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CAPS、「少数者の英知」を借りて株価を予想

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FreshBooks、市場と比較できるレポートを発行

2週間ほど前、PicksPalという仮想スポーツギャンブルサイトの紹介記事中で群集の英知 (書籍:Wisdom of the Crowds 著者: James Surowiecki)というコンセプトについて多少触れた。PicksPalの新しいサービスは、ここでの仮想ギャンブルに関してもっとも良い成績を上げたユーザーの予想(本人たちには知らせず)をまとめたパッケージを制作、有料サービスとしてスポーツギャンブラーたちに提供するというものだ。最初の2週間についてこの試みは大成功を収めた。このアイディアは大勢の中から本当のエキスパートを探し出すことができて、彼らの意見を平均すれば驚くほどの結果が得られるというものだ。

今度はこの分野の最近2番目となるMotley Fool CAPSという実験がスタート、(SocialPicksなどの)市場予測サービスの一群に新たなメンバーが加わることになった。CAPS ではユーザーが市場で取り引きされている銘柄について、それが特定の期間内にS&Pを上回るか下回るかを予測する。同一のユーザーが7回の予測を行った後で、このユーザーは運用成績と正確性(的中した予測数÷総予測数)に基づいて100分位数によるCAPSの評価を付与される。

優秀な成績を収めたユーザーは掲示板の筆頭に掲載される、プロフィールページに受賞歴を表すアイコンを授与される、などさまざまな自慢のタネを目当てに参加する。しかしCAPS ではそれだけに止まらず、このデータを株式売買の助言として利用していく予定だ。より優秀な成績をおさめたユーザーの意見には、成績の悪いユーザーにくらべてずっと高い重みづけが与えられる。 これは「群集の英知」の一変形だが、実績のあるユーザーにウェイトを与えたうえでの平均を利用している。

市場は従来からもっとも効率的に情報を評価するシステムだとみなされてきた (ひどい結果に終わってしまったが、DARPA テロリズム先物市場の考え方もこれだった)。わずかでも優位性を求める投資家にとって、CAPS は必要な情報を与える手段となるかもしれない。

しかし、ひとつ気になるのは、 PicksPal とは違って CAPS で非常に高い評価を得ているエキスパートユーザーは、自分が株の推薦に影響を与えていることに気付いてしまうことだ。単に本人がその事実を知っただけでも予想内容に影響が出る恐れがあり、システム全体を破壊してしまうかもしれない (これは「群集の英知」の理論で最初に「群集対エキスパート」の比較が行われたときの背景となった考え方だ)。もし、そういうことが起こるようだと、CAPSは専門家が自分の金銭的利害を考慮して―あるいは似たような理由で―特定の株を推薦する非効率なシステムと変わらなくなってしまう。

手数料無料の新しい証券会社 Zecco が似たようなサービスを始めるという噂がある。もし Zecco の顧客が自分が予想屋ユーザーグループの一員であること知らない場合、長期的に見れば、予想の質をはるかに高めることになるだろうと思われる。

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