
音楽スタートアップは最近、受難が続いている。一部のサイトは訴訟に次ぐ訴訟に見舞われている。法的な脅迫、激しい競争に加えて、最近の不況によるネット広告費の減少で、閉鎖を余儀なくされるサイトも出てきた。最近この列に加わったのが、ベンチャーキャピタルが後援していたSpiralFrogだ。スタートしてから5年になるSpiralFrogだが、昨日、静かにデッドプール入りした。
情報源がCNETに語ったところによると、SpiralFrogは太平洋時間午後4時にダウンし、そのまま復帰していない。CNETではSpiralFrogにコメントを求めようとしたが誰もつかまらなかった(われわれも同様)。CNETの情報源によると、SprialFrogは昨年、ビジネス継続のために、担保付約束手形を差し入れてヘッジファンドから$9M(900万ドル)を借り入れていた。残念ながら、SpiralFrogの運営を継続しようというあらゆる努力も空しかったようだ。これでまたひとつ、広告による無料音楽ダウンロード・サービスが消えた。(最近、大学生向けの似たようなサービス、Ruckusがデッドプール入りしている)。
Anywhere.FMは、運用開始してから1年もたたないうちに、ソーシャルミュージックサービスのImeemに買収され、早目の給料日を迎えた。買収額は非公開で、恐らく現金と株式の混合で支払われたもよう。このiTunesスタイルのウェブ音楽プレーヤーのおかげで、Y Combinatorとエンジェルから$100,000(10万ドル)を融資で調達し、推定$5M(500万ドル)弱で売ることができた。Anywhere.FMのユーザー6万人と、アップロードされた楽曲900万曲はこのまま継続され、ファウンダーらはImeemのチームに合流し、アーンアウト(買収時契約による将来支払い義務)を完了し、Imeemのサンフランシスコオフィスで、iTunesスタイル音楽プレーヤーの開発を続ける。
この契約は、ImeemとAnywhere.FM両社にとって多くのシナジー効果が期待できる。Anywhere.FMのアップロードやプレーヤーのインターフェースは、これまで私が見てきた中でいちばんよくできているが、確実な収益方式が欠けていた。Imeemは、レーベルとの契約と販売力をサービスに注力し、Anywhereのクライアント側のiTunes同期アップローダーやbuddy radio、リコメンデーション技術を活かしたい考えだ。Anywhereのアップローダーは、iTunesやWindows Media Playerのライブラリ全体を、パーソナルなプレイリストや再生回数と共にワンクリックでアップロードできる。ImeemのCEO Dalton Caldwellが、同社の今後についてこうメールに書いていた、「今後の断片化されたマーケットで勝つのは、きちんとライセンスを受けて完成されたすばらしい製品だ」。全く同感だ。
まだ発表されてはいないが、Anywhere.FMにはImeemがメジャーレーベルと結んだライセンス条件が適用される可能性が高い。この契約では、ユーザーが500万曲中のどの曲も無料で友だちからストリーミングで聞くことができる。これが契約に含まれるということは、Anywhere.FMは、ウェブのブロードキャストでの曲の再生頻度や順番の規定を回避できることになる。
全メジャーレーベルとの契約は、以前つきまとった訴訟に終りを告げ、Imeemの歴史に新しいページを作ることになる。ただし、この契約で、少なくともUniversalから、株式と多額の前払い金の形で大きな負担を強いられている。Financial Timesが、支払いは$20M(2000万ドル)だと報じているが、Imeemは否定している。MP3tunes.com(以前はMP3.com)のMichael Robertsonにいわせると、これは死刑宣告だそうだ。
