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GrandCentral、一部から「まだちょっとベータ過ぎ」の声

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優秀な迷惑電話発信ツール

新しい電話管理サービスのスタートアップGrandCentralは順調な滑り出しをみせている。去年のDEMOでサービスのプレビューが紹介されたとき、われわれはGrandCentralを評価するレビュー記事を掲載した。Rafe Needleman他も同様の記事を載せた。

コンセプトはシンプルで、かつ日常多くの電話番号を利用しているユーザーには魅力的なものだ。GrandCentralはユーザーにその地域で利用できる電話番号を無料で提供する。ユーザーはアカウントに自分の従来の電話番号を登録してから、GrandCentralの番号を、電話をかけて来る連絡相手に周知する。相手がGrandCentralの番号にかけてくると、ユーザーがあらかじめ設定したルールに基づいて処理が行われる。相手が「ホワイトリスト(重要な連絡相手のリスト)」に載っている場合、通話は直接ユーザーの電話につながる。そうでない場合は、相手に名前を名乗るようメッセージが流れて、ユーザーは電話を取るかボイスメールに転送するか選択することができる〔お声拝聴機能〕。またGrandCentralはユーザーの既存の電話すべてに同時に着信させるので、ユーザーはどの電話機を取るか選ぶことができる。

GrandCentralは2週間ほど前にプライベートベータを終えたばかりだが、メインストリームのメディアの受けは上々だ。New York Times 紙のDavid Pogueが「これはインターネットと携帯電話のすばらしい融合だ」と絶賛した記事のおかげで、次回のベンチャーファンドによる資金調達ラウンドでの会社の評価価値は2倍になったにちがいない。Tim O’Reillyへの個人的なメールでPogueは「今日のコラムのテーマにしたGrandCentralだが、もちろん私自身で利用している。すばらしいサービスだ。これはぴったりあなた向きのサービスだと思うのでお勧めする!」
書いてきたという。O’Reillyは続いてGrandCentralを評して「Web2.0的アドレスブックがついに登場か」と述べている。

NYタイムズの記事で多くの人が試してみる気になったようだ。先週いっぱいで、新しいGrandCentralの電話番号を知らせてくれて、以降この番号にかけてくれと頼むメールを10人ほどの知り合いから受け取った。しかし連絡相手全員に新しい番号を知らせ、それに変えてもらうのはやはり非常に面倒なプロセスだ。その上、名刺を作り直さなければならない等々、他のコストもかかることを考慮しなければならない。とういわけで、このサービス、私もテスト中だが、まだ連絡相手にこの番号を使うよう頼んではいない。

GrandCentralには修正を要する若干のバグがある模様

GrandCentralの新しい番号を使うよう私やその他の連絡相手にメールしてきた知人のうち、2人までも、数日後「以前のメールは取り消し」というフォローアップを送ってきたのには驚いた。GrandCentralの番号は無視して、以前の携帯その他の番号に戻ってくれという依頼だった。私はその両者にどうしてGrandCentralサービスを使わないことにしたのか尋ねてみた。

1人のユーザーは仕事で固定と携帯の両方を常に利用している人物だが、GrandCentralの機能は半分しか働いていないと言った。たとえば、ある連絡先の電話番号を「ホワイトリスト」に入れれば、名前を録音して待ったりせず、直ちに電話が通じることになっている。しかし発信元通知機能をオフにしてさえ、ホワイトリストに載っている相手の通話がすぐに通じないで待たされることが頻繁に起きたという。「名前の録音などをバイパスして直通で通じるはずの大切な客に失礼をしてしまった。そういう危険性は冒せない。うちのいちばん重要なお客さんが自分の名前を録音しているのが聞こえてきて、その電話が保留なっているのに気づき、直通で取るために大慌てで「1」のボタンを押す、なんてことが続いた。それから電話が全然通じないでボイスメールに回されてしまったと苦情を言うお客さんも出た。お客さんたちはボイスメールなんか利用しない。ウチのライバルを利用してしまうんだ」と彼は説明した。もう1人のユーザーは、転送と「お声拝聴」が機能しないため、いくつか重要な電話を受けそこなってしまったと話してくれた。”さらにこのユーザーによると、通話転送サービス、つまり電話がかかってきたときに「*」ボタンを押すと固定電話から携帯電話へスムーズに切り替えられる―オフィスを出て車に乗ろうとしているときなどに便利―というサービスは全然機能しなかったという。携帯電話を取り上げて通話を切り替えてもデスクの上の固定電話が鳴り続け、いったん受話器を上げて下ろすまで鳴り止まなかったそうだ。

この2人とも電話のヘビーユーザーで、1本でも電話を取りそこなうことができないような仕事をしている。つまりまだオープンなベータテスト期間中のGrandCentralを使うには適していないユーザーだったかもしれない。2人ともサービスがきちんと作動するようになったことが確認できればまた使ってみたいと言っている。

理論的にはGrandCentralはすばらしい。しかしこの種のスタートアップの場合、「ベータ」というのは文字通りに、注意して受け取った方がいいようだ。

なお、GrandCentralを利用してみた読者は、良い点、悪い点について体験をお寄せいただきたい。

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