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Demo、これが目玉!

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eBay、中国から撤退か?

あのDEMOコンファレンスがここSan Diegoで開かれている。厳選された参加企業からの発表にははっきりとしたトレンドが見てとれる。サービスの多くは出てきたばかりで、まだ本来の出来ではないが、それでもやはり刺激的だ。これから、この会で注目すべきテーマと、そこを目指している僕のお気に入りの会社をいくつか紹介しよう。

細かく分ける

参加した企業の多くは、ポータビリティーやユーザによる加工を考えて、データやオンライン・オブジェクトの粒度を細かくすることに力を入れている。

Pluggdが見せていた新テクノロジーの「HearHere」は、音声認識とセマンティック分析(意味解析)を使って音声ファイルの中からキーワードや関連する項目を探しだし、ヒートマップ(温度分布図風にデータを図式化したもの)に表示して、ポッドキャストの聞きたいところまでスキップできるというもの。さらに詳しい内容と画面イメージはPluggdについてのこの記事に書いた。

BuzzLogicは2年越しで開発した企業向けソーシャル・メディア追跡システムを展示している。あらゆる話題について書かれた影響力のあるブログ記事やメジャーなメディア記事を見つけ出し、ランク付けして、その影響範囲を見やすいユーザー・インターフェースで表示し、多くのユーザーにより集まったコメントに反応した行動を追跡する。料金は非常に安く、集められるデータは凝った検索やRSSでも取れるものだが、それを使いやすい形で一ヶ所にまとめたもの。このサービスはテクノロジーオンチユーザー向けにウェブを使いやすくしたものであり、この分野のレースの勝者となれるかもしれない。

MindTouchが発表した企業向けのDeki Wiki専用機は、ワンクリックでEメールのメッセージと添付ファイルからデータを抽出して、セキュリティ付きwikiに保管するのが特徴。

SportsStatzは、全米の高校、大学と共同してスポーツの試合のビデオと記録の集計を集めるもの。会社からはカメラと、ソフトをインストールしたノートパソコンを学校に貸し出し、チームは試合のビデオと集計結果をもらう。このサービスの購読ユーザーはリアルタイムからほんの4秒遅れて、ゲームの中から見たいハイライト部分を検索してウェブやモバイル機器で見られる。好きな選手のハイライトシーンを購読し、自動的に配信してもらうこともできる。ビデオクリップはソーシャルネットワークに保存して、共有したりコメントしたりできる。サービスはまだ始まったばかりだが、いくつかの州の高校バスケットボールの1シーズン分をすでにカバーしていて、今年末までには1000校と密なパートナー契約を結ぶことが目標。サイトは開発途中だが、デモはとてもいい感じで、この手のコンテンツを取り込んで使う市場もはっきりしている。

Picksenseは特許申請中の圧縮アルゴリズムを使ってマルチメディア・ファイルを最大85%圧縮する。モバイル用コンテンツ作成がターゲット。いろいろな分野の大手企業がこの会社に興味を示しているが、モバイルのマルチメィアがもっともっと軽くなることは、誰もが強く望んでいることだろう。

僕のお気に入り:

Adaptive BlueのBlue OrganizerがDEMOにてベータから正式リリースになった。Blue Organizererはソーシャル・ブックマーク用のFirefoxの拡張機能。独自のオントロジー(分類体系)とユーザーのタグを組み合わせて、ユーザーが保存しておいた項目に対して、さまざまな操作を加えることができる。たとえば、話題データベースからタグを拾ってきたり、3回見に行ったページを自動的にブックマークに入れるというような、ちょっと気の効いたこともやってくれる。ソーシャルブックマーク市場は競争が激しいが、良いツールで、初心者にも使いやすいインターフェースとパワーユーザも満足する機能がうまくバランスされたサービスを求めるユーザーにとって、Blue Organizerはとてもよい候補のひとつといえるだろう。美は細部に宿る、ということ。

自分専用に作ってみよう

パーソナル化はWeb 2.0のキーとなるゴールのひとつ。コンツンツ・プロバイダーにとってこれが今までになく簡単に実現できるように、と考えている会社がたくさんある。

