Grazr 1.0、RSSの未来に突入する

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ミニOPMLブラウザGrazrの1.0版がリリースされた。そこらへんのウィジェットが逃げていくくらい素晴らしい。Grazrの開発チームにはファウンダーのMichael Kowalchikをリーダーに、Adam Greenがいる。彼はSlashdotその他多数のサイトの運営会社Andover.netのCTO時代に同社を株式新規公開に導いている。彼らが今とりかかっているのは非常に革新的なものだ。

GrazrはOPMLファイルを表示するサービスだ。(OPMLはRSSフィード情報を一括して取り扱うときにもっともポピュラーなアウトライン表示形式)。Grazrのボックス中で読みやすい形で表示されユーザーは対話的に操作できる。これを使うのは楽しい。この記事にエンベッドされたGrazrのウィンドウでタイトルリンクを次々にクリックしたり左のサイドバーを使ってアウトラインのレベルを自由に上下したりしてみよう。これは文字通り重層的なアウトライン情報をダイナミックにgraze[放牧された牛などが牧草を食べる]する体験だ。


われわれは左にGrazrの歴史に関するブログ記事、写真などを集めたOPMLを作ってみた。読者はGrazrのウィンドウを離れることなく、ブログを読み、写真を眺め、ビデオやポッドキャストを再生することができる。それ以外にOPMLファイルを表示できるのは無論だ。それ以外にもユーザーのアイディア次第でさまざまな使い方が考えられそうだ。

このサービスでいちばん気に入った点は、プログラミングの知識が全然いらないことだ。Grazrを使えば誰でも OPMLを使うことができる。ユーザーがOPMLを作るのは、ブログに記事を投稿するのと同じくらい当たり前になるだろう。

Grazrは単なるミニフィードリーダではなく、どんなウェブページ上でもアウトライン形式の情報をダイナミックに表示させるツールだ。

このほど発表された1.0版に含まれる機能には以下のものが含まれる。

  • YouTubeなどのビデオ共有サイトでポピュラーになった「あなたのページにもこのコピーを貼ろう」というバイラルな共有機能。Grazrの共有機能を利用すれば、多くのブログのプラットフォーム上でユーザーはコード断片(code
    snippet)を修正することでディスプレイを簡単にカスタマイズできる。Adamは共有機能の次のターゲットはAjaxを利用したスタートページだと私に語った。
  • 3ペインのビュー。Grazrでファイルを対話的に表示するオプションが3ペインのビュー、[左側から飛び出す]スライダー、伝統的な1ペインの[アウトライン]ビューと3つになった。
  • フィードの自動ディスカバリとプレビュー。Grazrに任意のURLを入力するウィンドウが設けられた。URLがRSSまたはOPMLの場合、即座にそこに含まれるアイテムのプレビューをGrazrウィンドウで見ることができる。URLがフィードをサポートするウェブページのものだった場合、そのページに含まれるすべてのフィードのリストとそれぞれのプレビューが表示できる。
  • アウトラインレベルを移動するためにキーボード入力が利用できる。

Grazrをアルファ版のときに最初に見て以来、ずっとわくわくさせられている。私はさまざまな状況でGrazrを使ってみたが、OPMLファイルに含まれる生きた情報を活用するために不可欠な、きわめて快適なシステムだと実感している。Grazrの将来はさらに興奮を呼ぶものになりそうだ。

Grazr側では、このサービスはマッシュアップを従来よりさらに容易にする手段になると考えている。ユーザーがデータ側のマッシュアップに成功すれば、Grazrが表示に関する仕事を引き受けてくれる。Adam
Greenによると、Grazrチームは2008年頃にはRSSはごく一般的になるまで普及し、企業は自社のフィードが利用されるようにするために必死に努力するようになるだろうと予測しているという。New York TimesのRSS はすでにすごいことになっている。このRSSをGrazrのボックスに入れると、カテゴリーできちんと分類されたいくつものフォルダが表示される。フォルダの中にはフィードのリストがあり、ユーザーは購読を決定する前に記事内容をリアルタウムでプレビューすることができる。

Greenによると、会社は来年の春から夏ぐらいまで運営するのに十分な資金があるが、もし必要があれば冬にはエンジェル投資家から再度投資を募ることになるかもしれないという。MySpaceのウィジェットに見られるような単純なものではなく、この種の高度なサービスが必要だという点でウェブ世界のコンセンセスが得られるようなタイミングを待つことになる。その時点で収益化を考えることになるが、他のサービスとの提携、ファイアウォールの内側に設置される企業ネットワーク向けGrazrの販売、その他、動向を踏まえて検討されることになるだろう。

この会社はウェブの将来においてきわめて重要な役割を果たすチャンスが十分にあると思う。今日Greenは「HTMLがWeb 1.0のアーキテクチャならRSSこそWeb 2.0だ」と私に語った。私もまったく同感だ。 以前は小さなウィジェットに過ぎなかったものが、どんなサービスとなって成長していくか、早く見たいものだと期待している。

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