幹部ら自身が認めるように、このスポンサー付モデルはまだ立証されたものではないが、Imeemはライバルに対して大きく優位に立った。膨大なライブラリは合法であり、同社の統計情報によると現在月間ユニークユーザーは2000万人で、新規登録は毎日6万5000人だという。Comscoreは昨年9月、Imeemを最も伸びているソーシャルサイトに選んでいる。スポンサー付音楽が成功するようなら、Imeemこそが注目のスタートアップだろう。
CrunchBase:Imeem、Anywhere.FM
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(翻訳:Nob Takahashi)
SpiralFrogは「毎月のユニーク訪問者が100万を超え、今月末には120万を超えることが期待されている」と発表した。SpiralFrogは、多くの読者はすでに覚えていないかもしれないが、(非P2P、広告ベースの)合法的音楽サービスで、ユーザーが毎月少なくとも1度はログインしているかぎり(頻繁に曲のライブラリをアップデートしているユーザーにとってはたやすいこと)、100万曲の音楽が無料で提供される。楽曲はDRMつきのWMAファイルとしてダウンロードできる。
普通に考えると曲をダウンロードすることのいちばんのメリットは他のデバイスへのポータビリティーだと思うだろうが、大半のユーザーは曲をコンピュータの外へは持ち出せない。というのもユーザーの多くが使っているiPodはWMAファイルを再生できないからだ。この点について詳しくはわれわれの以前の記事を参照。
そういうことで、SpiralFrogはかなりユニークな契約をUMG、EMI、BMIという大手レーベルと結んでいる。レーベルは曲の利用の許可の見返りに広告収入の一部と、サイトを通じて曲が売れた場合にはアフィリエイト料が得られる。またレーベルにとっては曲をDRMでコントロールできるという安心感がある。
SpiralFrogは準備に1年以上を費やしており、正式にスタートしたのはやっと昨年の11月だ。しかし、それ以来大いに状況は変化している。楽曲の価格は下落し、DRMは死んだ(少なくとも有料の場合)。さらに新しく合法や半合法の無料音楽サイトが次々に生まれている。HypeMachine、RadioBlogClub、Deezer、InTune.fm、Mog、Last.fm、Imeem、その他大勢がこの分野のライバルとなっている。ただし、一つ大きな違いは、これらのサイトは音楽をストリーミング配信しており、ダウンロードはできない。しかし、ダウンロードできないことは全く成長の妨げにはなっていないようだ。ImeemはSpiralFrog同様広告収入を折半するモデルだが、昨年SpiralFrogがスタートしたのと同じ時期に、月間300万のユニーク訪問者を記録している。それからYahooもこの分野に参入するかもしれないことも忘れてはならない。
CrunchBase: HypeMachine Deezer Last.fm Imeem SpiralFrog
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(翻訳:Namekawa, U)
ほぼ一年ほど前に、無料楽曲ダウンロードサービスを発表した SpiralFrogを覚えているだろうか?カナダのユーザーを対象に徐々に招待状をリリースした後、われわれもプライベートベータの招待状を受け取った。
SpiralFrogはもともと、Universal BMGの一部の楽曲をサイト上の広告収入共有と引き換えに無料ダウンロード提供することで合意した際に注目を集めた。その後、EMIとも契約してから、多数の小規模レコードレーベル企業とも契約、提供楽曲数の合計は700,000を超えた。しかし、いま、われわれは同サイトの無料システムの内容について僅かばかりだがより詳しく知っている。
