いろいろ紆余曲折もあったが、マイクロソフトは当初の狙いであったYahoo獲得を諦めて、新たな検索エンジンであるBingの提供を開始してGoogleに対抗することとなった。もちろん直ちにGoogleに対抗できるとは考えていない。しかしYahooの地位を脅かして買収への態度を軟化させるなり、あるいはBing自身が検索サービス第2位の地位を獲得することは可能だと考えている。ただし米国内においてYahooはBingと比較すれば2倍の市場シェアを保持しており、これも先の長い話ではある。
ただBingが登場して最初の1ヵ月間の統計データを見ると、BingがGoogleからではなく、Yahooからシェアを奪っていることが確認できる。comScoreが昨夜(米国時間7/15)Wall Streetのアナリストに提供した6月のqSearchマーケットシェアを見ると(下に掲載したBarclaysの画像をクリックすると拡大してご覧いただける)、Bingは2009年5月から検索ボリュームを0.4パーセント増加させて8.4%のシェアを獲得している(ちなみにCompeteのレポート によれば、Bingは5月から6月にかけてシェアを0.3%増加させてる)。
今の検索分野で、スタートアップや新商品の動きという視点からみて、最も活発な下位ジャンルの一つにQ&Aサイトがある。検索案件の中には主観的で、人間が答えた方がよいものもある。Yahoo Answers の成功がこれを証明しており、もっと良いQ&Aを作ろうと数多くの競合がひしめきあっている。Answerbag 、Wiki Answers 、Mahalo Answers 、Aardvark 、Hunch などだ。そこで、元祖Q&A検索エンジンとも言える(人間が回答するということではなく、質問形式で検索することを促進したという意味で)Ask が、ここでも質問して答えを見つけられることを、再アピールしている。
実際にはそれ以外にも少しやっている。今日(米国時間6/17)同サイトではQ&Aタブを公開し、質問と答えの組、3億件からなる新しいデータベースにアクセスできる。このQ&Aデータは、ウェブをクロールして集めた結果をインデックス化したものだ。つまり、ある質問のベストアンサーを他のQ&Aサイトをクロールして見つけてくる、ということになる。ほかには、類似質問をまとめて最も意味のある回答を洗い出すために、セマンティックフィルターとクラスタリングフィルターを利用している。これはQ&Aサイトの検索エンジンというよりも、Q&Aサイトそのものだ。ただしユーザーはどの質問に答えることもできず、他の人たちが他のサイトで答えたものを検索することができるだけだ
この経済不況のために、いつも以上の数のクリック詐欺師たちが運試しをやっているようだ。その結果、広告ネットワークはクリック詐欺を含め自分たちのネットワーク全体の健全化について、よく考えるようになったとAnchor Intelligence CEOのKen Miller が言っている。この会社について最初に書いたのは2007年の終り頃に同社がクリック詐欺対策製品を公開 したときだった。
この会社は一貫してパートナーについて秘密にしてきた。同社は広告ネットワークと広告主や代理店の両方と取引きがあり、ネットワーク間でトラフィックを比較してデータの信頼性を高めることができるが、殆どの場合パートナーたちは自社の具体的なセキュリティー対策を他人に知られたくはない。しかし、Technorati、LookSmart、Adbrite、Vivaki(Publicis Groupe)の各社は公表しており、今日(米国時間4/9)はAskもAnchor Intelligenceを利用し始めたことを公表した。
このサービスは2007年以来進化を遂げている。今や、クリックがニセかどうかを判定するだけではない。詐欺の追跡に加えて、各クリックの総合的価値をスコア化する。非常に高い確率で購入に繋がるトラフィックを、ある種の広告(CPA型)に送り、質の低いものはクリック毎支払いの広告に送ることができる。詐欺師たちは一日中バナー広告を見ていればいい。
同社では、「セルフサービス」製品も準備中で、パブリッシャーがトラフィックの品質を自分で測定することができる。これが出来たら、TechCrunchで使ってみたいものだ。
次の四半期には月間10億クリック以上をスコア化する予定とのことなので、まだ発表されていない大型パートナーがいるに違いない。同社はこれまでに$6M(600万ドル) のベンチャー資金を集めている。
Ask Sponsored Listings はAsk.com の事業部だが(Ask.com自身はIAC の子会社)、このほどSendori というスタートアップを買収した。Sendoriは2年ほど前に面白い広告テクノロジーを発案 している。これによると、広告主は、GoogleやYahooなどのクリック単価による広告をバイパスして、トップ・ドメイン名そのものへのトラフィックを直接利用して広告を表示することができる。これによってドメイン・パーキング〔転売益、広告料などを得る目的でドメイン名を確保すること〕から効果的に収益を生むことができるようになった。
