AI/人工知能

AI(Artificial Intelligence、人工知能)は、人工的な知能を持つ機械や、知的活動をコンピュータ上などで再現した技術を表す。

現在の人工知能の概念は、1947年、チューリングテストで知られるアラン・チューリング(Alan M.Turing)氏により提唱された。Artificial Intelligenceという言葉自体は、1956年に行われた人工知能に関する研究発表会「ダートマス会議」でジョン・マッカーシー(John McCarthy)氏が使ったのが最初だ。この会議には、マービン・ミンスキー(Marvin Minsky)氏らも主要メンバーとして参加。最初のAIプログラムのデモンストレーションも行われている。

ダートマス会議後、1970年代前半までは順調に進んだAI研究だが、初期AIプログラムが扱える問題が限定的だったことや当時のコンピュータの性能の限界などから、一時冬の時代を迎える。

その後、1980年代に商用データベースが開発されるようになり、日本では1982年に第5世代コンピュータプロジェクトが始まった。このプロジェクトでは超並列で論理型言語を実行するコンピュータの開発、自然言語の理解や画像認識などの実現が目標とされ、570億円が投じられた。これによりAIへの関心が高まり、他国でも大規模なAIや情報技術のプロジェクトが立ち上がり、研究への投資や補助が盛んになった。

その後、第5世代プロジェクトは目的を達成することなく1991年に終了。またバブル経済の崩壊による資金難でAIブームは去った。しかしコンピュータの性能が向上したことと、厳密な理論や実験事実をもとに具体的な特定の問題を対象とすることでAI研究の成果が上がり、技術の実用化が進むようになる。1997年には、IBMが開発したDeep Blueがチェスの世界チャンピオンG.Kasparov氏に勝利。またデータマイニングや金融工学、物流、Googleの検索エンジンなど、さまざまな産業でAIアルゴリズムが応用され、利用されるようになる。

2006年にジェフリー・ヒントン(Geoffrey E.Hinton)氏により、オートエンコーダを利用した機械学習の手法、ディープラーニング(深層学習)が発表されると、再びAIに注目が集まるようになった。ディープラーニングを使ったAI技術は、音声認識や画像認識などを中心に開発が進み、自動運転技術やスマートスピーカー、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)など、さまざまな分野へ応用されている。

2011年には、IBMのWatsonがアメリカの人気クイズ番組で優勝。2016年3月には、Googleが買収したDeepMindのAI、AlphaGoが囲碁の世界チャンピオンに初めて勝利し、2017年には連勝を収めて引退を表明している

一方、AIの応用が広がる中、AI技術を軍事目的で利用されることへの懸念も出ている。自律的能力を持った兵器の蔓延に対して、物理学者のスティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)氏やTesla CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)氏らは、AI技術に関する警戒を表明している。

AI/人工知能 関連記事