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すごいぞ!Grouper 6500万ドルで売れる

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”ご近所”志向のIMチャットサービスがまたもう一つ

Sony Picturesは今夜(米国時間8/22)、火曜日、東部時間の真夜中12時にオンラインビデオサービスのスタートアップGrouper の買収を発表する。Grouperが公式に認めた買収価格はキャッシュで6500万ドル。以前のGrouperに関する記事はここに(英語記事) (日本語記事)

カリフォルニア州Sausalitoに本拠を置くGrouperは3つのキーテクノロジーの開発に成功している。オンラインビデオ共有サイトの構築、デスクトップのビデオ編集ソフト、そしてこれがいちばん重要だが、独自の(bittorent利用ではない)P2Pネットワークによる配信技術だ。Michael Arringtonは昨年12月にGrouper Version 2がリリースされたとき「ほとんど完璧なサービスだ」と評した。同社によるとユニークユーザー数は先月で8百万とされる。 (あまり驚きはしないが、下で述べるようにComscoreの統計とは全く矛盾する)。 今までGrouperは主としてDeutche TelecomのT-Onlineからの525万ドルの資金によって支えられてきた。

Sonyによると、 GrouperのテクノロジーをSonyのビデオコンテンツを比較的低画質でオンライン共有させる試みに利用するとのこと。DVDクオリティーのビデオをP2Pネットで配信、ユーザーはSonyのさまざまなメディア規格の中でマッシュアップできることになる。GrouperによればこのP2Pネットの構築には2年かかっているとのこと。Sonyの強みはコンテンツとハードウェアの双方にあるため、Grouperのネットワーク配信技術はライバルのビデオ サービスのスタートアップに比べて魅力あるものになったよう。もっとも同社のPresident、Josh Felserが私に話したところでは、いくつかのハリウッドの大手スタジオが買収に興味を示していたということだ。Felserは GrouperのCEOに就任する以前、Spinner.comのPresidentを務めていた。Spinner.comは1999年にAOLによって3億2千万ドルで買収された。オンラインビデオが今ホットな分野になっているのは明らか。大手企業がさまざまな配信提携の契約を結んだり、独自のダウンロードサービスを開始したりしている。

とはいえ、Grouperの買収価格は他のビデオサービスの例と比べると法外だ。 US Comscoreのデータによると、2006年7月のGrouperのユニークビジター数は約542,000、これに対してYouTubeは1600万。Viacomが最近買収したiFilm(2005/12、米国ユニークユーザー数330万人)の価格が5000万ドル、 Atom/Shockwave (2005/8, 同130万人) が2億ドルという事実から計算すると、ユニークユーザー1人当たりの買収評価額は15ドルから20ドルとなる。これに対してGrouperの場合は6月の数字を取るか7月の数字をとるかによるが、それぞれ70 ドルから120ドル相当になる。

Comscoreのデータでは、アップロードされた動画数、視聴された数、別サイトに埋め込まれた動画へのリンク数のトータルが必ずしも反映されていないので、この数字だけで意味のある分析をすることは難しい。それに米国国内のデータしか入手できなかった。しかしそういった点を考慮するにしても、Grouperが6500万ドルならYouTubeの評価額は20億ドル前後にならなければいけないはずだ。

もちろんSonyは、まだ運用開始されていないとはいえ、GrouperのP2Pテクノロジーを最終的には映画の配信に利用したいと考えているのかもしれないので、(買収価格の評価に関して)YouTubeと比較するのは不適当かも。それにしても6500万ドルというのは大金だし、bittorentやRed Swoosh (記事はここ)のようなサービスはネット上で大量のデータを配信する手段として効果的だという実績がすでにあるのだが。

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