検索エンジン市場にてGoogleがシェアを伸ばしているが、利用者のロイヤリティが高いというわけでは全くない。J.P. MorganのインターネットアナリストであるImran Khanが最近、ウェブ利用者が検索エンジンを乗り換えるかどうかついての調査を行った。彼の調査によると62%が乗り換え候補とのこと。乗り換えにあたって最重要視する理由は何か。それは「より良い検索結果」だ(全回答者の45%が検索結果が改善されるなら乗り換えると回答。Googleをメインの検索エンジンとして利用している人の間では48%)。
読者の方々にも参加していただくため、アンケートをここに再現してみた。
明日(米国時間10/15)のGoogleの決算発表に先立ち、comScoreから9月の検索市場シェアが公開された。Googleの米国内総検索件数シェアは、8月の63% から62.2%へと減少した。YahooおよびAsk(Googleの検索エンジンを使用している)が最大の伸びをみせた。
米国内検索市場シェア(2008年9月)
Google
62.2% (8月から0.8%減)
Yahoo
20.0% (0.4%増)
AOL
4.0% (0.3%減)
Microsoft
8.4% (0.1%増)
Ask
5.4% (0.6%増)
Googleにとって明るい材料は、年間および四半期の検索件数の伸び率が加速していることだ。Googleの検索件数の前年比は38.6%増で、過去3か月の約33%から上昇している(四半期毎の伸び率は35%)。ウォール街は、この加速を若干の株価プラス要因として注目するに違いない。
Googleは、全検索エンジンの総検索件数が26.9%成長していることにも助けられている。Askのみが、検索件数前年比45.5%でGoogleを上回る成長をみせている。AskはGoogleのパートナーなので、Googleを助けることにもなっている。これもパートナーであるAOLは検索件数で18.9%伸びている。Yahooはわずか7.1%増で、Microsoftにいたっては3.0%成長に留まった(それでも、同社の成長率は直近3か月から下落はしていない)。
米国内検索件数の対前年成長率(2008年9月)
合計
26.9% (8月は19.6%)
Google
38.6% (同33.4%)
Yahoo
7.1% (同0.4%)
AOL
18.9% (同14.3%)
Microsoft
3.0% (同-11.6%)
Ask
45.5% (versus 29.8%)
[原文へ ]
(翻訳:Nob Takahashi)
Googleは引き続きアメリカでの検索マーケットのシェアを増加させている。しかし世界での優位は以前ほどではなくなっている。昨夜(米国時間8/20)、comScoreは7月の検索マーケットのシェアと検索回数の伸びに関するデータを発表した。リーマン・ブラザースもこの数字を今朝引用している。
検索エンジンのアメリカにおけるシェアに関するcomScoreの数字は以下のとおり。
2008年6月/7月の会社別検索マーケット・シェア
Google: 61.9 +0.4
Yahoo: 20.5 -0.4
AOL: 4.5 +0.2
Microsoft: 8.9 -0.3
Ask: 4.2 +0.1
この最新のcomScoreデータによると、7月にGoogleのアメリカでのマーケット・シェアは61.9%に漸増(6月は61.5%)している。Googleが0.4%を獲得したのと反対にYahooはちょうど同じだけシェアを失った。
検索回数については、アメリカ市場では対前年比33.2%アップと依然高水準で成長している。(対四半期の成長では11.7%とわずかに加速)。四半期ベースの成長率については、2月にマイナス0.3%と落ち込んで、今年前半、 投資家の懸念を呼んだ 。しかしその後は毎月成長が再加速し、3月には4.4%、4月には6.1%、5月には9.9%、7月には10.0%、そして7月には上記のように11.7%となった。
全世界では、Googleの検索シェアは6月の67.9%から7月は64.1%へわずかに落ち込んだ。この減少は主にcomScoreが中国、ロシア、ブラジルにおける検索とウェブのトラフィックの計測方法を変更したことによるものだ。その結果、Baidu〔百度〕の世界でのマーケット・シェアは6月の7.7%から7月は12.9%にアップした。(ただしBaiduのトラフィックはほとんど完全に中国国内から来ている)。これによってBaiduは世界でGoogle、Yahooに次ぐ第3位の検索エンジンとなった。
この調査方法の変更で明らかになったのは、Googleがアメリカ国内よりむしろ海外で独占体制への挑戦を受けている事実だった。対四半期ベースのBaiduの世界での成長は検索ボリューム・ベースで7月には98%の伸びを記録した。これに対してGoogleの成長は3.2%にとどまっている。.
