Microsoft、新エバンジェリストにMichael Gartenbergを起用

次の記事

MeeVee、オンラインビデオとTVガイドを統合

Vistaの営業展開に今日(米国時間2/15)また新たな動きがあった。MicrosoftがJupiter ResearchのアナリストMichael Gartenbergを「Enthusiast Evangelist(熱狂エバンジェリスト)」として採用する意向を明らかにしたのだ。とても興味深い動きである。

Gartenbergはブログの投稿で 今回の動きについてこんな風に語っている。「熱狂的支持者や影響力のある人たちを発掘して絆を深め、ともに働いていきながら、Microsoftがやって いる素晴らしいことを全部見せていきたいと考えています。要するにMicrosoftとエンドユーザーの架け橋になることがわれわれ(部局)の仕事です」

Microsoftと言えば、そのブログ活動の前線に立ったRobert Scobleの実験がかなりの成果を上げている。今度は強力な履歴を持つ有力コメンテーターを2人を新たに採用して、Scobleがやったのと同じようなことをやらせようというのだろう。大物2人を起用する第一弾として昨年12月にはInfoWorldからJon Udellも採用している。

Gartenbergは、Jupiter Researchではパーソナル・テクノロジー&アクセスおよびカスタムリサーチのグループでVP兼調査担当ディレクターを務めていた。アナリストとしての評価は高く、Vista発売に当たっては各報道機関から専門家としてコメントを求められ引っ張りだこだった。

2週間前になるが、VistaのことをGartenbergはこう語っている。「この製品が抱える最大の問題。それはフォーチュン500社のCIOと私の母親のような一般ユーザーに同時に気に入られなくてはならないということだろう。そんな製品は市場を見回してもこれ以外ない」

Gartenbergの母親に関して言うなら、今ごろはもう前よりずっとMicrosoftびいきになっているだろうけどね。

今回の発表に対する一般の反応はおおむね良好だが、疑問の声も多少はあがっている。きっとこの一言に集約されるだろう。 給与上乗せで著名人を引き抜くのはいいが、その人物の信頼性を損なうリスクを冒してまで起用に頼るメリットはあるのか?

言論メディアに社会的影響力のあるユーザーを雇って自社製品の伝道をさせる動きは、このところ急速に広まりつつある。MicrosoftはGartenbergとUdelを起用し、新規スタートアップのRevverはMicki Krimmelを、Pluggdもつい先日Drew Olanoffを抜擢した(ディスクロージャー:僕自身もTechCrunchを辞めてSplashCastで似たような仕事に就いた。とても良い経験になっている)。 この分野のパイオニアであるRobert Scobleも、やれビジネスモデルが不透明だとか、やれ参画したスタートアップ企業PodTechの編集の独立性がどうとかで、よく叩かれている。これに対するScobleの説明はこちら

純粋な編集の独立性-。そんなものは最初から幻想だったのかもしれない。一挙解決できるとすれば完全ディスクロージャー(広告出資者との関係を読者に開示すること)かなあ、とも思うが…。

ハイテク企業と言っても幹部たちがみんな新ソーシャルメディアを使いこなせるかというと、それだけのスキルを備えた幹部のいるハイテク企業などあり得ない。では、ハイテク企業にはどんなベターな方策があるというのだろう? 消費者は企業がガラス張りであって欲しいと願うものだが、企業だってブログやポッドキャストで消費者と対話が可能となれば、こうしたことに長けた現場の人間を雇うだろう、そう覚悟した方が良さそうだ。

Microsoftと同社のソフトウェアが問題に直面していることは周知の事実だが、広報に豪華スターメンバーを起用したところでこういった問題とPRのいざこざが解決できるものなのか? それが一番の課題となりそうだ。

参考までに、今回の起用についてGartenbergがまとめた所感を以下に抜粋しておこう。

なぜMicrosoftなのか? ここでは革命が起こっているのだ。デジタルライフの局面で消費者の心と気持ちを引き寄せる戦いが。ユーザーが暮らしの様々なシーンをシームレスに行き来で きる環境を実現できる企業はMicrosoftをおいて他にない、そう私は堅く信じている。つまり、21世紀のデジタルホームという構想全体をここまで包 括的にひとつのビジョンとして統合して提示できる企業は同社だけだ。職場で、学校で、家庭で。その各場面でMicrosoftはこれまで以上に人々の暮ら しを変えていく。同社にはそのポテンシャルがある。基幹業務(ミッションクリティカル)のテクノロジーをビジネス界に提供し、ベストなスマートフォンOS を実現し、コンソールゲームのプラットフォーム構築にも成功(オンラインプレイと接続プレイを開拓)し、iPodに揺さぶりをかけている。そんなことがで きる企業がほかにあるだろうか。これ全てを同社は同時にやっているのだ。

[原文へ]