PayPerPost、今度は馬鹿げた目くらましを開始

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TechCrunchの前回のPayPerPostについての記事へ のコメントの多くは、このサービスのビジネスモデルを音楽業界における payola [ラジオのDJに金を払って曲をかけてもらうこと=米国ではこの事実を開示しなければ違法]のようなものだとしていた。PayPerPostはブロガーに何らかの商品について記事 を書かせるために金を払う。その事実を情報公開するかどうかは任意とされ、多くの場合ブロガーは製品にプラスの評価を与えるような記事だけを書くことを義務づけられる。この会社は今や十分な資金を得ており、ライバルがいくつも 出現している。このウィルスはどうやら当分居座ることになるようだ。

PayPerPost がブロガーに金を受け取って書いているという事実の公開を義務づけるようになるなどと期待しないほうがよい。それどころか、PayPerPostに関する 話題づくりを狙い、かつ人々の注意を肝心な部分―金を貰って記事を書いている事実の告知―からそらす目くらましが始められている。

CLASS=shotタバコ会社が大金を出して実施したタバコの害についての調査を思い出させるが、PayPerPost は月曜日、DisclosurePolicy と称するサービスを始めた。情報公開基準を作成するツールと、コンテンツ製作者の自由と読者の期待する透明性との微妙なバランスに関して適正な基準を議論するためのフォーラムを提供する” のだそうである。

DisclosurePolicy はユーザーが質問に答えていく形式で情報公開ポリシーを作成する。このPayPerPostのポリシーをブログに掲載したブロガーにはPayPerPostから$10が支払われる。

一見良いアイディアのように思えるかもしれない。PayPerPost は支払いを受けていることを、ブログ内のどこか別のページにではなく、その記事中に目立つように表示するよう求められる。しかし同時に PayPerPost はポリシーの文言、特に「報酬を受けている」ということの定義をを巧みに工夫して、あらゆるブログにバイアスがかかっている (だから PayPerPost だけがそんなに悪いわけではない)と示唆している。これがその3つの選択肢だ。ブロガーはこの3つのうちから1つを選ばねばならない。

このブログは広告やスポンサー契約による支払いを受けておらず、報酬を受けて内容を掲載することも行っていません。われわれはまったく独自に記事を 作成しています。しかしながら、われわれは背景、職業、宗教、政治的見解または過去の経験からの影響を受けているかもしれません。

このブログは金銭による広告やスポンサー契約による支払いを受けておらず、支払いを受けて内容を掲載することも行っていません。しかしわれわれは無 料のサービス、旅費、イベントのチケット、その他の形による報酬を企業ないし組織から受け入れており、あるいは将来受け入れることとしています。

このブログは金銭による広告やスポンサー契約の支払いを受け、支払いを受けて内容を掲載し、あるいはその他の形での報酬を受け取っています。

これではPayPerPost のブロガーからNew York Timesまで、その中間も含めて、全員が3番目のポリシーを選択する他ない。つまりこの文言では広告料金を受け取るのと料金を受け取って記事を書くのが 同じこととして扱われているからだ。さらに広告その他一切報酬を受け取っていなくてもブロガーは「背景、職業、宗教、政治的見解または過去の経験からの影 響を受けているかもしれません」と断らなくてはならない。

こうやって肝心な線をぼやかそうとする―ブロゴスフィアに汚染を持ち込むのを容易にする一方で公共のために何か良いことをしているような幻想を振り まくというのはPayPerPostも商売が上手である。しかしこれはブロゴスフィアに対する公共の信頼にとって非常に危険な展開である。こんなものにブロガーが誰もひっかからないよう祈りたい。

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