以下はBaidu (中国)とNHN (ロシア)を加えた世界マーケットにおける数字。
2008年6月/7月の会社別検索マーケット・シェア
Google: 64.1 -3.8
Yahoo: 14.6 -1.0
Baidu 12.9 +5.2
Microsoft: 3.6 -0.2
NHN 2.1 -0.2
Ask: 1.6 -0.1
AOL: 1.0 -0.1
[原文へ ]
(翻訳:Namekawa, U)
ミシガン大学の四半期ごとのユーザー満足度の指数 が今日(米国時間8/19)発表された。ウェブサイトの分野ではGoogleがトップになった。満足度は100点満点で86点(昨年に比べて10%アップ)。 Yahooは3%ダウンの77点。MSNは変わらず75点でNYTimes.comとABCNews.comに並んだ。AOLは昨年から3%アップの69点。
下にいくつかのサービスのデータ のデータを掲載した。カッコ内な2007年の数字。
アメリカのユーザー満足度指数(2008年第2四半期)
Google: 86 (78)
Yahoo: 77 (79)
MSNBC.com: 76 (74)
ABCNews.com: 75 (74)
MSN: 75 (75)
NYTimes.com: 75 (73)
Ask: 74 (75
CNN.com: 73 (73)
USAToday.com: 73 (72)
AOL: 69 (67)
唯一の驚きはGoogleの成績がいきなり大きくジャンプしたことだ。昨年に比べて本当にそれほどの改善があったのか、あるいはGoogleという企業にタイするハーロー〔後光〕効果が続いているのだろうか?
(写真:Bing Ramos )
[原文へ ]
(翻訳:Namekawa, U)
上の画像をクリックすると拡大できる。 Comscoreが5月の検索市場の統計を発表した。(4月以前のデータはここに )。.
キーポイント:GoogleとYahooがそれぞれ61.8%、20.4%にシェアを拡大。Yahooは今年に入って初めてのアップ。
Microsoftは9.1%から8.5%にダウン。Microsoft’sの新しい検索キャッシュバック・プログラム が発効したのが5月22日なので、6月の統計がどうなるかが注目される。
検索の総量は急速に増加している。年率約18%だ。J.P. MorganのImran Khanの分析レポートから引用。
このデータによると、アメリカ市場全体での検索の総量は対前年比で5月は16%のアップ。4月は18%のアップだった。これまでのところ、第2四半期についてcomScoreのデータでは対前年比17%のアップとなっている。第1四半期の成長は18%だった。 Googleのアメリカ市場における検索市場シェアは4月の61.6%から5月は61.8%と微増。これまでの第2四半期でGoogleの検索量は対前年比29%のアップ。第1四半期の対前年比は31%のアップ。 Yahooのアメリカ市場における検索市場シェアは4月の20.4%から5月の20.6%へと微増。これまでの第2四半期でYahooの検索量は対前年比2%のダウン。第1四半期も同様。 MSNのアメリカ市場における検索市場シェアは4月の9.1%から5月の8.5%へとダウン。これまでの第2四半期でMSNの検索量は対前年比7%のアップ。第1四半期の対前年比は9%アップという数字をやや下回った。 AOLのアメリカ市場における検索市場シェアは4月の4.6%から5月の4.5%へとダウン。これまでの第2四半期でAOLの検索量は対前年比7%のアップ。第1四半期の対前年比は2%ダウン。第1四半期は1%のアップだった。 ASKのアメリカ市場における検索市場シェアは4月の4.3%から5月の4.5%へと微増。これまでの第2四半期でASKの検索量は対前年比9%のアップ。第1四半期の対前年比は9%のアップ。第1四半期は11%のアップだった。 [原文へ ]