SpiralFrogでの楽曲は、すきま広告*1(インタースティシャル広告)を通じての広告収入によるものでもない。あるいは、ユーザーがあらゆるところで任意に利用できるところから、ある意味無料といってもよい。その代わり、ユーザーは30日間無料のメンバーシップを利用して、DRMありの楽曲(WMA)をリースする(あるいはAmazonで購入可能)。楽曲を再生するためメンバーシップ、楽曲のリース期間とも、アンケート(年間コンサート回数、楽曲をどのようにして見つけるかなど)に回答することで更新できる。こうして集められたデータは全て、サイト上により的確な広告を掲載するための統計として利用される。。
*1) すきま広告(インタースティシャル広告):あるページから移動するときに、次のページが表示されるまでの間にでてくる広告のこと
システム全体をセキュアにするため、ダウンロードプロセスをDRMコントロールによってすみずみまで固めている。まず、最初にユーザーは、ダウンロードマネジャーを入手しなければならない。それから、Windows Media Player 9.0以降のものをインストールしていることが必須。このシステムは何となく煩わしいし、さらにMicrosoft DRM利用しているためWindowsマシンのみで動作するという。もっとも、Microsoft DRMはすでにクラックされているのだが。さらに、楽曲はWindows Media Playerのみの再生で、ポートできないようになっているという条件付きだ。しかし、その他のDRMの設定とは異なり、SpiralFrogさえ設定していれば、ダウンロードできるコンピュータの数に制限は無いようだ。
いったん、システム設定が完了すれば、ユーザーはアーティストを検索し、楽曲/動画を個別にダウンロードできる。楽曲はダウンロード・マネジャーで順次整理され、ユーザーのSpiralFrogフォルダーにアーティスト/アルバムごとにローカルに保存される。ユーザーにより多くの広告を見てもらうようにするため、コンテンツはひとつひとつユーザーがサイトを見ている間にダウンロードされるなど、システムにより意図的に制限されているようだ。SpiralFrogを利用して、私は多数の楽曲をダウンロードし、問題なく再生できた。しかし、初期ベータユーザーの中にはトラブルがあるものもいたようだ。
SpiralFrogがサイト上の広告と楽曲のアフィリエイト販売無しでビジネスを維持できるかどうかは分からない。その他多数のサービスは、無料ダウンロードでは無く、DRMなしの路線を選択している。Blogmusikも最近フランスで合法化路線を選択。しかし、US法廷と音楽産業は、遥かに揺さぶりをかけにくい。しかし、楽曲のリース期間を制限することにより、一度ダウンロードした楽曲を聞き続けてもらうようあれこれと手を加えることはできる。今のところ、(合法的な)無料楽曲ソースが欲しい場合には、シンプルなオプションの一つかもしれない。
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EMI Music Publishing は今晩(米国時間9/5)、ニューヨークのスタートアップSpiralFrogと無料の音楽ダウンロードサービスに関して提携したこと発表する。SpiralFrogは先月末、Universalと提携、業界初のオンライン無料音楽ダウンロードサービスを開始したことでニュースになった。(詳細はわれわれの記事参照)。 Universalはここ数日のうちに20億ドル前後でBMGの買収に動く (Sonyでない方のSony-BMGの半分)らしい。 なのでSpiralFrogを通じての楽曲配信はさらに大きな影響を与えるかもしれない。メジャーレーベルの楽曲が広告入りで無料で配信されることがいつのまにか一般的になりつつあるようだ。
(大きな)不満はSpiralFrogからの楽曲は奇妙なDRMがパッケージされており、音楽ファイルを再生するためには広告入りのSpiralFrogサービスに常時ログインしていなければならない点だ。再生機器、コピーの制限、 Windows版のみ、といった点は標準的なDRMと同様。一部の意見では無料の楽曲提供というのは大きな一歩だというが、われわれとしては技術的に広告入りを強制する方法に疑問を感じる。もっと他の方法がなかったものだろうか。.
