Brightcove

Brightcove、小規模ビデオパブリッシャーのためのネットワークをスタート

次の記事

TopTenSources、$3.5M調達、Blogniscientを買収

注目のビデオスタートアップ Brightcove が Brightcove Network をスタートさせた。これは小規模なビデオパブリッシャーのためのビデオ配信と収益化のためのネットワークだ。Brightcove は現在までにWarner Music Group、Wall Street Journal、New York Times、MTV web video servicesのような大手メディアのためにウェブでのビデオ配信サービスの契約を結んだことで注目されている。新しい Brightcove Network は2004年の設立以来の目標としていた方面に多くのコンテンツを振り向けようとしているように思える。

Brightcoveのユーザーがサービスが提供されるのを待っている間にYouTubeがこの分野を盛り上げ、ニーズを満たし、買収されてしまったの で、新サービスのベールが外されてみるといささかアンチクライマックスの感じがする。それでも、僕の考えでは、長期的にみると、小規模なビデオ製作者の配 信チャンネルとして現実性のある道を開いたのではないかと思う。ローンチの夜にまだトップページが空っぽだったからといってこのサービスを見捨てるのは早 過ぎる。カテゴリーのタイトルをクリックして内容を見て Brightcove の概要をつかんでもらいたい。

もし100万ものビデオのチャンネルが実現したとしても Brightcove はその新しいインフラの中心に場所を見つけるだろう。この会社はそうするための手立てとなるコネを十分に持っている。同社のファウンダー Jeremy Allaire は Flashを開発したMacromedia社の元CTOで、ColdFusionの開発元Allaire Corporationの共同ファウンダーでもある。 Brightcove は2005年3月、$5.5M(550万ドル)に上るシリーズA の資金をGeneral Catalyst Partners と Accel Partners から調達している。また去年の11月には$16.2M(1620万ドル)を AOL、Hearst Corp、IACから調達しているが、このラウンドをリードしたIACの会長 Barry Diller は Brightcove の取締役でもある。この会社はどこかのガレージから現れたスタートアップなどではなく、すでに多数の大手メディアをクライアントにしてビデオ配信サービスを提供している。われわれBrightcoveについての記事はここに。この会社は今度はロングテールに照準を定めたようだ。

Brightcove Network に加わると、ビデオ製作者は自分のサイトにアップロードされたビデオに関して、Brightcove のウェブサイトを購読者を募るショーケースのチャンネルとして利用することができる。またビデオを誰が閲覧した場合でも広告収入の50%、有料ダウンロードの場合(AOL Videoのような提携サイトで購入された場合を含む)、料金の70%がビデオ製作者の取り分となる。Brightcove のサイトは今日の時点で相当変化している。従来の業界向け(business to business)ランディングページというよりむしろエンターテインメントサイトに近づいていた。ランディングページはひどいものというのが僕の第一印象だったが、小規模ビデオサイトの製作者が投稿してくる作品の内容がどんなものになるか今後に期待したい。

Brightcove からオンラインでフルバージョンの広告入り無料ビデオが手に入る。パブリッシャーがそう望んだ場合は、DVD 画質でWindows Media DRM に汚染されたファイルがダウンロード購入できる。Brightcoveではディレクトリやコミュニティー内にあらゆる長さのビデオがあると主張しているが、他の有名どころのどのサイトに比べて20分から60分の長さの作品が多いのではないだろうか。

同 社では著作権のあるビデオの投稿の問題に関しては、DMCA(デジタルミレニアム法)の免責条項に全面的に頼る方針だ。つまり正当な著作権者からの要求が あればそのビデオを削除するが、YouTubeやGUBAのように著作権を侵害して違法に投稿されたビデオを積極的に検索、発見する手段は講じないという ものだ。

広告はいろいろな形式で表示される。ビデオの冒頭、最後、オーバーレイ、同期バナーとしてビデオプレイヤーの横に表示される場合もある。無料のBrightcove Network のアカウントではあらかじめ定めらたフォーマットで広告が表示される。製作者のプレミアム・アカウントの場合、希望の広告フォーマットを指定することができる。

もし Brightcove の言うことを信ずるならば、YouTubeの話のなかでよく言われるほど著作権[を侵害するビデオの投稿]は大きな問題ではなく、メインはあくまで消費者 発信型ビデオであり、しかもまだそれは始まったばかりだという。Brightcove は増大しつつあるセミプロ、上級アマチュアのビデオ製作者のマーケットを対象しているが、それと同時に小企業もネットワークに傘下することに意義を見出す だろうと考えている。同社では主要なライバルはローエンドではGoogleビデオ、ハイエンドのビデオ製作者向けでは NBBC (われわれの記事)だという。僕は最近資金調達に成功した Podshow もライバルのリストに加えるべきだろうと思う。Blip.tv、VSocial、VideoEggも加えるべきかもしれない。ユーザー投稿の動画の最後に静止画像で広告を入れているサイトRevverについて良いことを言いたいところだが、Brightcove はハイクラス版のRevverというところだ。機能も豊富、有料ダウンロードもあり、AOLとも提携しており、なんといっても資金が潤沢だ。

BrightcoveのファウンダーAllaireは、彼がTelcom TVと呼ぶIPTVと別のオープンな手段、彼がビデオのインターネットと 呼ぶものの違いを強調する。Allaireによれば「Telcom TV は従来のテレビ番組の延長上でケーブルテレビ、衛星放送の必然的な発展に過ぎない。これに対して多様なプラットフォーム上で小規模なビデオ製作者によるビ デオが無数のオンラインビデオチャンネル上に登場しつつあり、こちらがはるかにエキサイティングなモデルだ」という。Brightcove Network の開始は、Allair のビデオのインターネットというビジョン実現のための宣言とも言えよう。

優れた管理ツールとインフラがあったら、高品質で収益を上げることが期待できるきるほど質の高いビデオを作ろうとするユーザーに対するマーケットは大きい だろうか? ぼくは大きいと思う。あるユーザーはコンテンツに広告を載せるだろうし、別の誰かはビデオを1本あたりいくらの有料で販売するだろう。またある者はさらに 自分たちの独自のブランドのビデオプレイヤーにメッセージを載せるテクノロジーをライセンスするだろう。僕はBrightcove はこうしたいろいろなグループのユーザーすべてに対して比較的容易に対応できると思う。ビデオ製作者のコミュニティーがBrightcove を中心として形成されるかどうか、今後に注目だ。

[原文へ]