(翻訳:Namekawa, U)
IAC所有の検索エンジンAskが、100人を解雇するという先週の 噂は、人数予測が多すぎた。実際にAskが切るのは40人 で、全従業員の約8%だ。新任CEOのJim Safkaは、Jim Lanzoneの後を受け、これも同ブランドを30代後半以上の女性に焦点を合わせる。この年代はすでにAskユーザ中の不均衡なほどの割合(65%)を占めている。
Askの検索テクノロジーTeomaの行く末については何も語られていない(噂ではGoogleが取って替わると言われている。GoogleはすでにAskの検索広告 を扱っている)。明らかにSafkaはテクノロジーよりもマーケティング優先のアプローチをとっている。しかし、検索結果そのものの改善(テクノロジーが必要)なくして、Askが現在の4.5%シェアを維持していくのは難しい。Askの検索サイト群全体の米国内ユニーク数は1月が4100万で、11、12月からは伸びているが、依然10月の4400万を下回っている(comScore調べ)。
[原文へ ]
(翻訳:Nob Takahashi)
Askが検索をグーグルに乗り換え、自社エンジニアチームの人員削減を検討中との噂が流れている。
Silicon Alley Insider によると、Askは検索エンジン「Teoma」を捨てるか売却するかして検索にグーグルを採用する可能性もある、という。Teomaは2001年9月に買収され、その後ずっとAskを動かしてきた。決定は「Askのエンジニアにとっては悪いニュース」を運んできそうだ。
PaidContent.orgの推計では人員削減の規模 は「4月に100人」という。無論、グーグル乗り換えはまだ最終決定ではない…と断っての上だが。
2007年、Askは$100M(1億ドル)を投じて広告キャンペーンを展開し、市場シェア拡大に成功 している。が、市場全体で見るとそれほど大きなシェアには至らなかった。それに続く、Ask社内検索エンジン放棄決定(あれば)、という順序になる。
グーグルは最近Askと向こう5ヵ年におよぶ$3.5B(35億ドル) の交渉成立に漕ぎ着け、既に検索広告をAskに提供している。
[原文へ ]
(翻訳:satomi)
見たところソーシャルニュース機能について部分的に連携しているだけのようではあるものの、Ask が、Digg と組んで「Big News 」という名のニュースサイトをローンチさせた、とSilicon Alley Insiderが伝えている 。
ちょうど今週初め、Diggが自社の技術をAskにホワイトレーベルとして提供している、という噂 があったところだった。とはいっても、Big NewsはDiggよりもGoogle News やTechMeme により近い。ウェブから集められて表示されているニュースの大部分は、社会的にではなくアルゴリズム的に収集されている。
Diggのはっきりとした影響は、Big Newsのフッターに現れている。そこでは、現在のDiggトップ5とBig Newsがアルゴリズム的に集めたまだDuggされていない5つのニュースを見ることができる。このサイトは、Diggにトラフィックをもたらし、興味深いニュースの選別を促進する手助けとなるだろう。では、Askが得る見返りとは? 「Diggレーティングをサイトのアルゴリズムの要素に入れている」とSAIは聞いているが、それはまだ明らかではない。
[原文へ ]
(翻訳:Megumi H.)
