OpenDNS

OpenDNS があなたに代わってウェブを監視する

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OpenDNSは 新しいスタートアップで、自社の持つネームサーバによってユーザーにDNSサービスを提供。このサービスでは、通常よりはるかに容量が大きいキャッシュと、フィッシング(phishing)を行っていると認定されたサイトの統合的リストを持ち、ユーザーにより高速かつ安全なウェブサーフィンを提供してくれる。利用は無料でユーザーは単にDNSアドレスを契約しているISPからOpenDNSのアドレスに変更するだけでよい。しかしこのサービスについては早くもさまざまな深刻な懸念の声が上がっている。

サンフランシスコに本拠をおく同社は、CEOのDavid Ulevitchと元CNetの製品開発兼ビジネス運営責任者だったJohn Robertsにより率いられている。資金はCNET創業者のHalsey MinorのベンチャーファンドMinor Venturesから出ている。ビジネスモデルとしては、スペルミスその他の理由で解読不可能なURLがユーザーによって入力された際に表示される”検索ページの広告”が収益源とされている。同社では機能強化されたDNSサービスの上にさらに付加サービスを提供していく予定としている。懐疑的なユーザー は、OpenDNSに乗り換える前にそれが何なのか知りたいと思うに違いない。

OpenDNSのセールスポイントは2つある。ひとつはフィッシング(phishing)に対するフィルタ。多数の異なる情報源から集められた悪意あるサイトのリストを利用し、ユーザーがOpenDNSサーバを通じてそのようなサイトにアクセスしようと際にブロックする。2番目は、より素早いページの読み込みである。同社によると、通常のDNSではユーザーのクエリーは解決に至るまで(バケツリレー式に)多くのサーバに転送される必要があるが、OpenDNSでは戦略的に配置された多数のサーバと大容量のキャッシュによりドメイン名解決をより高速に行えるとしている。

OpenDNSでは、さらにこのシステムは「賢く」、スペルミスされたURLを理解できるとしている。もっとも私はURLを打ち間違えるなどめったに経験しないし、どのみちそんなことは自分で始末できる。スペルミスが発生したときに出る広告の収入に頼ろうというビジネスモデルは、同社がこれまでインフラに投資してきただろう金額と比較したとき、私には正気の沙汰とは思えない。

このサービスはすでにブロガーからの激しい非難にさらされている。「エンドユーザーから重要な決定権を奪うものだ」、「悪意ある者の偽計に利用されやすい」、「高速化の約束など実現可能と思えない」などなど。また「DNSの中央集権化は1企業にあまりにも多くの力を与えてしまう」という警告するものもいる。OpenDNSでは、ユーザーにスペルミスの自動訂正やフィッシングフィルタ機能をオフにするオプションを提供することで批判に対応している。しかしながら、もしユーザーがこういった付加機能をすべてオフにした上でサービスを使いつづけるとした場合、速度向上策はより強化されたもので相当なレベルを維持する必要がある。

私の見るところ、DNSの設定を変更できるような[スキルを持った]ユーザーはフィッシングの企てに引っかからないようにすることくらいできるはずだ。

反社会的オンライン詐欺師とのめまぐるしい戦いの中で、ユーザーのDNSクエリーを中央の一元的フィルターに転送するという解決策が、大きな効果を上げるほど急速に普及するようには私には思えない。だが、多分OpenDNSとしては、ISP各社が自分たちの顧客に、より安全で高速でスペルミスのから解放されたオンラインエクスペリエンスを提供するために、DNSをOpenDNSにアウトソースしてくれることを期待しているのだろう。

OpenDNSは既に相当のインフラ投資を行っているはずである。なので、実はこれから先明らかになってくる戦略的ビジョンがあるのかもしれない。しかし、目下の状態ではOpenDNSがどうやって、うまくやっていけるのか私には想像がつかない。

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