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FlipTrack、より洗練されたスライドショーツール

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FlipTrack は今夜(米国時間11/15)、ユニークなアプローチのオンラインスライドショー作成ツールをリリースした。僕はこれはけっこういけてると思う。デスク トップのアプリだが、ユーザーインタフェースの雰囲気は Garage Band というか Audacity (訳注:どちらも音楽編集ソフト)に歌詞を表示したというところ。これに画像配置ツールが加わる。オンライン写真共有サービス上でユニークな作品を作るユーザー向けの製品だ。

FlipTrack はMacのギターチュートリアルソフトを作っている iPlayMusic社 の一部門だ。この会社は2005年にStewart Putney と Quincy Carrollによって創立された。エンジェルファンドで50万ドルを調達している。この50万ドルはMySpaceのミュージックビデオのスライド ショー用に投資されたといえるが、またメディアの制作に参入する障壁がまったくなくなって、誰でもメディアを作って共有することができる明日の世界への扉 を開くツールに投資されたともいえる。

音楽入りのスライドショーを作る普通の手順は、まず写真が表示される順序を決めて、それに音楽を合わせていく。FlipTrack ではユーザーはまず楽曲を選ぶ。それからビートと歌詞が時系列で表示されるので、楽曲のテンポと変化に合わせてその上に写真を並べていく。

FlipTrack はカラオケサービスのSound Choiceから楽曲のライブラリーのライセンスを受けている。選択の範囲はBob Marleyの Buffalo Soldier からTigerのSurvivor’s Eye、Scooby DooのWhere Are You?、 JesuのWhat A Friend We Haveまでいろいろ。ユーザーは自分で楽曲をアップロードすることはできない。100曲ほどのリストの中から選ばねばならないが、そこにない曲をリクエストするフィールドも用意されている。下のスクリーンショットで分かるように、それぞれの曲のサウンドのビートの表示の上に歌詞が表示される。少なくとも このサービスの場合、ポピュラーな曲をある程度用意している。別の似たようなサービスの場合、選べる曲といえばエレベータの中で聞かされるようなBGMば かりだった。

FlipTrackで作られた作品のサンプルビデオを見たければ、鼻持ちならないStroke Meという曲に我慢できるようなら、このビデオ を会社は推薦している。

妙な話だが、FlipTrack は音楽を波形(waveform)の代わりに言葉とビートで表示する―どういう意味かよくわからないが―ことについての特許を主張している。将来どういうことになるのか覚えておくべきだろうが、僕にはあまり有望な話のようには思えなかった。

FlipTrack は現在Windows 版だけのデスクトップアプリだが、ウェブベースのバージョンも開発中だ。ユーザーが本気で使う気にさせるためには、楽曲の選択が制限を拡張する必要があるだろう。しかし一方ではマスマーケットに受け入れられるための極度のシンプルさとユーザーの自由の間でバランスを取るという難しい問題も考えねばならない。いずれにしてもとても見栄えのするスライドショーを簡単につくる潜在的な可能性がこのアプリにはあると思う。

似たようなサービスには、OneTrueMediaSplashCastFilmLoop 、その他がある。OneTrueMedia はFlipTrack と大分重なるところがあると思うが、FlipTrackの制作ツールにはこれに賭ける意気込みにたいへん真剣なものがあるように感じる。潜在的なマーケッ トは十分に大きいので、かなりの数の企業がこの分野でそこそこやっていける余地があるのではないかと僕は思う。

スライドショー作成ツールのSlide.com は今日、また資金調達を行ったことを発表した。Mayfield and Khoslから推定$8M(800万ドル) を調達、現在までのトータルで$20M(2000万ドル)を集めている。Slide のファウンダーはPayPal と Yelpのファウンダーの一人ではあるが、提供されるテクノロジーを比べると、FlipTrackの方が興味深い。もっともこの世界での勝敗はテクノロジーの優劣だけでなく、販路、収益化戦略、カスタマーサービス、それに運に左右されるのだが。

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