米国も世界もグーグルが首位独占で世界検索市場における同社のシェアは62%だが、その下でも熾烈なバトルが展開中だ。特に米国外に目を転じると。
comScoreが2007年12月の検索件数をベースに「世界検索エンジンTOP10 」を発表したが、第2位ヤフーは世界シェアたったの13%で首位に大きく水をあけられている(もっとも米国内では12月ヤフーのシェアが0.5%上がって 、逆にグーグルは0.2%下がっている)。
だが一番の驚きは、ローマ字のアルファベットを使わない国々の検索エンジンの健闘だ。
ランキング第3位はマイクロソフト(シェア3%)ではなく、中国の百度(Baidu) でシェア5%。第5位は韓国のポータル兼検索エンジンNaver を運営するNHNコーポレーションだし、第8位のAskにはロシアの検索エンジンYandex が迫っているし、Alibaba (Yahoo Chinaも含む数字かな)も第10位でしんがりを務めている。
言語の別なくベストな検索エンジンが勝つはず…と思いきや、この市場シェア統計を見る限り、やはり文化とマーケティングも同じぐらい大きな役割りを果たすことが分かる。―もちろんグーグルでなかったらの話だが。
[原文へ ]
(翻訳:satomi)
IACは今年、同社が所有するサービスであるAskに真剣に取り組みはじめ、米国内だけで$100M(1億ドル)を使って「Ask the Algorithm」という奇怪なキャンペーンを展開し、広告にユナ・ボマーを持ち出す というところまできた。良識ある人には残念なことに、こんなやり方で注目を集めることに対して議論が起きることすらなく、Askの今年のトラフィックは増加し、悪評などというものはそもそも存在しないらしい、ということをまたもや証明してしまった。
Ask.comの直接トラフィックは、2006年のユニークビジター数2980万から、2007年2月に2440万に落ち込んだ後、2007年11月には4600万へと伸び、成長率は54%にのぼった。
Askの関連サイトには驚異的な伸びをみせているものがあるが、だいたいは元の数値が小さかったことによる。アルゴリズムはヨーロッパ市場で伸びているようで、Ask Spainの成長率は2062%、Ask Germanyが3006%、Ask Franceが606%の成長率だった。
屈辱的なことながら、5月に 私は、Ask.comの広告キャンペーンが策におぼれすぎていると叩いたのだった。今でもあの「Algorithmは常にイエス・キリストを発見する」の称する宣伝文句に対する嫌悪感は変わっていないが、数字は正直だ。効果はあった、いや大いに効果があったのだから。Askのメンバーには祝辞とメリークリスマスを贈りたい。GoogleやYahooやMicrosoftに追いつくまでには、まだまだ先は長いが、少なくとも方向は間違っていないし、いつだって競争があるのは良いことだ。
以下はAsk全体の数字。
[原文へ ]
(翻訳:Nob Takahashi)
AOLの検索情報の大量漏洩やら、「Beacon」広告プラットフォームの失敗やら、オンライン上でのプライバシーに関する懸念は絶えない。Askが、ユーザーが自分に関するデータを積極的にコントロールできる「AskEraser」というサービスを始めたのはよく理解できる。 ユーザーがこのサービスに参加すると、AskEraserはそれ以後、ユーザーの検索フレーズ、それに関連したクッキーなどの情報をAsk.comのサーバから消去する。この際、IPアドレス、ユーザーID、セッションID、ユーザーが入力した検索の全文などすべての付随データも削除される。ユーザーのプライバシーに関する懸念は速攻で解消される。たいへんいいアイディアだ―もしユーザーがAsk.comでひんぱんに検索していればだが。
問題は、Ask.comを使っている人がほとんどいないという点にある。9月のComscoreの発表 によると、Askは6月の全検索トラフィックのわずか4.7%を占めるに過ぎず、しかも8月にはさらに4.5%へと低下している。
プライバシーの尊重はこの現状になんの影響ももたらしていない。Google、Microsoft、Yahooもこの3月からプライバシー確保の措置を取っている。個人情報は最長18ヶ月(Yahooの場合13ヶ月)で削除されることになった。Askもこの「18ヶ月ルール」を7月に発表している。何年も前から検索エンジン大手はこういった生ぬるい「プライバシー保護」措置しか取っていない。
