroid2.0携帯でしか利用できない。
今日はMotorola/Verizonが満を持してAndroid 2.0携帯を発表するDroidデーだ。Googleはパートナーに注目が集まるよう、おおむね後ろに控えて黒子の役割に徹している。しかしDroidこそAndroid 2.0 OSを走らせる最初のAndroid携帯端末であり、Google Maps Navigationは間違いなくこの製品の目玉アプリだ。
Google Mapsはさまざまな機種の携帯を合計してすでに5千万のユーザーがいるとGoogleでは発表している。しかし今日発表されたGPSナビは今までユーザーが利用してきた地図アプリとはまるで比べものにならない高い水準にある。
第1に、このナビはインターネットに接続している。現在ほとんどのカーナビはインターネットに接続できない。(Dashは重要な例外)。
そして何より、このアプリは完全に無料だ。当然、有料のアプリ(Navigon、TomTom、CoPilot、MapQuest、GoKivo、Sygic Mobile)は即刻、不利な影響を受けるだろう。
しかし仮にGoogleがアプリに課金したとしても、やはり優位であることに変わりはない。音声検索を始め各種の目的地検索(住所を知っている必要がない)、交通情報(公的機関の情報、プラス、アプリのユーザー・ネットワークからの情報)、 目的地付近でのストリート・ビューの詳細写真の表示などの便利な機能に加えて、車載利用モードでは大きくシンプルなアイコンが表示され、自動的に音声案内モードに切り替わる。
〔ジャンプの後にビデオあり。Google公式ビデオは非常に詳しい。見るだけで機能が十分理解できる。〕
筆者: David Diaz
クリスマス商戦がもうすぐ始まるから、本誌は「ベストスマートフォン」のリストの決定版を作るべきだと考えた。今ある機種だけでなく、迷える子羊たちのお役に立つためには、もうすぐ発売されるのも含めるべきだ。クリスマスまでには全員、店頭に勢揃いするだろうからね。
機種を選ぶにあたって、あくまでも消費者の視点から製品を見た。だから、デベロッパたちの悩みとか、仕事で使うためのセキュリティとかは無視している。重視したのは、機能、価格、そしていろんな意味での便利さだ。最終的に選んだ機種は、キャリアやオペレーティングシステム、それに買える/使える地域などが、いずれもまちまちだから気をつけて。
日本初のAndroid搭載電話機が発売されたのは今年の6月だった。ユーザはAndroid Marketで無料のアプリケーションにアクセスできたが、有料アプリの提供はやや遅れた。合衆国の場合、有料アプリが登場したのは2月だ。そして今回やっと日本にも、有料のアプリケーションが現れたようだ。
5月にも書いたように、この国の最大の通信企業であるNTTが日本で初めて、Android OSを使用する携帯電話を売る権利を獲得した。最初の日本人向け有料アプリ(複数)は今日(米国時間10/23)、Android Marketに登場した。アプリケーションは日本語版のAndroLibに載っており、それらのアプリやゲームが生まれた国はさまざまだ。
GoogleのCEO Erick Schmidtは最近の決算報告の席で、“Androidの各社による採用の現況は大爆発寸前である”と声明した。ぼくも同感だ…デベロッパサイドにはやや問題があるようだが、Androidにやっと日が当たり始めたようだ。まるで大洪水*のように多様なAndroid機が、世界市場に登場し始め、しかもその一部は、これまでのスマートフォンベストセラー機iPhoneの牙城を崩す実力を持っている。〔*: 原文はavalanche, なだれ。〕
今(予告も含め)勢揃いしている各社機種の中では、たぶんMotorola Droid が先頭に立つだろう。しかしとにかく、以下に、今発表されている(または噂されている)Android機をすべて一覧しよう。今後この記事はアップデートしていくから、ぜひこのページをブックマークしてほしい。
Verizonおよびモトローラの連合軍は、ついにAndroid携帯のDroidを、ついに昨日(米国時間10/17)発表した。Android搭載携帯のフラッグシップとなるもので、AppleのiPhoneに、いよいよ本格的な戦いを挑むプロダクトが登場したと言って良い。間もなく販売開始の予定で、はやければ今月末にも流通する予定だ。
MobileCrunchではTao or Sholesとも呼ばれることもあった本機についての情報をしばし掲載していた。その様子はあたかも、いったんこのDroidに触れると話したくてたまらなくなるかのようでもあった。そしてその評判を聞く限りにおいて、それも無理のないことのようだ。
