Citizendium
ブリタニカ百科事典、ブロガー向けに全巻を無料公開
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by Michael Arrington on 2008年4月21日append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

Encyclopedia Britannicaは、新しい情報技術が伝統的ビジネスを窮地に追いやる典型的な事例として、ケーススタディの材料に使われてきた。Britannicaは創業250年にもなる非公開企業だが、インターネットが登場し、「カテゴリー5」級のハリケーンに直撃されるまでは、何もかもがうまくいっていた。しかしComscoreによれば、Brittanica.comの1ページが参照される間に、Wikipediaは184ページが参照されている計算だ。(月間のページビューでは38億対2100万)。簡単に言えば、〔ひとつの状況で成功し過ぎた企業が陥る〕革新のジレンマの古典的な例ということだ(音楽産業も同じ)。

Britannica32巻には、4400万語からなる6万5千項目が含まれ、現在印刷版は1400ドルだ。年間70ドルの購読料でウェブからもアクセスできる。

そして今回オンライン版へのアクセスが無料になったのは、Britannica Webshareという新しいプログラムだ。あなたが「ウェブ・パブリッシャー」ならば参加が認められる。しかしウェブ・パブリッシャーの定義というのは、ちょっと要領を得ない。「このプログラムは、インターネット上である程度定期的に情報を公刊している人々を対象としており、ブロガー、ウェブマスター、ライターなどが含まれます。私たちが資格を有さないと判断した方には、参加をお断りする権利を留保しています」。基本的には、まずサインアップし、自分のサイトのURLを告げて説明すると、彼らが審査して合否を判定する。じゃ、FacebookやMySpace、それにTwitterのユーザーは資格があるのだろうか、と考えてしまう。全員が「インターネット上である程度定期的に出版を行う」連中ではあるのだが。

もし参加が認められたら、ブロガーはフルバージョンへのアクセス権が得られる。ブロガー公開した記事のリンクをクリックした訪問者はBritannicaのその項目だけは読むことができるが、他の部分は読むことができない。参加者は、下の例のようなウィジェットをエンベッドすることもできる。

しかしまだ中途半端

Britannicaが巧みに処理していることも多い。なにしろ、100人くらいの比較的小規模な編集者グループが、あらゆる分野の権威とされる4000人もの無給(私の推測)の寄稿者を管理しているのだ。しかし、音楽レーベルと同じように、彼らもなお、コンテンツを利用する人々は金を出すべきだという考えを捨てきれないでいるように見える。しかし〔有料化は〕検索エンジンが彼らのコンテンツを検索の対象から外すことを意味する。しかしそれではインターネット上に存在しないも同然になってしまう。

Britannicaは全員に無料で公開する代わりに、価格の差別化を図っている。一部のユーザーにはサイトへのリンクを許可すると同時に無料のアクセスを提供するが、その他大勢は金を払わねばならない。下世話に言う「半分だけ妊娠することはできない」の例のように思える。ウェブからリンクは欲しいが、購読料金を払い続ける愚か者がいるかぎり、それも欲しい、というわけだ。

外部から見れば、Britannicaの将来は明らかだ。先に倒産してしまえば別だが、結局は全部のコンテンツを無償でインターネット上に公開することを余儀なくされ、おそらくはwiki風のフォーマットでユーザーの編集も認めるようになるだろう。Wikipediaとの差別化は、記事をガイドする専門家を擁していることで、したがって権威を主張できる。ちなみに、これはWikipediaの共同創立者のLarry Sangerが2006年に提唱したCitizendiumのビジネスモデルそのものだ。

このモデルを採用するのが早ければ早いほど、Britannicaが長期的に存続しうる見込みが高まる。全32巻のセットはもう少数の図書館に売りつけることしかできまい。何よりオンライン購読料をあきらめるのはつらい。しかし、それがダメになれば、違うモデルを試さざるを得ないだろう。

[原文へ]

(翻訳:Namekawa, U)

Citizendiumは文明化したWikipedia?
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by Marshall Kirkpatrick on 2006年9月18日append.gif この記事をBuzzurlにブックマークする

WikipediaのファウンダーのひとりLarry Sangerは、彼の新しい知識共有wikiプロジェクトであるCitizendiumを今月末までにスタートすると発表した。 このサービスを特徴づけているのは、トピック・エキスパートが最終的な決定権を持っていて、議論を「決議」したり、「荒らし」を追い出したりできることだ。CitizendiumはWikipediaの発展形のひとつとして、コミュニティでWikipediaの項目を編集することができるが、 Citizendiumに編集されていないバージョンのWikipediaも提供されるという。Sangerは、トピック・エキスパートは村の長老か大学教授のような役割を果して、wikiを文明のある場所にしてくれるだろう、と言っている。

馴染みあるモデルのバリエーションは好きだし、web 2.0はもちろんまだ固まっているわけではない。が、僕はいくつかの点で、Citizendiumにはかなり懐疑的だ。

CitizendiumはLarry Sanger’sが以前Digital Universe Foundationでやった仕事とは別物。そのプレスリリースでは、似たようなプロジェクトに専門知識を提供する人に差し向けられているが、XXXで終わるURLはクリックしても404(Not Found)になってしまう。CitizendiumはSangerが指揮したText Outline Projectというこれまたよく似た試みとも違うもので、Sangerはこれについては1年か2年のうちに再開すると言っている。Wikipediaの前身のNupediaのことを思い出さずにいられない。あの時Sangerは、まさにこれからCitizendiumでやろうとしているのと同じような編集長をやっていたのだ。 Nupediaはが失敗したのは、博士号が必要だったり、システムがよくなかったり、wikiモデルの方がよく出来ていて、特にWikipediaがすばらしかったからだと言われている。

他にもCitizendiumの情報をこれ以上聞くのをためらわせるような話が多くて、まじめには受けとれない。このプロジェクトにはテキストだけのサイトに飽きた人のために支援があるのもたしかなので、モノになるのかもしれない。でも、僕は期待はしていない。

編集者の権限を持つエキスパートになるためのモデルはまだアナウンスされていない。このあたりについては、今後数週間のうちに草案を出すとサイトに は書いてあるが、その頃にはCitizendiumはもう始まっているはずだ。FAQによれば、博士号は編集権のために必要でもないし、あればよいわけでもないそうだ。

はたしてWikipediaを修繕する必要があるのか? (Wikipediaの)ページ履歴のおかげで記事を破壊することは(ほぼ) 不可能なので、僕にはいまだ(Wikipediaを修繕させたCitizendium)の必要性を理解できていないのだが。Wikipediaのディスカッション・タブは自分が気に入ったバージョンを見るのに最適だ。うるさすぎるって? でも(Citizendiumのエクスパートによる決定権は)、貴重な知識を持っている人が参加へのやる気をなくすことになるのではない?世界は文句が多い人のためのWikipediaを必要としているのかい? そうかもしれないけど、僕はそんなことではエキサイトしないし、この試みがうまくいくとは思えない。

[原文へ]

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