EMIは世界最大の音楽カタログを持っていると称しており、現在Sting、Nelly Furtado、Jay Z、Kanye Westなどのスターを擁している。パーティー用の音楽としてよさそうだが、ダンスフロアに飛び出す前にいやおうなく挿入される広告を見なければならない のを忘れないよう。
プレスリリースでは、いかがわしいアングラ海賊版の不完全なアルバム、劣った音質、ウィルスその他マルウェアの危険に対して、SpiralFrog のダウンロードの品質の良さが強調されている。ダウンロードしたファイルを再生するための強制的な仕掛けがなくても、多くのユーザーは無料の楽曲を手にい れるためにSprialFrogのサイトを定期的に訪問して広告を見るだろうと私は思わざるを得ない。嫌なことをすると思う。嫌でもなんでも、しかし、時 代は変わりつつある。
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MoTown、 Geffen Recordsその他多数のレコードレーベルの親会社Universal Musicは、ニューヨークを拠点にするスタートアップ企業SpiralFrog.comを通じて今秋から全カタログの無料ダウンロードを提供すると今朝(米国時間8/29)発表した。
SpiralFrogはいまだ明らかにされない形式のデジタル権利管理テクノロジーを利用した無料ダウンロードを提供する予定。やれやれ。エグゼクティブたちのプロフィールによると同社はすでに2年以上ビジネスを行っている。しかし、会社の役員名、ミュージックパートナー、それに広告主としてビッグネームをサイトに列記すること以外に何かしてきたかどうかお手並み拝見だ。惨めな状況にあるDRMに取って代わる代替案を2年間の取り組みとして作り出すなんていうのはどうかな。
音楽愛好家たちはここしばらくの間、異なるビジネスモデルを要求してきた。そして、すくなくても業界の大物たちは SpiralFrogを通じてそれを実現しようとしている。僕たちは最近、新しいミュージックビジネスモデルを試しているインディペンデント系サイトをいくつか紹介してきた (Amie Street、SellabandそれにMagnatune)。しかし、大手企業にはより伝統的な試みを期待しなければならない。ローコスト、DRMフリーのeMusicもチェックしてほしい。
Spiral FrogのCEOであるRobin Kentは、広告代理店Universal Mccannの前CEO。CTOのVesa SuomalainenはMicrosoftでエグゼグティブとして12年間のキャリアを持つ。SpiralFrogのマネジメントとディレクターたちは、Frances Preston (BMI 前President/CEO) やJay Berman (前 Warnerの全米レコード工業会[RIAA]の代表者)をはじめ、大手メディアエグゼクティブたちの名前が長いリストになっている。SpiralFrogは、Warner、EMIそれにSony- BMGとも交渉中だとFinancial Timesに話した。これはビッグメディアによる広告収入ビジネスモデルに基づく無料ダウンロードの試みだというのは明らか。しかし、依然としてDRMにがんじがらめにされている!
コストをカバーするだけの収入を広告が生み出すチャンスというのはあるのだろうか? もし、サイトの知名度が充分であればチャンスはあるだろう。高級衣料品小売り業者Perry Ellisはサイトの広告主としてすでに名乗りをあげている。しかし、SpiralFrogはサイトのターゲットは13才から14才と言っている。僕には賭けのように聞こえるが、様子を見ようではないか。
更新詳細情報:僕は立った今 Spiral Frogの素晴らしいPR担当 Neville Hobson(参照 FIR)とのスカイプを終えたばかり。Nevilleはこれが本当に魅力的ばサービスだということをいまいち説得しきれずにはいたが、 “おいしい”詳細を提供してくれた。
Spiral FrogはWindows Media Files(iPodsではなく)用のデスクトップ・ダウンローダーを提供する予定。PC上と二つまでのポータブルデバイスで聞くことが出来る。そして、ここがみそなのだが、ユーザーは Spiral Frogのサービスに少なくとも月に一回ログインをし、広告を見なければいけない。そうでなければ、ファイルの再生がストップされてしまうのだ。詳細は完全に固まったわけではないが、とにかくこういった感じである。レコードレーベルが選ぶサードパーティーのサイトへのリンクが張られているが、有料により少なくとも広告をスキップできるオプションはあり。
また、Spiral Frogは音楽だけでなく、ビデオ他のデジタルコンテンツも提供予定。ココでの”売り”は、マルウェア、不正なネットワークコネクション、それに他のオンラインメディアから入手する著作権侵害の恥じなどからは一切解放され、ユーザーが合法的にメディアにアクセスできる点。Weird Alの新曲 “Don’t Download This Song” だってこれに準じてリンクされているにちがいない。(注釈:Weird Alとは米国のパロディー音楽のシンガーソングライター。 “Don’t Download This Song” 「この曲はダウンロードするな」というタイトルで、P2Pサイトから著作権侵害ファイルをダウンロードすることでうける罪の恐ろしさを歌にしている)
一方では“著作権侵害”、そうでなければ“強要”といったメカニズムではなく、メジャーなレーベルが何か強烈に魅力的なことを考え出すことができれば面白くなるだろうと思う。もっとも、これがその類だとは思わないが…。
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