Droidは、モトローラ、Verizon、およびGoogleによる共同作戦ということもできる。外見はiPhoneに似て、iPhone 3GSと同等ないしそれ以上に薄いらしい。またiPhoneに対するアドバンテージとして特筆すべきは、スライドアウトして利用できるキーボードの採用と、Verizonのネットワークを利用している点だ。
これまでのAndroid携帯と異なり、DroidはiPhoneおよびPalm Preと同じコアを使用するTI OMAP3430を搭載しているらしい。これは既存のAndroid携帯が採用しているQualcomm 528MHz ARM11と比較して、大いに高速で動作する(EngadgetにはモバイルCPUについての素晴らしい解説記事がある)。
今日(米国時間10/15)行われたGoogleの本年第三四半期の決算報告で、非常に重要なメッセージが飛び出した: Googleのモバイル部門が黒字に転じ始めたのだ。CEOのEric Schmidtは“Androidの現在の採用動態は、爆発的大普及の直前のような状態である”と宣言し、すべての“必要条件”が成長促進方向に設定されたと説明した。今現在世に出ているAndroid機は12社12機種である(いちばん最近のものがMotorola Cliqだ)。これらが、32のキャリアと26か国にまたがっている。
Androidの基本戦略は言うまでもなく、ローコストで機能豊富なOSをオープンソースで提供し、携帯電話機のメーカーが…基本ソフトのことを忘れて…ハードウェアのデザイン等にのみ集中できるようにすることだ。それによってGoogleが得るものは何か? モバイル上の大量の検索である。それは今後のGoogleの最大の成長要因になるであろう。
2012年には、Android OS搭載の携帯電話が7500万台販売されると、調査会社のGartnerが言っている。これが本当なら、いずれはSymbianに続く第2のモバイルOSになるだろう。
これは理解できる。なぜならこのOSは(Windows Mobileと違って)無料だし、AppleとRIM(閉鎖的な連中)以外の電話会社と端末メーカーにとって、誰かが本気で使いたくなるスマートホンを作るチャンスを与えてくれるものだからだ。私がAndroidに乗り換えたのは、Google Voiceが本格サポートされていることが大きな理由だった。
VerizonははGoogleとの間で戦略的提携契約を結び、Androidを搭載した携帯や他のデバイスを発売することを発表した。これに関連して開かれた電話記者会見が先ほど終了したところだ。ここでVerizonはオープン・プラットフォーム路線に宗旨替えしたことを繰り返し強調した。GoogleのCEO、Eric Schmidtも「1年半前に交渉を始めた頃は、われわれでさえVerizonがここまでオープン路線のイニシアチブを取るようになるとは思わなかったので驚いている」と述べた。
Q&Aで「(Appleが拒絶した)Google Voiceをサポートするのか?」と質問されて、VerizonのCEO、Lowell McAdamは「ああ、そうなるだろう。オープン化というのは中途半端にはできないからね」と答えた。
読者も記憶に新しいところだと思うが、AppleがGoogle VoiceをiPhone(アメリカではAT&Tが独占キャリヤ)に載せることを拒絶したことが強い批判を浴び、FCCの調査まで招く騒動となった。Google Voiceのような通話管理サービスはキャリヤからかなりの自由を奪う可能性がある。だからアメリカ最大の携帯キャリヤ(Verizon Wirelessのユーザーは8500万)が、少なくとも方針として、Voiceの採用を決めたことはうれしい驚きだ。いつ、どのような形で実装されるか大いに注目だ。
今のモバイル開発でいちばんおもしろくていちばん活発な分野の一つが、拡張現実(augmented reality, AR)をブラウズするブラウザだ。SafariやOperaのようにWebページをブラウズするブラウザと違って、ARブラウザは電話機のカメラのレンズが映し出す現実世界の上に、情報の層をオーバラップする。昨年のTechCrunch50ではTonchidotのSekai CameraがARブラウザをデモしてみんなをあっと言わせたし、LayarのARブラウザはヨーロッパで話題になっており、また今年の夏はARのテクノロジが初めて一般市場に登場した。Yelpが最新のiPhoneアプリケーションにAR機能をこっそり忍び込ませたし、Androidの上でもAR機能のあるアプリケーションが増えつつある。
モバイル上のARブラウジングはまだ共通のインタフェイスも確立していなくて、まだまだ初期的な状況だ。今は画面に映っている建物や物の上をクリックするぐらいのことしかできない。オーストリアのグラーツ工科大学(Graz University of Technology)で仮想現実を研究しているDaniel Wagnerは、ARブラウザをもっと良くする方法として、全周ズームと鳥瞰ズームという2つの方法を提案している。