マスコミはオンラインで集められた個人情報のプライバシーが侵害される隠れた危険を暴く記事を熱心に書いてきたが、一般ユーザーの反応はというと「見ぬこと清し」だ。DoubleClickは何年も前からIPアドレスも含めたユーザーのデータをスパイしていることで名高い。「参加拒絶 opt-out」オプションはあるのだが、あいまい至極なので、Beaconでさえプライバシー保護の鑑と思えるくらいだ。(ちなみに、ここから opt-outできる)。GoogleがDoubleClickを買収して、Googleの検索関連の情報がDoubleClickonのサイト広告の情報と合体してプライバシーの状況はますます悪化している。Facebookがユーザーがユーザーデータを利用しようとしたとき初めてユーザーが反乱を起こし、Facebookを大いに慌てさせた。しかし、こういったプライバシー侵害は市場シェアに全然響いていない。私が知るかぎり、誰一人として、プライバシー問題を理由に、GoogleやFacebookを使うのを止めた人間はいないのだ。
一般ユーザーは無料の優秀なサービスを利用するためには喜んでプライバシーを犠牲にするということが明らかになりつつあるようだ。
[原文へ ]
(翻訳:Namekawa, U)
IAC の第2四半期決算は好調 で利益が78%増加、その大半は資産売却とコスト削減によるものだった。景気のいい四半期決算報告の見出しもしかし、苦境に立つ業界第4位の検索エンジン部門までは届かなかったとみてAsk.comは減収に。$100M(1億ドル)を投じてCrispin, Porter + Boguskyが展開中の広告キャンペーン のおかげでサイトのトラフィックと収入は増加しているはずなのに、そんな最中の第2四半期マイナス収入となった。
具体的な減収額は明らかにされていない。
[原文へ ]
ユーザーが検索履歴を消去できる「AskEraser」をAskが開始 して一週間が経過した後、今度はGoogle が「ユーザーの検索履歴保存期間を2038年までから18ヶ月へと短縮する」、と発表した。さらなるプライバシーへの取り組みもこれから発表されるようだ。
The Wall Street Journal によると、Microsoftは月曜日(米国時間7/23)に、「同社Live Searchサービス利用者のプライバシー保護のため、新ポリシーとテクノロジーを公式に発表する」と伝えている。そして、Yahooは「ユーザーの検索データ入手以降13ヶ月以内に全データを匿名にする」プランを発表する予定だそうだ。
レポートは続けて、MicrosoftとAskが、ユーザーの検索履歴保存の標準規格策定について「業界全体でのイニシアティブ」を呼びかけるプランの詳細について述べている。
主要検索エンジン4社が、1週間の間に大掛かりなプライバシーイニシアティブの見直しを行い、業界全体の標準規格を定めようとしていることになる。プライバシーが新しい流行の定番とも言えそうだ。だが、何故、なぜ今なのか?
The Wall Street Journalは、消費者やプライバシーグループの間での現状を憂慮する傾向が増大しつつあり、より良いかたちでのユーザープライバシー保護を求める動きがあることを原因の一部として的確に指摘している。そして、これは検索エンジンとしてはマイナーなMicrosoftとAskが試みる、巨大企業GoogleとYahooに対抗する、マーケティング的戦略のひとつではないかと、同記事は皮肉まじりで述べている。
より大きな原因は、政府からの圧力だ。ヨーロッパでは、Googleは現在EU Privacy Laws違反の可能性につき、欧州委員会の機関による調査を受けている。調査は現在 、Googleに注目しているが、「他の検索エンジン企業にその調査対象を広げるのではないか」と推測するのは妥当といえよう。GoogleのDoubleClick買収についてのFTCによる調査も、市場の独占禁止に関する課題と合わせてプライバシーについての課題と関連していると見てよいだろう 。
理由が何であれ、ユーザーのプライバシー改善についての動きは歓迎されるものだ。この先、数週間、数ヶ月とより一層プライバシー関連の話題を耳にすることになるだろう。
アップデート: Microsoftは、プライバシー(ポリシー)変更についての詳細をここ でリリースした。そして、Askとのコーポレートイニシアティブについてはここ 。
(画像: NewSchool )
[原文へ ]
1週間前には考えられなかったタイトルだが、まんざらあり得ない話でもなくなってきた。
Competeが発表した 検索市場シェアの最新統計によると、MSN/ Liveの市場シェアは今年5月から6月までの間に67%伸びて13.2%となった。これはGoogle(62.7%)、Yahoo(19.6%)に次ぐもの。この1年でMicrosoftの検索トラフィックは47%も伸びた計算になる。
AskはCrispin、Porter+Boguskyの広告キャンペーン に$100M(1億ドル)投じたにも関わらず、検索市場のシェアは3.5%から3.3%にダウン。Askに公平を期するため言い添えるなら、Competeのトラフィックの方は2.6%増えている。
これはMicrosoftがYahooを抜き、Google最大のライバルにのし上がる兆候なのだろうか?それとも単に統計が一時異常を来たしてるだけ?
