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Askのアルゴリズムの宣伝は効果を上げているか?

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asktoilet.jpgロンドンの金曜の夜だ。友達と近所のパブに繰り出し、ビールを飲んで生理的必要に迫られて席を立つ。するとトイレで広告がこう訴える。「 75%のオンライン情報はたった1つの企業を経由しています」。大西洋のこちら側では、サッカーママがニュージャージーターンパイクを通ると道端の広告に「新しいアルゴリズムはニュージャージーから」とある。ロンドンの広告の例を見ると自然と「ふざけてる(taking the piss *)のかね?」という質問をしたくなるが、実はどちらもIAC の所有するAsk.comのための最新のバイラル広告キャンペーンの一環なのである。

Crispin, Porter + Bogusky社が制作したこのキャンペーンのコストがどれほどか公式な発表はないが、はした金では済まなかったと推定しても間違いあるまい。 「アルゴリズムと情報革命」のキャンペーンはアメリカと英国の全土でくり広げられているが、果たして効果を上げているのだろうか?

数字を見るとその効果は疑わしい。

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大金をかけたにもかかわらず、このキャンペーンは「考えすぎて見当はずれ」の典型だ。そもそも普通のネットのユーザーがアルゴリズムとは何だか知っているだろうか? さらに重要な点だが、そんなものを気にかけるだろうか? 英国のパブの常連が、かの国でGoogleが検索トラフィックの75%を握っていることに注意を向けるだろうか?

アルゴリズムが常にイエス・キリストを発見する(**)、 ならどうしてより拡大した市場を発見できないのか?

しかしAskに公平な見方を試みると、上のComScoreのトラフィックデータは3月末までのもので、キャンペーンが始まったのは2月から3月初旬にかけてであり、Alexaのデータでは4月の数字はいくらか改善を見ているようだ。

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さらに最近Askはキャンペーンをテレビにまで広げる意向を発表した。Ask.comのマーケティング担当副社長、Greg Ottはその発表の後で、「AskはわれわれのアルゴリズムをIntelInsideのように公衆に認識してもらいたいと考えている」と書いた 。しかしやはりそう言われても私にはピンと来ない。もしかすると私のような古い人間は、質問があるとYahoo! AnswersでなくAskjeeves.comを訪れてJeevesに質問していた時代を未だに懐かしんでいるのかもしれない。

Askはask.comという単純で覚えやすい3文字のURLにすべてを賭けたのではないかと思うのだが、マーケティング的に有利だというのがJeevesというブランドを廃止する理由の一つだったはずだ。ところが今までのキャンペーン のどれひとつとしてAskという名前を広く浸透させるに至っていない。「誰も聞いていない森の奥で木が倒れても音がしたことにはならない」という警句がちょうどAskの現状に当てはまる。検索エンジンがバイラルなキャンペーンを仕掛けても、誰もそれを理解できないのではどうしようもない。

写真撮影: Hessam (Flickr)

(訳注*)トイレの広告なので「piss 小便をする」と「taiking the piss ふざける」をかけた冗談。

(訳注**)原文は”The Algorithm constantly finds Jesus.”。 Valleywagは「まったく意味不明なスローガン」と評している。

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