PrefPassはDEMOで公開される予定で、このAdam Marshのサービスが狙っているのはネットで一番痛いところ、すなわちユーザーは気に入ったページで匿名でいるということだ。 PrefPassは、参加サイトでパーソナル化コンテンツを作るのに使われたページからタグを抽出する。これまでこういうサイトでは、ウンザリするような登録をさせられる(その結果サイトに滞在してもらえない)か、パーソナル化されていない広告やコンテンツが表示されるかのどちらかだった。ユーザーが参加サイトに行って、PrefPassのアイコンをクリックして匿名のお好みタグのリストの使用を許可すると、サイトはターゲットに合わせたコンテンツを提供できるようになる。このサービスは、出来たてのホヤホヤだが、CustomCrunchに行けば、読者の好みに合わせてTechcrunchのコンテンツをパーソナル化したものが動いているところを見ることができる。

NanoLearning を使うと、Flashで教育用のゲームやトレーニング・モジュールを簡単に作ることができる。ユーザーがコンテンツ(テキスト、グラフィクス、オーディオ、ビデオ、問題と答え)を渡すと、NanoLearningから、モジュールを作るためのテンプレートと、フォームが提供される。これがその一例だが、これを使ってチュートリアルやインタラクティブなプレゼンテーションを作る人がたくさん出てくるだろうと思う。


僕のお気に入り:

ウィジェットのマーケットプレースWidgetboxには、パブリッシャーが「Small Pieces Loosely Joined(緩やかに結びついた小さなかけらたち)」精神をもって(訳注:David Weinbergerにより書かれた本のタイトル)、自分のサイトにライブなデータを引き込むことができる方法が次々と現れている。Hummer Winbladが出資するこの会社から今回提供された機能により、ユーザーは自分のサイトにコードを置いて作ったウィジェット用のフィールドに200種類以上のウィジェットを、どれでもページにドラッグ&ドロップできるようになった。今日見せてくれたブラウザーのサイドバーのポップアップは、サイトの訪問者がそのURLを離れた後も同じウィジェットを使い続けることができる。ウィジェットにはおかしな名前のものもあるけれど (ちなみにWidgetboxで最も購読数の多いウィジェットはCute Overload[さまざまな動物たちの面白写真])、テクノロジーオンチのユーザーが自作コンテンツを簡単に公開できるようになったことで、ブログが世界を変えたのと同じように、ユーザーがウェブのあらゆるダイナミックなデータを混ぜあわせたりすることで、ウィジェットは新しい時代の先駆者になるのかもしれない。

解放されてしゃべろう

これまでの制約を越えたコミュニケーションを可能にするサービスを始めた、すごく面白そうな会社がいくつかある。

JaJah がDEMOでスタートしたサービスではユーザーは携帯電話から低料金のVOIPを使える。昨晩のサービス開始についてのMike Arrington’sの詳しいレビューと、競合のSoonRがWebEXと提携してweb会議ができるようになったニュースも読んでほしい。

Flurryは、200種類以上のJava対応携帯電話でメールや、RSSフィードを読めるサービスを見せていた。

TotalViewは、BeHereという企業向けVOIPビデオ会議システムを発表。会議室の360度のビューを取り込んで、参加者それぞれのデスクトップを簡単に配置して見ることができる。ユーザーはこのシステムを通してアプリケーションの画面を共有できる。僕としては、この会社がこの技術を使って、ファイル転送やバックチャネルのチャット、会議の録音などもやってくれればよかったと思うのだが、代理店を通じてあらゆるVOIP対応の会議室に売り込むには、今のままでも十分だろう。TotalViewはシリーズAのファンディングで$7M(700万ドル)を受け、現在Bラウンドの終了間近。サービスの価格は$2000以下の予定。間違いなくVOIP用のスピーカーホンよりもいい。

僕のお気に入り:

Grand CentralはVOIPとwebインターフェースを使って、1つの電話番号にかかってくる電話を好きな電話に転送することができる。音声メールをウェブで管理したり、通話を録音するなど他にも多くの機能がある。Yahoo!に買収されたDialPadの元役員たちにより作成され、GrandCentralは魅力的で多岐にわたる機能を一式備えている。それについてはぼくのレビューを見てほしい。

他に会場で話題になっていた会社。SystemOneは企業向けwiki CMSでユーザーが書く文書をその場で分析して、ウェブやユーザーのフィード、ファイル、wiki内から、関連するキーワードを探してくるシステム。数週間前、ぼくがSystemOneをレビューしたKoralもホットな話題だ。企業向けのCMSで、ドラッグ&ドロップのファイル操作やタグのレコメンデーション、旧版の共用ファイルをアクセスした時にIMで警告するなどが可能。WallopはMicrosoftのスピンオフによるソーシャルネットワークで、もちろんこれもホットだ。

選ばれてDEMOで展示している会社はどこも一見する価値がある- リストとビデオはこちら。ここには興奮が漂っているし、イノベーションを手に取ることができる。

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