comScoreの統計もこの動きを裏付けている。comScoreの2007年5月の集計によると、Yahoo Searchの市場リーチ(市場シェアではない)は31.2%で、MSN/ Liveサーチは25.4%。ユニークビジター数はYahooが2億4千万人、MSN/Liveは1億9600万人だ。差は確かに縮まっており、逆転しそうな気配さえある。
Microsoftの強みはやはり、IE7のデフォルトのホームページでMSNのサーチ画面が開けることだろう。もしかしたら、この期間のVistaの出荷で、一部消費者が新品のボックスやシステムアップグレードでデフォルトに指定された検索ページや検索ボックスを、ただそのまま使っているのが原因かもしれない。
理由がどうあれMicrosoftが有利なのは確かだ。同社の検索戦略がようやく結果を出してきた、その始まりという見方もできそうだ。
[原文へ ]
Ask の最新ミュージカルCMが登場、どうやらこの負け犬検索エンジンは、Kato Kaelinという、Wikipediaによると O.J.シンプソン裁判でチョイ役を演じたことで知られる、有名でない無名人を探すのに役立つらしい。
CMは下に貼ってある。いつも思っていることだが、広告で重要なことのひとつが視聴者との接点を見つけること。Askがニッチ狙いだとみんなが言うのは冗談ではないようだ。Kato Kaelinではあまりに知名度が低すぎて、視聴者の大半には話が通じそうにない。
(出典:Inside Google )
[原文へ ]
Askのアルゴリズムの広告キャンペーンが5月4日(米国時間) 始まって以来、IACはこの広告に$100M(1億ドル)を投じ、Crispin Porter + Boguskyに“バイラル”キャンペーンの製作を委託、これを米全土で展開している。
最初は独立した曖昧表現でアルゴリズムをPRし、Askのロゴを入れたビルボードを使っていたから前向きな一歩と評価できたが、今回のビルボードはひどい。製作者サイドの意図とはまったく逆の理由でみんなの目を惹くだろう。
(訳注:UNABOMBER=ユナボマーとは1970年代から1990年代に爆弾入りの封筒を大学・航空会社に送った爆弾テロリスト、セオドア・カジンスキーのこと。“university and airline bomber”の短縮形でこう呼ぶ。森に隠遁していた。日本語解説 )
この調子だと次回はバージニア工科大のチョ・スンヒもアルゴリズムが嫌いなことになるだろう。いったいAskは何を考えてこの名前を採用したのだ? こんなテロリストの名前を使って検索エンジンの市場シェアが伸びると考えるAskというのはどこまで捻じ曲がった会社なんだろう?
アルゴリズムを使えばイエス・キリストも探せるらしいので、少しは人の気持ちを思いやる感性を磨くトレーニングでも探せばいいのだ。見つかるだろう。
この話で一番やり切れないのはAskにはちゃんと広告キャンペーンの進め方が分かっているということだ。Askの広告がFM Network経由でTechCrunchに載ったことで、これは注目の情報となったわけだし、社外の知らないところで推奨も頻繁に受けるだろう。
テクノロジー業界から一歩外に出たら、検索エンジンのことなど誰もよく知らないもの。そこをなんとかして製品認知とブランド認知を高めたいAskとしては、こうして体裁を守りながら認知も築いているのだから、ということになる。
ローテクな友達6人にAskという会社を知ってるかどうか票決をとってみると、知っている人でもせいぜいAsk Jeevesどまりだし、大抵の人は「あの会社、まだやっているの?」と聞いてくる。こうした類いの人にとってアルゴリズムなんてものはまったく意味をなさないし、そこがAskの主なターゲット顧客なのだ。
(写真ソース:Search Engine Roundtable )
[原文へ ]