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Charles River Ventures、エンジェル投資市場に向かう

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水曜日、Charles River Ventures は “Quick Start” (リンクはあと数時間で作動するようになるはず) という新しいプロジェクトを発表する。これは従来のベンチャーキャピタルの投資モデルと全く異なる投資プロジェクトで、新しいスタートアップ向けに少額を迅速かつ株式の希釈化をあまり招かないような投資を行う。

ここ二三年は小規模投資分野のベンチャーキャピタリストにとって非常に苦しい時期が続いた。(いくつか目立った例外は存在する)。評価額は上昇する一方、多くのスタートアップはベンチャーキャピタルからの投資をまったく受け入れることなく買収されている。有名なVCがいくつも新たな投資を中止している。

どこが違ってきたのか? ひとつには今日スタートアップに必要な資金が非常に少なくなってきていることがあげられる。最近Googleに買収された Jotのファウンダー、Joe Krausが今や有名になった昨年の記事で書いているように、Excite.com ($3,000,000:$3M、300万ドル) と Jot ($100k:10万ドル)の差である。この記事で、Joe は“10万ドルの小切手を切れる人間は300万ドルの小切手を切れる人間よりはるかに数が多い。今はエンジェル投資家には絶好の時期だ。なぜならほんのわずかの投資で会社の大きな成長が期待できる可能性が大いにあるからだ。”

エンジェル投資家は、Ron Conway やJeff Clavierのような個人からYCombinator や First Round Capitalのような小規模なファンドまで、大手ベンチャーキャピタルからかなりのマーケットシェアを奪っている。数百万ドル単位の不必要な大金を新し いスタートアップに無理やり供給するようなことをせず、すばやく動き、少額を投資してきたからだ。巨額のベンチャー資金の提供は魅力的に見えるが、資本金 があまりに大きくなり過ぎると、比較的小規模でも有利な会社売却の機会を失うことになりがちである。

Quick Startプロジェクトで、Charles River Ventures はこの傾向に一矢を報いようとしている。CRV は巨大かつ非常に歴史の古いベンチャーファンドである。過去36年にわたって$1.8B (18億ドル)を投資してきた。しかしQuick Startは比較的少額 ($100k – $500k) を非常に早期の段階にある会社に投資しようとしている。目論見書とパワーポイントのスライドがいく枚か、それにデモしかない、といった段階の会社である。 この早い段階での投資は、対象企業が従来タイプのシリーズAラウンドの資金調達をするか、あるいは買収されるかするまでの期間を賄う資金となる。

CRV はこの投資の条件に関して標準モデルを作っている。今日電話で聞いてみたところ、CRV側ではこの条件は交渉可能なものだという点を強調していた。条件は こうである。投資額が$250k(25万ドル)だとすれば、これを融資し、その後シリーズAのラウンド完了または会社の買収の際に株式に転換される。融資 は新規投資に組み込まれ、一定の割引率で株式に転換される。新規投資完了まで毎月5%の割合で割引率はアップし、最大で25%の割引率となる。(これはエ ンジェル投資の場合の標準的条件と見なされている)。これを普通の言葉で言い直すと、この融資による資金を調達する際には会社の価値評価交渉を行う必要が ない。そのため、投資条件の交渉がずっと簡単に完了するようになる。CRVのウェブサイトに載っている例では、

単純な例で説明しよう。CRV があなたの会社に $100,000 (10万ドル)を6%の利率で貸し付ける。6ヶ月後に会社はシリーズAの投資ラウンドを完了したとする。この時点での融資残高(利子を含む)は25% の割引率 [価格 =(当初 融資額+利子) /0 .75] で $137,333,33 に相当するシリーズA 株に転換される。シード資金はシリーズAラウンドで通常調達される額に比べると非常に少ない。割引後の転換価格、たとえば上の例では$137Kはシリーズ Aで通常予想される百万ドル単位の資金調達の中ではほんのわずかな部分を占めるだけだ。

このプロジェクトのリーダーは CRV のジェネラルパートナーの George ZacharyBill Taiの2人だ。彼らは向こう2年で25-50件程度のQuick Start 投資を実行できると予測している。投資実行のハードルは低い。CRV の5人のジェネラルパートナーのうち2人が承認すれば投資は実行される。

スタートアップ企業にとってグッドニュースだ。魅力的な条件での早期の資金調達先がまたひとつできたことになる。早期の資金調達を考えているならここは要チェックだ。

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